アイドルイベントNEW ERA VOL.3@リキッドルームのこと

土曜は昼からずっとリキッドルームに籠ってアイドルグループがたくさん出るイベントNEW ERA SYNDICATE Vol.3へ。

ざっと見て、割と楽曲派志向な感じで、好きなのとか是非一度観てみたいと思ってたのがずらずら並んでいたので。
というか、8月は他のライブにかかりきりだったため、TIFや@JAM EXPOあたりのアイドル系フェスはスルーいたしまして、結局これだけの数のアイドル出るイベントは本当に3年ぶりくらいで。

かつこのラインナップ、現体制ママで以前に見たことあるのはワンマンに行ったヌュアンスとRingwanderungの2グループだけ、サンダルテレフォンは結成というか改名というかごく初期にチラ見したことがある程度、他は完全にお初です。
コロナ禍で止めるアイドルグループもいれば結成するグループや隙に乗じて評価を上げてくるグループもいて、本当に最近の界隈疎くなっていたので何とか一端でも掴みたいと。

で、今回特に心に来たのがfishbowlとサンダルテレフォン。

fishbowlは友人の静岡出身が総じて(但し2名)推していたので、音源聴いてすごくよくてクレジット見たらヤマモトショウ氏。
インディーズ期のフィロのスは作詞だけだったんですけど、こちらでは作曲も彼ということですごく納得して愛聴していたのですが、ライブはどんなもんかと思ったら、すごく不思議な感じで。
出てきてもう明らかに東京や大阪のアイドルグループではない空気感。そして決して練度が高いとは言えないパフォーマンス。

それだけなら「ふーん」で終わるのですが、ステージ通してじわじわと伝わってくる異常なレベルの「人懐っこさ」的な空気は何だ。
いい歳してアイドルを観に行っている身として「親戚のおじさんのような気持ちで」みたいなことをたまに言ったりもするわけですが、彼女たちはこっちが特にそう思っていなくても強制的に「親戚のおじさんのような気持ち」にさせにくるのです。

一発目、彼女達の楽曲の中でも特に大好きな「湖月」、そういう空気の中で歌われるわけですからやっぱ音源よりもずっと素晴らしく聴こえるし、ステージ通して何か幸せな気持ちになる。
正味、練度はもう少し上げた方がよいとは思うのですが、これでキレッキレのダンスになったりしたら、それはそれで今のいいところが失われるような気もしますし、これ難しい。

サンダルテレフォン。今の表記はSANDAL TELEPHONEか。
アルバム「REFLEX」はCD買って聴いて、かなりすごいぞと思ってはいたのです。
楽曲的に「ラウド」とか「テクノ」とか「マスロック」とかわかりやすく楽曲派的トラックではないのですが、これは間違いなく「アイドルポップス」ではなく「アイドル歌謡」を狙って作った音であり、現在的な解釈も盛り盛りの結果「令和のアイドル歌謡」的なものが生まれてしまったという、割と計算ずくで作り上げた「音楽」であり、でも聴いていてきちんと気持ちいいものになっているアルバムで。

で、ステージ見て仰天するわけです。そのライブ表現も寸分違わずそんなアルバムの狙いを再現しにかかっている。今自分は何かすごいものを観ている。
パフォーマンスまで「アイドルポップス」の表現ではなく「アイドル歌謡」のそれになっているんです。全体的に。

アルバム楽曲「Be Free」ではマイクスタンドを持ってきて歌い踊るのですが、湧き上がる「絶対初めて観るのだけどでもこれ何かすごい昔に観たことがあるんじゃないか」感と、そういう気持ちになった後の何か痺れのような感覚。
そしてステージ通して、圧倒的な「プロフェッショナル」感。何かとんでもないもの観た。

fishbowlとダルフォン、表現の考え方はほぼ真逆なわけですが、そういうの含めていろいろ並んでいるところがこういう企画のよいところで。

経験済みの2組、ヌュは新体制ワンマンは観ていましたが他のグループと並べて観るのは初めてで、でも割といい線行っててホッとしたり、リンワンはもう歌割りに注目して観るのがすごく楽しかったり。5人組ですが、5声同時というタイミングは割と少なく、通常ハモっても3人で。それで5声来た時には「来た!」とか思うのです。

あとは、「終わらないで、夜」、何かひとりだけ歌もダンスも図抜けている子がいるのがすごく気になったり、Zsaszはトラック的には「ラウド系」の範疇ではあるものの、歌い上げ方含めて全体的な佇まい込みで言えば明らかに「ハードロック系」だなと思ったりとか。
他も楽しく、12:30から20:30すぎまで楽しく過ごしました。

ただ、まだ観てないグループで観たいのいますし、とりあえず明日は22日のサンダルテレフォンのワンマン行けるように仕事の調整できるかどうかだ。