2022年ブックオフオンライン年間ランキングのこと

今年も発表されました。日本で最も地獄度の高いCD売上ランキングです。

2022年ブックオフオンライン年間ランキング(CD)

2013年から毎年記録を拾うようにしていますが、それらをまとめると以下のような感じです。

毎年、1990年代から2000年代の、CDが程よく売れていた時代に馬鹿みたいに売れた有名ミュージシャンの主にベスト盤が、買って売られて買って売られてグルグルしているだけという割と酷いランキングなわけですが、今年はちょっと「近年ならでは」感が。

2013年からの範囲に限って言えば、2010年以降にリリースされた盤でこのランキングのベスト3以内に入ったのは、2017年に前年リリースの宇多田ヒカルの「Fantome」が3位に入ったのみ。
今まで1位になったことがあるのは、宇多田のベストかスピッツのベストかサザンの「海のYeah!」だけです。

それが今年は2020年の藤井風の1stアルバムが1位。
オリジナルアルバムが1位になったのは観測の限りでは初めてですし、ベスト3に入ったのも「Fantome」以来。

もうこれは紅白含めて圧倒的に知名度が上がったことで、サブスクを利用するほどではないレベルの若いファンやお試しで聴いてみようという層がこれだけいたということでしょう。
米津玄師の「STRAY SHEEP」が最高で11位ということを考えても、このライト層への求心力は圧倒的です。
というか、2020年ともなると、それ以前と比べてそもそもCDの流通量が毎年上位にいる方々と比べると相当に少ないはずですので、その点だけ考えてもこの1位は割とすごいです。

オリジナルアルバムではキンプリの1stも7位に初登場。
過去にジャニーズ系でこのランキングに入ったことがあるのはSMAPと嵐だけですので、割とすごい。これはメディアの露出によって彼らを好いたもののあまりたくさんお小遣いをもらっていない子たちがブックオフを頼った、ということではないかと考えています。

ということで、多少「最近」を感じるところはありましたが、上記以外はいつも通りの地獄ランキングでした。
来年もきっとこうなります。キンプリは来年ベストとか出るのだろうか。

あと、お暇だったらリンク先の洋楽の方も見ていただくと、また別の味わいがある地獄です。