紅白の追加発表と演歌歌手のこと

今年の紅白歌合戦ですが、出場歌手をいったん発表した後も、追加発表をおじいちゃんのおしっこ並みにだらだら続けています。

例年より多めです。
しかも各世代・嗜好のかなり多くの層にアピールできるミュージシャンが揃っていて、さらに各層にとっては「目玉」と言っていいレベルの弾が追加されている感じがします。

最初の発表の時に「#紅白見ない」というハッシュタグが少しバズりましたが、いま改めて見返してみると翻意されている方がすごい勢いで出てきています。
まあ、そうなります。気持ちはわかります。

で、毎年やってたことを忘れていたのでやります。
今年の出場ミュージシャンは、ビルボードジャパンの年間チャートに照らすと「今年ヒットした曲」を割と正しく拾っていることがわかるのですが、ものすごくその例外が演歌。
今年も去年と全く代り映えのしないメンツなわけですが、ではこの出場歌手は「演歌の中の売上的にはどこまで正しいのか」ということを確認します。

ということで、今年発表された演歌・歌謡曲ジャンルの歌手のシングルの、今週までの累積売上ベスト10。
今年中に複数枚リリースされている方は一番売れたヤツのみ。
あと、こういうランキングはネットにはないのでざっくり各歌手の売上数を調べて並べたので、抜けはある可能性あります。
太字は今年の出場歌手。

水森かおり 九十九里浜 1.9
市川由紀乃 都わすれ 1.3
丘みどり 雪陽炎 1.2
坂本冬美 酔中花 0.7
天童よしみ あなたに咲いた花だから 0.6
岩本公水 憂愁海峡 0.5
島津亜矢 花として 人として 0.5
川野夏美 空席 0.5
美貴じゅん子 雪の海 0.4
葵かを里 諏訪の御神渡り 0.4
石川さゆり 残雪 0.09
純烈 君を奪い去りたい 7.2
山内惠介 誰に愛されても 5.4
氷川きよし 群青の弦 5.0
真田ナオキ 渋谷で…どう? 2.4
辰巳ゆうと 雪月花 2.2
福田こうへい ふるさと山河 2.0
竹島宏 一枚の切符 1.9
三山ひろし 花恋歌 1.6
平松賢人 灼熱ロマンス 1.1
東京力車 Sole! ~おまんた囃子~ 1.0

以上。

男性は全員ベスト10には入っていました。女性は石川さゆりさんが外れていますが、もう例の通り今年の曲を歌うことはありませんので、まあこれでいいということでしょう。

数年前まではその年によって入れ替わりで出場できる枠があったのですが、今はもうありません。
丘みどりさんなんかはその入れ替わり出場枠末期にすべり込みで入った口ですね。

そして売り上げの実数値を見ればわかるように、氷川きよしも水森かおりも一時期は10万枚以上売っていたのが、今やここまで売上が細っております。
昔は、固定化された紅白出場歌手以上にCDを売り上げる歌手がいて、「これはちょっとかわいそうかな」とか思うことも結構な頻度であったのですが、今のこの状況、もう新しい演歌歌手がヒットする以前に「知られる」ことが相当にしんどくなっているものと思われます。

まあ、もはや老人ですら演歌聴かないというか、例えば今の70歳は1952年生まれですから、物心ついた時にはロカビリーがあり、思春期はGSブームど真ん中、20代の頃にはフォークからニューミュージックまで聴けた世代ですので、1970-80年代ですら大きなマジョリティとまでは言えなかった演歌に今になって入っていくはずもないわけで。

氷川きよしが今年を最後に外れることが確定しているわけですが、来年その枠が維持されるのかどうかが今のところの最大の関心ごとです。
純粋に売り上げでいくなら真田ナオキ、枠を長良プロダクションで引き継ぐならば辰巳ゆうと。日本コロムビアで引き継ぐならベスト10内にはいませんが、13位に彩青(りゅうせい)という方がいます。
正味、枠が削られて終了だと思いますが、想像するくらいはいいじゃないか。

2022年ブックオフオンライン年間ランキングのこと

今年も発表されました。日本で最も地獄度の高いCD売上ランキングです。

2022年ブックオフオンライン年間ランキング(CD)

2013年から毎年記録を拾うようにしていますが、それらをまとめると以下のような感じです。

毎年、1990年代から2000年代の、CDが程よく売れていた時代に馬鹿みたいに売れた有名ミュージシャンの主にベスト盤が、買って売られて買って売られてグルグルしているだけという割と酷いランキングなわけですが、今年はちょっと「近年ならでは」感が。

2013年からの範囲に限って言えば、2010年以降にリリースされた盤でこのランキングのベスト3以内に入ったのは、2017年に前年リリースの宇多田ヒカルの「Fantome」が3位に入ったのみ。
今まで1位になったことがあるのは、宇多田のベストかスピッツのベストかサザンの「海のYeah!」だけです。

それが今年は2020年の藤井風の1stアルバムが1位。
オリジナルアルバムが1位になったのは観測の限りでは初めてですし、ベスト3に入ったのも「Fantome」以来。

もうこれは紅白含めて圧倒的に知名度が上がったことで、サブスクを利用するほどではないレベルの若いファンやお試しで聴いてみようという層がこれだけいたということでしょう。
米津玄師の「STRAY SHEEP」が最高で11位ということを考えても、このライト層への求心力は圧倒的です。
というか、2020年ともなると、それ以前と比べてそもそもCDの流通量が毎年上位にいる方々と比べると相当に少ないはずですので、その点だけ考えてもこの1位は割とすごいです。

オリジナルアルバムではキンプリの1stも7位に初登場。
過去にジャニーズ系でこのランキングに入ったことがあるのはSMAPと嵐だけですので、割とすごい。これはメディアの露出によって彼らを好いたもののあまりたくさんお小遣いをもらっていない子たちがブックオフを頼った、ということではないかと考えています。

ということで、多少「最近」を感じるところはありましたが、上記以外はいつも通りの地獄ランキングでした。
来年もきっとこうなります。キンプリは来年ベストとか出るのだろうか。

あと、お暇だったらリンク先の洋楽の方も見ていただくと、また別の味わいがある地獄です。

タワーレコード秋葉原店が閉店すること

タワーレコード秋葉原店、2023年1月3日閉店
遂に来たか。

2005年9月16日オープン、当時はヨドバシビル7階のフロアマップで言うと1と2と3の一部、今のTHE SUIT COMPANYとダイソーのフロアをがっつり占めていたのですが、2016年に同じ階の現在の位置に移転してリニューアル。

リニューアル前は割と頻繁にインストアイベントを開催していたのですが、移転によって店の床面積が半分以下になってしまったためイベントも激減。
正味、錦糸町パルコ店はその減った分をフォローすべく圧倒的にインストアイベントに寄せた形の店舗として2019年3月にオープンしたわけですが、1年もたたずにコロナでイベント停止。
ようやくここんとこはぼちぼち開催できるようになってきたところで、秋葉原の方は閉店と相成ったわけです。

こういう時はざくっと見に行く。


タワレコの閉店に先んじて、同じフロアにある書店の有隣堂が閉店することも告知されていたのですが、では7階の全体的な状況はどうなんだ、という点も気になりまして。
各店舗グルグルして見たところ、閉店の告知が出ていたのはタワレコと有隣堂と、端っこにある眼科(フロアマップの4・14・15)の3つの領域。


有隣堂は書店チェーンの中ではまだ「攻めている」方という認識ですし、正味CDの各チェーンも今後また「CDを売りたい」タイプの男子ダンス&ヴォーカルグループが続々出て来ているのを考えると、このタイミングで閉店するというのは単に「売上が悪いから」という理由だけだとは考えにくいです。
契約更新のタイミングで、もっといい条件のテナント候補が現れたと考えるのが妥当かと、そう思います。

ではそんな店はどこなのだ、というのをぼーっと考えたところ、自分の頭では2案。

・TSUTAYA BOOKSTORE
・GU

有隣堂が去った後、コミックやアニメ系以外の普通の書籍雑誌を販売する一般書店でこの地域に残るのは書泉ブックタワーとアトレの三省堂ということになりますが、秋葉原の拠点性を考えればまだ行けるはず。
TSUTAYAは旧来型の店舗に限れば東京の東側はまだ強いのですが、逆に蔦屋書店や小洒落たBOOKSTORE形式の店舗については、GINZA SIX内の割とハードル高げな店舗のみ。日本刀売ってるし。
ここでもう少しカジュアルな地域拠点として入り込んでくるのでは、という予想。

GUは最近では新宿Flags、ルミネ横浜、天王寺ミオ等、割と都市の拠点的な位置にガンガン出店しているような気がしていまして、現在のところ最も秋葉原に近いのは御徒町店ですが、商圏としては異なっていますし、これくらいの距離があれば余裕で出店してくるでしょうという予想。

何にせよ、タワーレコードが去ることで、新譜CD/DVDをメインで扱う店舗は秋葉原から消えます。
アニメショップやアイドル系メインのショップでその範疇は買えますし、ヨドバシカメラ内のソフト売り場でもCD売ってますので、困ることはないと言えばそうなのですが。
秋葉原は街として割と好きなんですけど、行く理由がずんずん減っていきます。アルバにカレーでも食いに行くか。

安全地帯@東京ガーデンシアターのライブのこと

11/29は安全地帯の40周年記念ツアーの東京ガーデンシアター公演。

友人と酒飲んでたときかいつだったか「玉置浩二の歌は生で聴いておかないと日本人としてどうか」という話になり、直近のライブが大変に具合のよいアニバーサリーライブだったため、初見のおっさん4人でいそいそと赴いた次第。

とりあえず玉置さん、歌の化け物。えげつない。
これを聴きに来たのでその時点で満足だったのですが、眺めながら聴きながらやはりこの安全地帯というバンドの面白さが伝わってくきます。
強く思ったのは「これ予想以上にきちんとギターバンドじゃないか」ということ。

安全地帯といえば玉置さんの鬼ヴォーカルと叙情的なメロディ、というイメージですが、もしヴォーカルを別に差し替えてメロディーのキーを半音上げたら、割とアメリカの70-80年代のギターバンドに近い音になるのではと思いまして。
実際曲によっては間奏がイーグルスのようにも聴こえたり。

少なくとも、ギター2本、玉置さんが持ったら3本、ライブではサポートもいるので4本という状況は、最初こそ「それトゥーマッチじゃねえの」と思っていましたが、終わるころには非常に納得。

他にパーカッションもいるのにドラムがツインドラム体制というのはさすがにトゥーマッチではないかと思ったのですが、これは2セット必要というより現在体調の問題で活動休止中の正ドラマーの田中さんに対して、サポートを1名に固定しないことで何らか伝えようとする「粋」ではないかと思ったり。
というか、今回は田中さんが別場所でプレイしているのをスクリーンで映しつつ1曲セッションするという企画もありまして、かなりぐっと来たのですが。

安全地帯はヒットして以降、玉置さんが確固たる「センター」ではあるのですが、そもそも最初に注目されるきっかけは井上陽水のバックバンドとしての活動であり、それは当然バンドとしての確かな腕があったということで。
そこでフックアップされたことが全部今に繋がっているわけで、やっぱりバンドとしてデビュー以来不変のメンバーで活動を続けていることにはすごく意味があるんだということをしみじみと感じました。

やっぱいろんなバンド観た方がいい。
正直、全盛期の安全地帯は当時の自分にとってストライクど真ん中かといえばそうではありませんでした。
が、今こうやって活動してくれているのを観に行くと、やっぱり知っている曲ばっかりですげえと思ったり、純粋に演奏が素晴らしいと思ったり、大変に楽しい。
やっぱりこういうの大事です。

ただ問題は東京ガーデンシアターだ。
まだオープンしてからそんなにたってないとはいえ、行くたびに会場周辺の導線が違うのは正直ちょっと困る。そろそろ決定版を見つけてください。
よろしくお願いします。

SANDAL TELEPHONE@新宿BLAZEのライブのこと

22日はアイドル3人組、サンダルテレフォンのワンマン行ってきたんですよ。

11/5にアイドルイベント「NEW ERA SYNDICATE Vol.3」に行ったのですが、他のグループを軽くぶっちぎる圧倒的なプロフェッショナル感にかなり心を持っていかれたので、これはきちんと観ないとダメだという判断。NEW ERA新規です。

初心者用1000円席というのもあったのですが、そこは大人ですからきちんと3000円席を押さえたところ、他にもFC限定席があるにもかかわらず相当にステージ近めを押さえられて(自由席)、ラッキー。
そこからニラニラと観察した結果、かなり遠目で観ていたNEW ERAでは気付かなかった点がいろいろと。

楽曲的には最近の「アイドルポップス」ではなく80年代「アイドル歌謡」込みのもう少し古い音楽の空気感にフォーカスしているのではないか、というのはアルバム「REFLEX」を聴いて感じていたのですが、パフォーマンス込みで体感してみるといろいろ見えてくる。
主に80年代アイドル歌謡や90年代の女性ポップスのおいしいところを引っ張ってきては現代的なマナーに落とし込んでいくスタイルと言えばいいか。

現状多くのアイドルグループが活動していますが、80年代アイドル歌謡であるとか90年代女性ポップスまんまというグループはさすがに多くなく、というか自分の知る範囲にはいません。
そういう割と「空いた」領域に入り込み、そのフレーバーを持ち込みつつ今に読み替えていくことで独自性を生み出す、そんな音楽なのではないかと思った次第。
この日はバンドセットだったのですが、キーボードの方が積んでいた中にEOSがあったのもこれは必然ということでしょう。

ただ、彼女たちのすごいところはその振付にもきちんと「80年代90年代のフレーバーを持ち込みつつ今に読み替え」ているところ。
ここがマッチしているので、全体的に観ていて聴いていてとても気持ちいいパフォーマンスになっているのではないかと思いました。

かつ3人ともパフォーマンスのレベルが高く、そして美しい。
どうしてもセンターの小町まいさんを見がちになってしまいますが、でもナツさんの笑顔がちのガーリーさもエリカさんの小動物的キュートさも近めで眺めると大変に素晴らしい。3人ともアイドルとしてのレベル相当高い。

ただ、NEW ERAで思った「プロフェッショナル感」の相当部分は、小町まいさんが放っていたものだということも近くで見ていてわかりました。
柔らかく動き、素早く変化してぴたっと止まる。伸ばした腕は指先まですっと伸び、曲げるときの腕は一番美しい角度に曲がり、動きによっては絶妙なタメを作る。そういういろいろ細かい所作が見ていていちいち心地よく、細かい積み重ねの結果放たれるプロフェッショナル感。

美貌と、完成度の高い楽曲と、その楽曲にマッチした振付と、その振付を美しく見せる表現力。
アイドルとは総合力である、ということをここまで明確に理解したことはありませんでした。参りました。

彼女たちも、もっと「見つかる」ことができればもっとメジャーになれると思うんですが、何とかならないでしょうか。
少なくとも「全力坂」出るのはいいんだけど、そこ止まりじゃ話にならないので、運営ともども何とか頑張っていただきたいです。

2010年代後半、グループ名の時点で出オチ感のある「終演後物販」やガチガチのコンセプト超先行型の「・・・・・・・・・」が登場した時、正直「アイドルシーンはこれからどうなってしまうのだろう」と思いました。
が、時を経て「終演後物販」がサンダルテレフォンに繋がり、「・・・・・・・・・」がRAYに繋がり、現在それぞれ素晴らしい活動を行っているのを目の当たりにして、まだまだこの界隈行けるぞと思うのです。
頑張れアイドル。

lynch.@日本武道館のライブのこと

lynch.はV系フェスの時に観たきりだったので、先日悠介のサイドプロジェクトの健康を観た身として「そっち観て本体をきちんと観ていない状態は健全ではないのでは」との判断のもと、昨日23日は日本武道館。

そもそも彼らがこの日、日本武道館のステージに立つまでがすごく大変でして。
彼らにとって初武道館ではありますが、実際には3度目の正直。予定が決まっていたにもかかわらず2回中止を食らっています。

1度目はメンバーの不祥事での中止。
しかしそこで脱退・メンバー交代を選択せず、活動一時休止と4人での活動の後に復帰。不祥事前後でメンバー不動の状態で復活するという、日本のメジャー史上では自分が確認できた限り2番目の快挙(最初はBUCK-TICK、3番目は電気グルーヴ)を成し遂げます。

2度目はコロナの影響で直前で中止。
その後にはバンドの判断で約1年の一時活動休止を挟むことになり、休止明け後最初のライブが遂にこの日本武道館という、かなり熱い状態ではあったのですが。

それでも、日本武道館ってたどり着くのも大変だけど、実際演るのもけっこう難しい会場だと思っていて、実力不足のままうっかりたどり着いてしまったバンド・グループの初武道館公演で、あの天井の高い場全体に「空気」を行き渡らせることができないまま、割と空虚な感じのパフォーマンスが続く、という状況も観たことがあります。

が、彼らは圧倒的でした。
1曲目「LAST NITE」の出音一発で完全にlynch.を会場中に充満させてくる。完璧。

Vo.葉月以外の楽器隊はさしてフロアを煽ることもなく、演奏する姿を見る限りでは淡々というか飄々とした風情すら感じさせるのに、実際出てくる音は分厚く鋭い音の壁。
この感覚に過去一番近いのは何だったろうかと思い返したら、東京ドームで観たLUNA SEAだった。そういう比較対象しか思いつかないくらいのエゲツなさ。

葉月はヴォーカルのみならず、MCも最強で。でも「MC能力が高い」と言うより「フロアとのコミュニケーションレベルがMAX」と言った方がしっくりくる、ただ面白いこと、素敵なことを言うだけではなく、その時その時の場の空気に寄り添う感じの言葉を飾り気なく発していくのがすごくかっこいい。天性の「人たらし」感を感じました。
ていうかアンコールの時、「日本武道館祈願」のダルマに目を入れたのを本当に嬉しそうに掲げながら歌うの何。そんなん男でも惚れるわ。ダルマ肩に乗せようとすんなよ。

そんな緩急も抜群、音の強烈さに慄いたりアガったり、MCでほっこりしたり各メンバーの「武道館への思い」で泣きそうになったり、気が付いたら3時間以上。ものすごく濃密な時間でした。

00.SE-AVANTGARDE-  
01.LAST NITE  
02.GALLOWS  
03.GREED
04.EVOKE  
05.CREATURE  
06.XERO  
07.THE FATAL HOUR HAS COME
08.JUDGEMENT  
09.GHOST
10.LIE
11.melt
12.forgiven
13.ASTER
14.D.A.R.K.
15.I'm sick, b'cuz luv u.
16.MIRRORS
17.ALL THIS I'LL GIVE YOU
18.INVADER ×1.5ver.
19.OBVIOUS
20.pulse_
21.ALLIVE
22.CULTIC MY EXECUTION

EN1-1.THIRTEEN
EN1-2.EVILLY
EN1-3.a grateful shit
EN1-4.MOON
EN1-5.EUREKA

EN2-1.ADORE
EN2-2.A GLEAM IN EYE

でも、lynch.ってよくわかんないんですよ、ジャンル的に。
「V系」というのは音楽スタイルを示すものではないので置いておくとして、ラウド系であることは間違いないのですが、普通のラウド系としてまとめてしまうにはメロがキャッチーすぎるし、葉月は普通にイケメンヴォーカルからデス声からビブラート利かせた変な高音から繰り出す凄まじいヴォーカリストですが、なのでスクリーモとかいわんや普通のEMOにも括れないし、割と置き場所のない、別の言い方をすれば唯一無二に近いスタイル。

それだからこそlynch.ではあるのですが、音楽的に「同系統のグループ」として括れるような他バンドも近くにあまりおらず、孤高のバンド的な立ち位置。
そういう状態で武道館にたどり着くのがそもそもすごいのですが、でもこんな音楽強度のバンドが非V系の界隈にはまだあまり知られていないことがあまりにももったいない。もっともっと聴かれていい。聴かれるべき。

とりあえず現場にいて、ガチV系バンドのライブには時々ある、他の観客と異なるアクションが嫌われる「悪目立ち禁止」的な空気は全くなく、男子もかなり多めな中で本当にみんなが自由に発せられる音を受け止められる、そんな環境だったので、あとは本当に広い層に「知られる」「見つかる」だけだと思いました。
過去ロッキンオンのフェスとか、ロットングラフィティ主催のポルノ超特急には出演しているようですが、残念ながらそこで認知が急拡大したという話は聞かず、でもこういう音楽が「見つかる」にはやっぱフェスしかないとも思うわけで。

終演後の中華料理屋で仲間のバンギャの皆様とハイボールをおかわりしながら検討を重ねた結果、今後lynch.が「見つかる」にあたって最適な場はVIVA LA ROCKではないかとの結論に達しました。いや可能であれば。
メディアを持っていることと、日本の大型フェスの中でほぼ唯一、ダイブ&モッシュ(左右に動くのではないガチのヤツ)がOKなフェスであること(近年はコロナでNGですが)。

2019年のVIVA LA ROCK、割と孤高的な立ち位置だったUVERworldが出演し、途中でそこまでの流れをぶった切ってマキシマム ザ ホルモンの「恋のメガラバ」をゴリッゴリにカバーし始めた時、そこにダイスケはんとナヲが「ご本人登場」状態でステージに現れた時、そしてそれに呼応してさいたまアリーナ中がものすごい勢いで沸いた時、UVERworldは孤高ではなくなったという感じがすごくしたのですが、そういうの。
仲間を増やし、認知を増やし、ファンを増やしていってほしいのです。今の枠の外に。

「フェス的なノリ」にアジャストしようと頑張ってますレベルの若いバンドなんぞワンパンで殺せるレベルの音楽的屈強さですので、ずいずい出張っていって大量殺戮を行っていただきたい。
死なない強靭なバンド群やオーディエンスと音楽の拳で語り合って「お前もなかなかやるな」みたいな状況が見たい。
初見のフェス野郎オーディエンスたちを感極まらせてがんがんダイブ&モッシュを行って転げ回っていただくことで、バンドも古くからのバンギャの皆様もいろんな新たな景色を見ることができるのではないかと、そう思うのです。

実際そういう音楽なんだって。
葉月も暴れろって言ってたけど、日本武道館ではルールとして無理とはいえ、昨日そこで鳴っていたのは、ヘドバンとか咲くとかよりもっと本格的に物理的に徹底的に暴れられるやべえ音楽なんですよ。
私はそういうlynch.の現場を時々でいいのでとても観たいと思いました。

というわけで、まずはMUSICA誌への出稿から、是非お願いしたいところです。

フィロソフィーのダンス@日比谷野音のこと

19日は日比谷野音でフィロソフィーのダンスのライブ、十束おとは卒業ライブでした。

自分がフィロのスを初めて観たのは2016年9月19日、半蔵門東京FMホールでのアイドルイベント。
出演したのは
・パンダみっく
・sora tob sakana
・amiinA
・あヴぁんだんど
・フィロソフィーのダンス
の5組。今振り返ると割とエグい並びだと思うのですが、結局その後sora tob sakana、amiinA、あヴぁんだんどは解散し、パンダみっくはメンバー総入れ替え。
その時のメンバーのまま現存しているのは、当時も恐らく一番お姉さんであったフィロのスだけであるという状況だったのですが、この時はまだ一般流通のCDもリリースしておらず、ワンマンライブもまだという時期。

その後、終演後加茂さんが壇上で「CDを買ってほしい」と直訴した下北沢GARDEN、SCOOBIE DOとの対バンであり得ないほど沸いた東京キネマ倶楽部、最大規模の会場でものすごい安定感を見せたTOKYO DOME CITY HALLなど、「同じのを何度も観るよりはいろんなグループを観たい」派である自分でも、最高クラスに何度も観ているグループです。だって楽しいから。

その見慣れた4人の一角が遂に崩れるという、そんな卒業公演観ないわけにはいかず自分の割には早めにチケットを手配したのですが、その直後くらいに完売し、結果立ち見まで出るという大盛況。

観た後の気持ちとしては、パフォーマンスの出来がどうとか言ってる場合じゃない。
というか彼女たちのパフォーマンスが悪いはずがなく、実際最強に楽しいライブだったのですが、実際「楽しい」で終わらせるための相当に周到な準備と段取りも垣間見えるライブで。

卒業ライブでやらなければならない卒業メッセージはライブの中盤に配置し、湿っぽいのはほぼそこで終了、そこから先は徹頭徹尾「楽しい」にフォーカスした流れであったことはわかりやすくそれなんですが。

でも、そもそもおとはすが卒業を発表したのが2022年3月。同時に新メンバーのオーディションも発表され、その進行は随時YouTubeで発表され、このライブ当日に新メンバーが発表されるという流れ。
そして4人での本編ラスト終了後に新メンバー2名が発表されて新しい5人でのパフォーマンス。

そこまでは予想できたのですが、5人で新曲を披露した後、「よかったよー」とおとはす乱入、そのまま新旧メンバー6人で「愛の哲学」。こんなの観たことない。
ていうか、何でおとはす出てきてそのまま新メンバーに率先してインタビューしてるの。面白いけど意味がわからない。
そして新メンバーはけて最後に4人でこれ以降は歌えないであろう「ベストフォー」をベストフォーで披露して終了。泣く。

最終的な感想としては「こんなハッピーなメンバー交代見たことない」です。
卒業ライブっていうのは割とありますが、卒業時点で新メンバーが決まっていることってそんなにないし、大所帯グループだったら抜けるだけだし。
酷いのになると「素行不良で即解雇」、観られると思っていた推しが次のライブにはもういない、みたいなこともままあるアイドル界隈で、旧メンバーが新メンバーのオーディションに携わり、決定後にはきちんと現場で繋いでいく。
こんな素晴らしいことってあるかよレベルの、最高のライブでした。

気になるのは今後のおとはすですが、新メンバーへのインタビューの堂に入り方を見て、これ今後も「フィロソフィーのダンスのコンサートの司会」として常に帯同するんじゃね、と思ったり思わなかったり。

第73回紅白歌合戦の出場者のこと

第73回紅白歌合戦の出場歌手が発表されました。今年は割と早いな。
とりあえず、嗜好が年齢のみならず様々な要因で細分化多様化していますので、「みんなが知っているヒット曲」を求められる時代ではなくなってしまっているよ、ということはもう前提で。

今のところわかりやすい目玉的な存在はいらっしゃらない感じですが、最近は大物は後出しで発表するのが常ですので、これで全部判断するのも早計ではないかと思います。


ただ、こまごまとした変化は割とある感じです。

■緑黄色社会・SAUCY DOG初出場
緑黄色社会はもう間違いないだろうとは思っていましたが、SAUCY DOGはちょっと意外でした。
ぼんやり考えていた頭では、バンド系の初出場可能性として
1.緑黄色社会
2.マカロニえんぴつ
3.Novelbright
4.SAUCY DOG
くらいの順序だと思っていたので、SAUCY DOGがマクったように感じます。
というか、マカロニえんぴつは10月に「紅白出場濃厚」のスポーツ新聞記事が出ていたのですが、どうしちゃったんでしょうか。
負けるな、はっとり。

■JO1・BE:FIRST初出場
もうここらへんの男性ダンス&ヴォーカルグループは、ジャニ勢に匹敵する売上とチャートアクションですので、いろんな事情を加味してもさすがに外すわけにいかなくなりました。健全な世の中になったということでしょうか。
直近では今回は選ばれていないINIがセールス的には一番売れているはずなのですが、そこはJO1との先輩後輩関係も考慮して、ということで。このまま人気を継続すれば来年には出られるのではないでしょうか。

■ジャニーズ系枠は1増
昨年出場したKAT-TUNが去り、なにわ男子とKinKi KidsがINして結果としてジャニーズ枠は1増。
なにわ男子はジャニーズグループ内での売上を比較すると妥当ではあるのですが、ジャニーズWESTオタの皆様の気持ちを考えると複雑です。
昨年作成した「ジャニーズグループ紅白出場一覧」を見る限り、今年KinKi Kidsが選ばれるというのは流れで考えると少し妙な感じがします。
なのでこの抜擢は、今年で「引退」する吉田拓郎をサプライズで呼ぶなり何なりするための「外堀埋め担当要員」という可能性を考えてしまいます。
「LOVE LOVE あいしてる」の最終回スペシャルも光一くんから拓郎さんへの働きかけで実現したものですし、拓郎さんも「LOVE LOVE あいしてる」前の1994年に紅白出ていますので「絶対出ない」みたいな頑なな態度でもないと思いますし、割とあり得るのではないかとドキドキしています。

■LDH枠、消滅
2007年から1-2組は必ず出場していたLDH勢がいなくなってしまいました。
ジャニ外の男性ダンス&ヴォーカル勢が出張ってきた結果、押し出された感はあるのですが、実際チャートアクションも芳しくなく、止むを得ないところです。

54(2003):EXILE
55(2004):EXILE
56(2005):
57(2006):
58(2007):EXILE
59(2008):EXILE
60(2009):EXILE
61(2010):EXILE
62(2011):EXILE
63(2012):EXILE・三代目
64(2013):EXILE・三代目
65(2014):EXILE・三代目
66(2015):EXILE・三代目
67(2016):三代目
68(2017):三代目
69(2018):EXILE・三代目
70(2019):GENERATIONS
71(2020):GENERATIONS
72(2021):GENERATIONS

■Adoではなくウタ名義での出場
もう今の日本ではトップクラスのプレゼンスを誇るAdoさんですが、万が一Adoさん本人名義で「うっせぇわ」を歌唱した場合、口癖のように歌っていたお子様とそれを快く思っていなかった親御さんとの確執が大晦日のお茶の間で深刻化してしまいますし、そもそもAdoさんが顔出ししない方針のままではテレビとしての絵が持たない可能性もありましたので、今年ウタというある意味「ペルソナ」を得たことで、本人・NHK・配給元の三方よし状態完成。
おめでとうございます。

■K-POP範疇のグループの出場数が増加
2019年にTWICE(JYP所属)が出場して以降、所謂K-POP範疇のグループの出場はなかったのですが、今回TWICE復活とともにLE SSERAFIM(HYBE所属)、IVE(STARSHIP所属)と3組の出場。
いずれのグループも所属は韓国の事務所ですがメンバーに日本人がいるところがポイントです。
とはいえIVEの場合はK-POP枠というよりは、日本国内でのマネージメント担当であるアミューズ枠の側面の方が強いのではないかと思います。去年出場した宮本浩次が今年は出ない分。

■back number出場しない
朝ドラ主題歌なのに何で出ないんだという声が結構あったのですが、10月期の朝ドラ主題歌担当ミュージシャン、2015年以降は隔年で出場不出場が繰り返されるルーティン状態で、それで行くと今年は確かに「出ない」が正解です。

2011 椎名林檎 カーネーション
2012 HY いちばん近くに
2013 ゆず 雨のち晴レルヤ
2014 中島みゆき 麦の唄
2015 AKB48 365日の紙飛行機※
2016 Mr.Children ヒカリノアトリエ ×
2017 松たか子 明日はどこから
2018 DREAMS COME TRUE あなたとトゥラッタッタ♪ ×
2019 Superfly フレア
2020 秦基博 泣き笑いのエピソード ×
2021 AI アルデバラン
2022 back number アイラブユー ×

※歌唱はNMB48

こんなところでしょうか。

もう演歌勢は浮動的な枠が完全になくなって面白くないので、石川さゆりの歌唱曲ルーティンを確認するくらいしかすることないし、篠原涼子は「90年代はもう本格的に懐メロ枠なのだな」と思わせるだけだったりするので、あとの興味は、「SixTONES」「milet」の他に「Aimer」「LE SSERAFIM」等、一見さんには読むのが辛い方々が増えたことにどれくらいの人がキレるのかということと、果たしてVaundyさんをNHKがどう映すのか、くらいでしょうか。

閉店するレコ屋とオープンするレコ屋のこと

10/23に閉店した神保町のジャニス2、この週末3日間だけ臨時営業ということで行ってきました。

レンタルの方のジャニスが2018年11月で閉店、向かいのビルの2階に入っていた中古盤販売のジャニス2は営業を継続していましたが、そちらもこの10/23に閉店。
それが、「11/11-13の3日間、レンタルアップ品の販売で売れ残ったCDを1枚200円で販売する」ということで。
正味大した商品は残っていないのはわかっていましたが、あの場所に入れる最後のタイミングかもしれんと思って。
階段を上ると、箱の中に備品が「ご自由にお持ちください」状態。ものすごい「これでおしまい」感。

店内も棚等がほぼ撤去され、もう何か寂しい。

掘ってみたら割といい感じのがまだ残っていましたが、全部掘っていたら時間かかりすぎるので「5枚(=1000円)見繕った時点で終了」ルールで購入。
割といい買い物ができました。ありがとう。

神保町駅から地下鉄と小田急を乗り継いで下北沢。
今度は11/5にオープンしたレコード店、ELLA WAREHOUSEへ。
新店舗とはいっても、2021年3月まで営業していたELLA RECORDS下北沢店の場所そのままですし、何なら入口近辺も21年当時ほぼまんま。

この新店舗は、「レコードで遊ぶ」をコンセプトに、

  • 12インチシングルのみ取扱い
  • 値段は「A:1100円」「B:550円」「C:110円」の3プライスのみ
  • 現金不可。カードかSuica等のIC系で(PAY系は見たところ使えない)

という、かなり割り切った感じの店舗です。
この割り切りが可能なのは、幡ヶ谷のELLA RECORDS本体があるからこそではないかとは思いますが。

開店の報を聞いた際には「在庫処分のための短期展開店舗ではないか」とも思ったのですが、ショッパー袋も専用の物を作っていましたし、割と本気度高め感は感じました。

いざ掘ってみると今のところ「C:110円」は相当に少なめです。とはいえ、これから営業していく中で、「B:550円」で動かなかった品を「C:110円」に持っていくとかいうことも今後きっとあると思いますので、これ定期的に見ていく必要ありそうです。

ということで、やめるレコ屋あり、新たなコンセプトで始めるレコ屋あり。
ELLA WAREHOUSEは特に、アナログのレア盤偏重の流れへのカウンターという側面もありますし、ちょっとこの先面白い。

それでも、「アナログになってもないしデータ化もされていない、CDでしか世の中に存在しない」音源を拾ってくれるお店がそろそろ出てくるのではないかと、最近は思っています。

アイドルイベントNEW ERA VOL.3@リキッドルームのこと

土曜は昼からずっとリキッドルームに籠ってアイドルグループがたくさん出るイベントNEW ERA SYNDICATE Vol.3へ。

ざっと見て、割と楽曲派志向な感じで、好きなのとか是非一度観てみたいと思ってたのがずらずら並んでいたので。
というか、8月は他のライブにかかりきりだったため、TIFや@JAM EXPOあたりのアイドル系フェスはスルーいたしまして、結局これだけの数のアイドル出るイベントは本当に3年ぶりくらいで。

かつこのラインナップ、現体制ママで以前に見たことあるのはワンマンに行ったヌュアンスとRingwanderungの2グループだけ、サンダルテレフォンは結成というか改名というかごく初期にチラ見したことがある程度、他は完全にお初です。
コロナ禍で止めるアイドルグループもいれば結成するグループや隙に乗じて評価を上げてくるグループもいて、本当に最近の界隈疎くなっていたので何とか一端でも掴みたいと。

で、今回特に心に来たのがfishbowlとサンダルテレフォン。

fishbowlは友人の静岡出身が総じて(但し2名)推していたので、音源聴いてすごくよくてクレジット見たらヤマモトショウ氏。
インディーズ期のフィロのスは作詞だけだったんですけど、こちらでは作曲も彼ということですごく納得して愛聴していたのですが、ライブはどんなもんかと思ったら、すごく不思議な感じで。
出てきてもう明らかに東京や大阪のアイドルグループではない空気感。そして決して練度が高いとは言えないパフォーマンス。

それだけなら「ふーん」で終わるのですが、ステージ通してじわじわと伝わってくる異常なレベルの「人懐っこさ」的な空気は何だ。
いい歳してアイドルを観に行っている身として「親戚のおじさんのような気持ちで」みたいなことをたまに言ったりもするわけですが、彼女たちはこっちが特にそう思っていなくても強制的に「親戚のおじさんのような気持ち」にさせにくるのです。

一発目、彼女達の楽曲の中でも特に大好きな「湖月」、そういう空気の中で歌われるわけですからやっぱ音源よりもずっと素晴らしく聴こえるし、ステージ通して何か幸せな気持ちになる。
正味、練度はもう少し上げた方がよいとは思うのですが、これでキレッキレのダンスになったりしたら、それはそれで今のいいところが失われるような気もしますし、これ難しい。

サンダルテレフォン。今の表記はSANDAL TELEPHONEか。
アルバム「REFLEX」はCD買って聴いて、かなりすごいぞと思ってはいたのです。
楽曲的に「ラウド」とか「テクノ」とか「マスロック」とかわかりやすく楽曲派的トラックではないのですが、これは間違いなく「アイドルポップス」ではなく「アイドル歌謡」を狙って作った音であり、現在的な解釈も盛り盛りの結果「令和のアイドル歌謡」的なものが生まれてしまったという、割と計算ずくで作り上げた「音楽」であり、でも聴いていてきちんと気持ちいいものになっているアルバムで。

で、ステージ見て仰天するわけです。そのライブ表現も寸分違わずそんなアルバムの狙いを再現しにかかっている。今自分は何かすごいものを観ている。
パフォーマンスまで「アイドルポップス」の表現ではなく「アイドル歌謡」のそれになっているんです。全体的に。

アルバム楽曲「Be Free」ではマイクスタンドを持ってきて歌い踊るのですが、湧き上がる「絶対初めて観るのだけどでもこれ何かすごい昔に観たことがあるんじゃないか」感と、そういう気持ちになった後の何か痺れのような感覚。
そしてステージ通して、圧倒的な「プロフェッショナル」感。何かとんでもないもの観た。

fishbowlとダルフォン、表現の考え方はほぼ真逆なわけですが、そういうの含めていろいろ並んでいるところがこういう企画のよいところで。

経験済みの2組、ヌュは新体制ワンマンは観ていましたが他のグループと並べて観るのは初めてで、でも割といい線行っててホッとしたり、リンワンはもう歌割りに注目して観るのがすごく楽しかったり。5人組ですが、5声同時というタイミングは割と少なく、通常ハモっても3人で。それで5声来た時には「来た!」とか思うのです。

あとは、「終わらないで、夜」、何かひとりだけ歌もダンスも図抜けている子がいるのがすごく気になったり、Zsaszはトラック的には「ラウド系」の範疇ではあるものの、歌い上げ方含めて全体的な佇まい込みで言えば明らかに「ハードロック系」だなと思ったりとか。
他も楽しく、12:30から20:30すぎまで楽しく過ごしました。

ただ、まだ観てないグループで観たいのいますし、とりあえず明日は22日のサンダルテレフォンのワンマン行けるように仕事の調整できるかどうかだ。