安全地帯@東京ガーデンシアターのライブのこと

11/29は安全地帯の40周年記念ツアーの東京ガーデンシアター公演。

友人と酒飲んでたときかいつだったか「玉置浩二の歌は生で聴いておかないと日本人としてどうか」という話になり、直近のライブが大変に具合のよいアニバーサリーライブだったため、初見のおっさん4人でいそいそと赴いた次第。

とりあえず玉置さん、歌の化け物。えげつない。
これを聴きに来たのでその時点で満足だったのですが、眺めながら聴きながらやはりこの安全地帯というバンドの面白さが伝わってくきます。
強く思ったのは「これ予想以上にきちんとギターバンドじゃないか」ということ。

安全地帯といえば玉置さんの鬼ヴォーカルと叙情的なメロディ、というイメージですが、もしヴォーカルを別に差し替えてメロディーのキーを半音上げたら、割とアメリカの70-80年代のギターバンドに近い音になるのではと思いまして。
実際曲によっては間奏がイーグルスのようにも聴こえたり。

少なくとも、ギター2本、玉置さんが持ったら3本、ライブではサポートもいるので4本という状況は、最初こそ「それトゥーマッチじゃねえの」と思っていましたが、終わるころには非常に納得。

他にパーカッションもいるのにドラムがツインドラム体制というのはさすがにトゥーマッチではないかと思ったのですが、これは2セット必要というより現在体調の問題で活動休止中の正ドラマーの田中さんに対して、サポートを1名に固定しないことで何らか伝えようとする「粋」ではないかと思ったり。
というか、今回は田中さんが別場所でプレイしているのをスクリーンで映しつつ1曲セッションするという企画もありまして、かなりぐっと来たのですが。

安全地帯はヒットして以降、玉置さんが確固たる「センター」ではあるのですが、そもそも最初に注目されるきっかけは井上陽水のバックバンドとしての活動であり、それは当然バンドとしての確かな腕があったということで。
そこでフックアップされたことが全部今に繋がっているわけで、やっぱりバンドとしてデビュー以来不変のメンバーで活動を続けていることにはすごく意味があるんだということをしみじみと感じました。

やっぱいろんなバンド観た方がいい。
正直、全盛期の安全地帯は当時の自分にとってストライクど真ん中かといえばそうではありませんでした。
が、今こうやって活動してくれているのを観に行くと、やっぱり知っている曲ばっかりですげえと思ったり、純粋に演奏が素晴らしいと思ったり、大変に楽しい。
やっぱりこういうの大事です。

ただ問題は東京ガーデンシアターだ。
まだオープンしてからそんなにたってないとはいえ、行くたびに会場周辺の導線が違うのは正直ちょっと困る。そろそろ決定版を見つけてください。
よろしくお願いします。

SANDAL TELEPHONE@新宿BLAZEのライブのこと

22日はアイドル3人組、サンダルテレフォンのワンマン行ってきたんですよ。

11/5にアイドルイベント「NEW ERA SYNDICATE Vol.3」に行ったのですが、他のグループを軽くぶっちぎる圧倒的なプロフェッショナル感にかなり心を持っていかれたので、これはきちんと観ないとダメだという判断。NEW ERA新規です。

初心者用1000円席というのもあったのですが、そこは大人ですからきちんと3000円席を押さえたところ、他にもFC限定席があるにもかかわらず相当にステージ近めを押さえられて(自由席)、ラッキー。
そこからニラニラと観察した結果、かなり遠目で観ていたNEW ERAでは気付かなかった点がいろいろと。

楽曲的には最近の「アイドルポップス」ではなく80年代「アイドル歌謡」込みのもう少し古い音楽の空気感にフォーカスしているのではないか、というのはアルバム「REFLEX」を聴いて感じていたのですが、パフォーマンス込みで体感してみるといろいろ見えてくる。
主に80年代アイドル歌謡や90年代の女性ポップスのおいしいところを引っ張ってきては現代的なマナーに落とし込んでいくスタイルと言えばいいか。

現状多くのアイドルグループが活動していますが、80年代アイドル歌謡であるとか90年代女性ポップスまんまというグループはさすがに多くなく、というか自分の知る範囲にはいません。
そういう割と「空いた」領域に入り込み、そのフレーバーを持ち込みつつ今に読み替えていくことで独自性を生み出す、そんな音楽なのではないかと思った次第。
この日はバンドセットだったのですが、キーボードの方が積んでいた中にEOSがあったのもこれは必然ということでしょう。

ただ、彼女たちのすごいところはその振付にもきちんと「80年代90年代のフレーバーを持ち込みつつ今に読み替え」ているところ。
ここがマッチしているので、全体的に観ていて聴いていてとても気持ちいいパフォーマンスになっているのではないかと思いました。

かつ3人ともパフォーマンスのレベルが高く、そして美しい。
どうしてもセンターの小町まいさんを見がちになってしまいますが、でもナツさんの笑顔がちのガーリーさもエリカさんの小動物的キュートさも近めで眺めると大変に素晴らしい。3人ともアイドルとしてのレベル相当高い。

ただ、NEW ERAで思った「プロフェッショナル感」の相当部分は、小町まいさんが放っていたものだということも近くで見ていてわかりました。
柔らかく動き、素早く変化してぴたっと止まる。伸ばした腕は指先まですっと伸び、曲げるときの腕は一番美しい角度に曲がり、動きによっては絶妙なタメを作る。そういういろいろ細かい所作が見ていていちいち心地よく、細かい積み重ねの結果放たれるプロフェッショナル感。

美貌と、完成度の高い楽曲と、その楽曲にマッチした振付と、その振付を美しく見せる表現力。
アイドルとは総合力である、ということをここまで明確に理解したことはありませんでした。参りました。

彼女たちも、もっと「見つかる」ことができればもっとメジャーになれると思うんですが、何とかならないでしょうか。
少なくとも「全力坂」出るのはいいんだけど、そこ止まりじゃ話にならないので、運営ともども何とか頑張っていただきたいです。

2010年代後半、グループ名の時点で出オチ感のある「終演後物販」やガチガチのコンセプト超先行型の「・・・・・・・・・」が登場した時、正直「アイドルシーンはこれからどうなってしまうのだろう」と思いました。
が、時を経て「終演後物販」がサンダルテレフォンに繋がり、「・・・・・・・・・」がRAYに繋がり、現在それぞれ素晴らしい活動を行っているのを目の当たりにして、まだまだこの界隈行けるぞと思うのです。
頑張れアイドル。

lynch.@日本武道館のライブのこと

lynch.はV系フェスの時に観たきりだったので、先日悠介のサイドプロジェクトの健康を観た身として「そっち観て本体をきちんと観ていない状態は健全ではないのでは」との判断のもと、昨日23日は日本武道館。

そもそも彼らがこの日、日本武道館のステージに立つまでがすごく大変でして。
彼らにとって初武道館ではありますが、実際には3度目の正直。予定が決まっていたにもかかわらず2回中止を食らっています。

1度目はメンバーの不祥事での中止。
しかしそこで脱退・メンバー交代を選択せず、活動一時休止と4人での活動の後に復帰。不祥事前後でメンバー不動の状態で復活するという、日本のメジャー史上では自分が確認できた限り2番目の快挙(最初はBUCK-TICK、3番目は電気グルーヴ)を成し遂げます。

2度目はコロナの影響で直前で中止。
その後にはバンドの判断で約1年の一時活動休止を挟むことになり、休止明け後最初のライブが遂にこの日本武道館という、かなり熱い状態ではあったのですが。

それでも、日本武道館ってたどり着くのも大変だけど、実際演るのもけっこう難しい会場だと思っていて、実力不足のままうっかりたどり着いてしまったバンド・グループの初武道館公演で、あの天井の高い場全体に「空気」を行き渡らせることができないまま、割と空虚な感じのパフォーマンスが続く、という状況も観たことがあります。

が、彼らは圧倒的でした。
1曲目「LAST NITE」の出音一発で完全にlynch.を会場中に充満させてくる。完璧。

Vo.葉月以外の楽器隊はさしてフロアを煽ることもなく、演奏する姿を見る限りでは淡々というか飄々とした風情すら感じさせるのに、実際出てくる音は分厚く鋭い音の壁。
この感覚に過去一番近いのは何だったろうかと思い返したら、東京ドームで観たLUNA SEAだった。そういう比較対象しか思いつかないくらいのエゲツなさ。

葉月はヴォーカルのみならず、MCも最強で。でも「MC能力が高い」と言うより「フロアとのコミュニケーションレベルがMAX」と言った方がしっくりくる、ただ面白いこと、素敵なことを言うだけではなく、その時その時の場の空気に寄り添う感じの言葉を飾り気なく発していくのがすごくかっこいい。天性の「人たらし」感を感じました。
ていうかアンコールの時、「日本武道館祈願」のダルマに目を入れたのを本当に嬉しそうに掲げながら歌うの何。そんなん男でも惚れるわ。ダルマ肩に乗せようとすんなよ。

そんな緩急も抜群、音の強烈さに慄いたりアガったり、MCでほっこりしたり各メンバーの「武道館への思い」で泣きそうになったり、気が付いたら3時間以上。ものすごく濃密な時間でした。

00.SE-AVANTGARDE-  
01.LAST NITE  
02.GALLOWS  
03.GREED
04.EVOKE  
05.CREATURE  
06.XERO  
07.THE FATAL HOUR HAS COME
08.JUDGEMENT  
09.GHOST
10.LIE
11.melt
12.forgiven
13.ASTER
14.D.A.R.K.
15.I'm sick, b'cuz luv u.
16.MIRRORS
17.ALL THIS I'LL GIVE YOU
18.INVADER ×1.5ver.
19.OBVIOUS
20.pulse_
21.ALLIVE
22.CULTIC MY EXECUTION

EN1-1.THIRTEEN
EN1-2.EVILLY
EN1-3.a grateful shit
EN1-4.MOON
EN1-5.EUREKA

EN2-1.ADORE
EN2-2.A GLEAM IN EYE

でも、lynch.ってよくわかんないんですよ、ジャンル的に。
「V系」というのは音楽スタイルを示すものではないので置いておくとして、ラウド系であることは間違いないのですが、普通のラウド系としてまとめてしまうにはメロがキャッチーすぎるし、葉月は普通にイケメンヴォーカルからデス声からビブラート利かせた変な高音から繰り出す凄まじいヴォーカリストですが、なのでスクリーモとかいわんや普通のEMOにも括れないし、割と置き場所のない、別の言い方をすれば唯一無二に近いスタイル。

それだからこそlynch.ではあるのですが、音楽的に「同系統のグループ」として括れるような他バンドも近くにあまりおらず、孤高のバンド的な立ち位置。
そういう状態で武道館にたどり着くのがそもそもすごいのですが、でもこんな音楽強度のバンドが非V系の界隈にはまだあまり知られていないことがあまりにももったいない。もっともっと聴かれていい。聴かれるべき。

とりあえず現場にいて、ガチV系バンドのライブには時々ある、他の観客と異なるアクションが嫌われる「悪目立ち禁止」的な空気は全くなく、男子もかなり多めな中で本当にみんなが自由に発せられる音を受け止められる、そんな環境だったので、あとは本当に広い層に「知られる」「見つかる」だけだと思いました。
過去ロッキンオンのフェスとか、ロットングラフィティ主催のポルノ超特急には出演しているようですが、残念ながらそこで認知が急拡大したという話は聞かず、でもこういう音楽が「見つかる」にはやっぱフェスしかないとも思うわけで。

終演後の中華料理屋で仲間のバンギャの皆様とハイボールをおかわりしながら検討を重ねた結果、今後lynch.が「見つかる」にあたって最適な場はVIVA LA ROCKではないかとの結論に達しました。いや可能であれば。
メディアを持っていることと、日本の大型フェスの中でほぼ唯一、ダイブ&モッシュ(左右に動くのではないガチのヤツ)がOKなフェスであること(近年はコロナでNGですが)。

2019年のVIVA LA ROCK、割と孤高的な立ち位置だったUVERworldが出演し、途中でそこまでの流れをぶった切ってマキシマム ザ ホルモンの「恋のメガラバ」をゴリッゴリにカバーし始めた時、そこにダイスケはんとナヲが「ご本人登場」状態でステージに現れた時、そしてそれに呼応してさいたまアリーナ中がものすごい勢いで沸いた時、UVERworldは孤高ではなくなったという感じがすごくしたのですが、そういうの。
仲間を増やし、認知を増やし、ファンを増やしていってほしいのです。今の枠の外に。

「フェス的なノリ」にアジャストしようと頑張ってますレベルの若いバンドなんぞワンパンで殺せるレベルの音楽的屈強さですので、ずいずい出張っていって大量殺戮を行っていただきたい。
死なない強靭なバンド群やオーディエンスと音楽の拳で語り合って「お前もなかなかやるな」みたいな状況が見たい。
初見のフェス野郎オーディエンスたちを感極まらせてがんがんダイブ&モッシュを行って転げ回っていただくことで、バンドも古くからのバンギャの皆様もいろんな新たな景色を見ることができるのではないかと、そう思うのです。

実際そういう音楽なんだって。
葉月も暴れろって言ってたけど、日本武道館ではルールとして無理とはいえ、昨日そこで鳴っていたのは、ヘドバンとか咲くとかよりもっと本格的に物理的に徹底的に暴れられるやべえ音楽なんですよ。
私はそういうlynch.の現場を時々でいいのでとても観たいと思いました。

というわけで、まずはMUSICA誌への出稿から、是非お願いしたいところです。

フィロソフィーのダンス@日比谷野音のこと

19日は日比谷野音でフィロソフィーのダンスのライブ、十束おとは卒業ライブでした。

自分がフィロのスを初めて観たのは2016年9月19日、半蔵門東京FMホールでのアイドルイベント。
出演したのは
・パンダみっく
・sora tob sakana
・amiinA
・あヴぁんだんど
・フィロソフィーのダンス
の5組。今振り返ると割とエグい並びだと思うのですが、結局その後sora tob sakana、amiinA、あヴぁんだんどは解散し、パンダみっくはメンバー総入れ替え。
その時のメンバーのまま現存しているのは、当時も恐らく一番お姉さんであったフィロのスだけであるという状況だったのですが、この時はまだ一般流通のCDもリリースしておらず、ワンマンライブもまだという時期。

その後、終演後加茂さんが壇上で「CDを買ってほしい」と直訴した下北沢GARDEN、SCOOBIE DOとの対バンであり得ないほど沸いた東京キネマ倶楽部、最大規模の会場でものすごい安定感を見せたTOKYO DOME CITY HALLなど、「同じのを何度も観るよりはいろんなグループを観たい」派である自分でも、最高クラスに何度も観ているグループです。だって楽しいから。

その見慣れた4人の一角が遂に崩れるという、そんな卒業公演観ないわけにはいかず自分の割には早めにチケットを手配したのですが、その直後くらいに完売し、結果立ち見まで出るという大盛況。

観た後の気持ちとしては、パフォーマンスの出来がどうとか言ってる場合じゃない。
というか彼女たちのパフォーマンスが悪いはずがなく、実際最強に楽しいライブだったのですが、実際「楽しい」で終わらせるための相当に周到な準備と段取りも垣間見えるライブで。

卒業ライブでやらなければならない卒業メッセージはライブの中盤に配置し、湿っぽいのはほぼそこで終了、そこから先は徹頭徹尾「楽しい」にフォーカスした流れであったことはわかりやすくそれなんですが。

でも、そもそもおとはすが卒業を発表したのが2022年3月。同時に新メンバーのオーディションも発表され、その進行は随時YouTubeで発表され、このライブ当日に新メンバーが発表されるという流れ。
そして4人での本編ラスト終了後に新メンバー2名が発表されて新しい5人でのパフォーマンス。

そこまでは予想できたのですが、5人で新曲を披露した後、「よかったよー」とおとはす乱入、そのまま新旧メンバー6人で「愛の哲学」。こんなの観たことない。
ていうか、何でおとはす出てきてそのまま新メンバーに率先してインタビューしてるの。面白いけど意味がわからない。
そして新メンバーはけて最後に4人でこれ以降は歌えないであろう「ベストフォー」をベストフォーで披露して終了。泣く。

最終的な感想としては「こんなハッピーなメンバー交代見たことない」です。
卒業ライブっていうのは割とありますが、卒業時点で新メンバーが決まっていることってそんなにないし、大所帯グループだったら抜けるだけだし。
酷いのになると「素行不良で即解雇」、観られると思っていた推しが次のライブにはもういない、みたいなこともままあるアイドル界隈で、旧メンバーが新メンバーのオーディションに携わり、決定後にはきちんと現場で繋いでいく。
こんな素晴らしいことってあるかよレベルの、最高のライブでした。

気になるのは今後のおとはすですが、新メンバーへのインタビューの堂に入り方を見て、これ今後も「フィロソフィーのダンスのコンサートの司会」として常に帯同するんじゃね、と思ったり思わなかったり。

第73回紅白歌合戦の出場者のこと

第73回紅白歌合戦の出場歌手が発表されました。今年は割と早いな。
とりあえず、嗜好が年齢のみならず様々な要因で細分化多様化していますので、「みんなが知っているヒット曲」を求められる時代ではなくなってしまっているよ、ということはもう前提で。

今のところわかりやすい目玉的な存在はいらっしゃらない感じですが、最近は大物は後出しで発表するのが常ですので、これで全部判断するのも早計ではないかと思います。


ただ、こまごまとした変化は割とある感じです。

■緑黄色社会・SAUCY DOG初出場
緑黄色社会はもう間違いないだろうとは思っていましたが、SAUCY DOGはちょっと意外でした。
ぼんやり考えていた頭では、バンド系の初出場可能性として
1.緑黄色社会
2.マカロニえんぴつ
3.Novelbright
4.SAUCY DOG
くらいの順序だと思っていたので、SAUCY DOGがマクったように感じます。
というか、マカロニえんぴつは10月に「紅白出場濃厚」のスポーツ新聞記事が出ていたのですが、どうしちゃったんでしょうか。
負けるな、はっとり。

■JO1・BE:FIRST初出場
もうここらへんの男性ダンス&ヴォーカルグループは、ジャニ勢に匹敵する売上とチャートアクションですので、いろんな事情を加味してもさすがに外すわけにいかなくなりました。健全な世の中になったということでしょうか。
直近では今回は選ばれていないINIがセールス的には一番売れているはずなのですが、そこはJO1との先輩後輩関係も考慮して、ということで。このまま人気を継続すれば来年には出られるのではないでしょうか。

■ジャニーズ系枠は1増
昨年出場したKAT-TUNが去り、なにわ男子とKinKi KidsがINして結果としてジャニーズ枠は1増。
なにわ男子はジャニーズグループ内での売上を比較すると妥当ではあるのですが、ジャニーズWESTオタの皆様の気持ちを考えると複雑です。
昨年作成した「ジャニーズグループ紅白出場一覧」を見る限り、今年KinKi Kidsが選ばれるというのは流れで考えると少し妙な感じがします。
なのでこの抜擢は、今年で「引退」する吉田拓郎をサプライズで呼ぶなり何なりするための「外堀埋め担当要員」という可能性を考えてしまいます。
「LOVE LOVE あいしてる」の最終回スペシャルも光一くんから拓郎さんへの働きかけで実現したものですし、拓郎さんも「LOVE LOVE あいしてる」前の1994年に紅白出ていますので「絶対出ない」みたいな頑なな態度でもないと思いますし、割とあり得るのではないかとドキドキしています。

■LDH枠、消滅
2007年から1-2組は必ず出場していたLDH勢がいなくなってしまいました。
ジャニ外の男性ダンス&ヴォーカル勢が出張ってきた結果、押し出された感はあるのですが、実際チャートアクションも芳しくなく、止むを得ないところです。

54(2003):EXILE
55(2004):EXILE
56(2005):
57(2006):
58(2007):EXILE
59(2008):EXILE
60(2009):EXILE
61(2010):EXILE
62(2011):EXILE
63(2012):EXILE・三代目
64(2013):EXILE・三代目
65(2014):EXILE・三代目
66(2015):EXILE・三代目
67(2016):三代目
68(2017):三代目
69(2018):EXILE・三代目
70(2019):GENERATIONS
71(2020):GENERATIONS
72(2021):GENERATIONS

■Adoではなくウタ名義での出場
もう今の日本ではトップクラスのプレゼンスを誇るAdoさんですが、万が一Adoさん本人名義で「うっせぇわ」を歌唱した場合、口癖のように歌っていたお子様とそれを快く思っていなかった親御さんとの確執が大晦日のお茶の間で深刻化してしまいますし、そもそもAdoさんが顔出ししない方針のままではテレビとしての絵が持たない可能性もありましたので、今年ウタというある意味「ペルソナ」を得たことで、本人・NHK・配給元の三方よし状態完成。
おめでとうございます。

■K-POP範疇のグループの出場数が増加
2019年にTWICE(JYP所属)が出場して以降、所謂K-POP範疇のグループの出場はなかったのですが、今回TWICE復活とともにLE SSERAFIM(HYBE所属)、IVE(STARSHIP所属)と3組の出場。
いずれのグループも所属は韓国の事務所ですがメンバーに日本人がいるところがポイントです。
とはいえIVEの場合はK-POP枠というよりは、日本国内でのマネージメント担当であるアミューズ枠の側面の方が強いのではないかと思います。去年出場した宮本浩次が今年は出ない分。

■back number出場しない
朝ドラ主題歌なのに何で出ないんだという声が結構あったのですが、10月期の朝ドラ主題歌担当ミュージシャン、2015年以降は隔年で出場不出場が繰り返されるルーティン状態で、それで行くと今年は確かに「出ない」が正解です。

2011 椎名林檎 カーネーション
2012 HY いちばん近くに
2013 ゆず 雨のち晴レルヤ
2014 中島みゆき 麦の唄
2015 AKB48 365日の紙飛行機※
2016 Mr.Children ヒカリノアトリエ ×
2017 松たか子 明日はどこから
2018 DREAMS COME TRUE あなたとトゥラッタッタ♪ ×
2019 Superfly フレア
2020 秦基博 泣き笑いのエピソード ×
2021 AI アルデバラン
2022 back number アイラブユー ×

※歌唱はNMB48

こんなところでしょうか。

もう演歌勢は浮動的な枠が完全になくなって面白くないので、石川さゆりの歌唱曲ルーティンを確認するくらいしかすることないし、篠原涼子は「90年代はもう本格的に懐メロ枠なのだな」と思わせるだけだったりするので、あとの興味は、「SixTONES」「milet」の他に「Aimer」「LE SSERAFIM」等、一見さんには読むのが辛い方々が増えたことにどれくらいの人がキレるのかということと、果たしてVaundyさんをNHKがどう映すのか、くらいでしょうか。

閉店するレコ屋とオープンするレコ屋のこと

10/23に閉店した神保町のジャニス2、この週末3日間だけ臨時営業ということで行ってきました。

レンタルの方のジャニスが2018年11月で閉店、向かいのビルの2階に入っていた中古盤販売のジャニス2は営業を継続していましたが、そちらもこの10/23に閉店。
それが、「11/11-13の3日間、レンタルアップ品の販売で売れ残ったCDを1枚200円で販売する」ということで。
正味大した商品は残っていないのはわかっていましたが、あの場所に入れる最後のタイミングかもしれんと思って。
階段を上ると、箱の中に備品が「ご自由にお持ちください」状態。ものすごい「これでおしまい」感。

店内も棚等がほぼ撤去され、もう何か寂しい。

掘ってみたら割といい感じのがまだ残っていましたが、全部掘っていたら時間かかりすぎるので「5枚(=1000円)見繕った時点で終了」ルールで購入。
割といい買い物ができました。ありがとう。

神保町駅から地下鉄と小田急を乗り継いで下北沢。
今度は11/5にオープンしたレコード店、ELLA WAREHOUSEへ。
新店舗とはいっても、2021年3月まで営業していたELLA RECORDS下北沢店の場所そのままですし、何なら入口近辺も21年当時ほぼまんま。

この新店舗は、「レコードで遊ぶ」をコンセプトに、

  • 12インチシングルのみ取扱い
  • 値段は「A:1100円」「B:550円」「C:110円」の3プライスのみ
  • 現金不可。カードかSuica等のIC系で(PAY系は見たところ使えない)

という、かなり割り切った感じの店舗です。
この割り切りが可能なのは、幡ヶ谷のELLA RECORDS本体があるからこそではないかとは思いますが。

開店の報を聞いた際には「在庫処分のための短期展開店舗ではないか」とも思ったのですが、ショッパー袋も専用の物を作っていましたし、割と本気度高め感は感じました。

いざ掘ってみると今のところ「C:110円」は相当に少なめです。とはいえ、これから営業していく中で、「B:550円」で動かなかった品を「C:110円」に持っていくとかいうことも今後きっとあると思いますので、これ定期的に見ていく必要ありそうです。

ということで、やめるレコ屋あり、新たなコンセプトで始めるレコ屋あり。
ELLA WAREHOUSEは特に、アナログのレア盤偏重の流れへのカウンターという側面もありますし、ちょっとこの先面白い。

それでも、「アナログになってもないしデータ化もされていない、CDでしか世の中に存在しない」音源を拾ってくれるお店がそろそろ出てくるのではないかと、最近は思っています。

アイドルイベントNEW ERA VOL.3@リキッドルームのこと

土曜は昼からずっとリキッドルームに籠ってアイドルグループがたくさん出るイベントNEW ERA SYNDICATE Vol.3へ。

ざっと見て、割と楽曲派志向な感じで、好きなのとか是非一度観てみたいと思ってたのがずらずら並んでいたので。
というか、8月は他のライブにかかりきりだったため、TIFや@JAM EXPOあたりのアイドル系フェスはスルーいたしまして、結局これだけの数のアイドル出るイベントは本当に3年ぶりくらいで。

かつこのラインナップ、現体制ママで以前に見たことあるのはワンマンに行ったヌュアンスとRingwanderungの2グループだけ、サンダルテレフォンは結成というか改名というかごく初期にチラ見したことがある程度、他は完全にお初です。
コロナ禍で止めるアイドルグループもいれば結成するグループや隙に乗じて評価を上げてくるグループもいて、本当に最近の界隈疎くなっていたので何とか一端でも掴みたいと。

で、今回特に心に来たのがfishbowlとサンダルテレフォン。

fishbowlは友人の静岡出身が総じて(但し2名)推していたので、音源聴いてすごくよくてクレジット見たらヤマモトショウ氏。
インディーズ期のフィロのスは作詞だけだったんですけど、こちらでは作曲も彼ということですごく納得して愛聴していたのですが、ライブはどんなもんかと思ったら、すごく不思議な感じで。
出てきてもう明らかに東京や大阪のアイドルグループではない空気感。そして決して練度が高いとは言えないパフォーマンス。

それだけなら「ふーん」で終わるのですが、ステージ通してじわじわと伝わってくる異常なレベルの「人懐っこさ」的な空気は何だ。
いい歳してアイドルを観に行っている身として「親戚のおじさんのような気持ちで」みたいなことをたまに言ったりもするわけですが、彼女たちはこっちが特にそう思っていなくても強制的に「親戚のおじさんのような気持ち」にさせにくるのです。

一発目、彼女達の楽曲の中でも特に大好きな「湖月」、そういう空気の中で歌われるわけですからやっぱ音源よりもずっと素晴らしく聴こえるし、ステージ通して何か幸せな気持ちになる。
正味、練度はもう少し上げた方がよいとは思うのですが、これでキレッキレのダンスになったりしたら、それはそれで今のいいところが失われるような気もしますし、これ難しい。

サンダルテレフォン。今の表記はSANDAL TELEPHONEか。
アルバム「REFLEX」はCD買って聴いて、かなりすごいぞと思ってはいたのです。
楽曲的に「ラウド」とか「テクノ」とか「マスロック」とかわかりやすく楽曲派的トラックではないのですが、これは間違いなく「アイドルポップス」ではなく「アイドル歌謡」を狙って作った音であり、現在的な解釈も盛り盛りの結果「令和のアイドル歌謡」的なものが生まれてしまったという、割と計算ずくで作り上げた「音楽」であり、でも聴いていてきちんと気持ちいいものになっているアルバムで。

で、ステージ見て仰天するわけです。そのライブ表現も寸分違わずそんなアルバムの狙いを再現しにかかっている。今自分は何かすごいものを観ている。
パフォーマンスまで「アイドルポップス」の表現ではなく「アイドル歌謡」のそれになっているんです。全体的に。

アルバム楽曲「Be Free」ではマイクスタンドを持ってきて歌い踊るのですが、湧き上がる「絶対初めて観るのだけどでもこれ何かすごい昔に観たことがあるんじゃないか」感と、そういう気持ちになった後の何か痺れのような感覚。
そしてステージ通して、圧倒的な「プロフェッショナル」感。何かとんでもないもの観た。

fishbowlとダルフォン、表現の考え方はほぼ真逆なわけですが、そういうの含めていろいろ並んでいるところがこういう企画のよいところで。

経験済みの2組、ヌュは新体制ワンマンは観ていましたが他のグループと並べて観るのは初めてで、でも割といい線行っててホッとしたり、リンワンはもう歌割りに注目して観るのがすごく楽しかったり。5人組ですが、5声同時というタイミングは割と少なく、通常ハモっても3人で。それで5声来た時には「来た!」とか思うのです。

あとは、「終わらないで、夜」、何かひとりだけ歌もダンスも図抜けている子がいるのがすごく気になったり、Zsaszはトラック的には「ラウド系」の範疇ではあるものの、歌い上げ方含めて全体的な佇まい込みで言えば明らかに「ハードロック系」だなと思ったりとか。
他も楽しく、12:30から20:30すぎまで楽しく過ごしました。

ただ、まだ観てないグループで観たいのいますし、とりあえず明日は22日のサンダルテレフォンのワンマン行けるように仕事の調整できるかどうかだ。

健康@Veats Shibuyaのこと

ヴィジュアル系とはなかなか難儀な「ジャンル名」でありまして。

ちょっとしたCDショップですと「ヴィジュアル系」というジャンルの棚があるのですが、Dir en greyとゴールデンボンバーがその同じ棚に収まっているというのは他のジャンルではありえないわけで。
それでもそれは、概ねバンギャの皆様が「仲間!」と判断してファンになれば概ねそれはヴィジュアル系になりうるという、ある意味健全な状況の結果ということでもありまして。

ただ逆に、ヴィジュアル系の中で音楽のジャンルとしてポストロック的な「非王道」の方や内省的な方に行くと、音楽性として相当にレベル高いことをしていても一度「ヴィジュアル系」の中に入ってしまうとその枠の外にまでは届きにくいという問題もありまして。
しばらく推していたBAROQUEなんかはまさにそれでしたが、結局コロナ禍のさなかに無期限の活動休止となってしまい。

そこでこのユニット「健康」の話です。
メンバーはlynch.のギタリスト悠介と 真空ホロウのフロントマン松本明人。ヴィジュアル枠内1名と枠外1名で組んだ場合はどうなるねん、という組み合わせ自体が非常に実験的なユニットです。
サポートのドラマーはユナイトの莎奈でベースはTHE NOVEMBERSの高松浩史という、こちらも枠内1名・枠外1名という組み合わせ。

音源はポストロック的ではあります。「ポストロック」言うてもそれはそれで現状相当広範な音を指す言葉になっていますが、その広範の中で割と縦横無尽に遊んでいて、でもやっぱり曲として難しくはなりすぎず日本人的な叙情は出まくっているという、自分にはかなりグッとくるタイプの音楽で。

で、金曜日の晩のライブ。

これがどうなっているかというと、その「広範」が更に無闇に拡張されている状態。
レンジやダイナミズムが当然のように音源をはるかに越えていき、微かに鳴る音はより微かに、爆音で鳴る音はより爆音で。音源では気付かなかったか聴こえていなかった様々な意匠も見えて聴こえてくる。何せメンバーがステージ上で謎の打楽器叩いていたりホースみたいなものを振り回しているのでイヤでもわかる。

で、聴きながら思っていたのは「もっとデカい箱でもっと爆音で聴きてえ!」ということ。Veats Shibuyaとか、さして天井も高くない箱ではなく、せめてホールクラスで。そういうスケールの音ですから。
映像も相当に凝っていたのにVeatsのスクリーン超小さいんですよ。あれもホールだったらデカくなる。たとえば人見記念講堂だったら、以前にアイドルグループMaison book girlがラストライブでスクリーンのみならずステージの外枠まで使ってえげつないレベルで映像かましていてビビったんですけど、ああいう感じでやってくれたら俺は泣くよ。

今回のライブで一旦活動は一区切りのようで。お互い本職のあるサイドプロジェクトなので仕方ないのですが、また近々でお願いします。ホールで。
だからホール埋めるには、今回みたく観客9割5分女子じゃいかんのよ。音としてはもう完全に両性に訴求しまくれる音なので、何とかしたいのですが。何とかなってほしい。

Billboard Japanのチャート集計指標変更のこと

ここのが一番記事としてはいい感じでしょうか。

Billboard Japan、Twitterの集計廃止 チャートハック目的の投稿減少なるか

オリコンと並んで日本のヒットチャートを集計しているBillboard Japanがその集計指標のうちTwitterとルックアップを除外することになったのですが、この発表を受けて一番ざわざわしているのは、ボーイズ・グループのファンコミュニティ界隈。

この界隈については以前にも言及したのですが、推しグループのチャートアクションを少しでもよくするために、ありとあらゆる努力を行います。

Twitterでもその集計数を少しでも上げるために、グループ名曲名にハッシュタグ付けてツイートしまくるのはもちろん、サブアカウントの作成を奨励しているところもあったりしたのですが、今回の措置によってそんな努力がもう数字に反映されなくなってしまいます。
というか、運営がそういうのに懸念を持ってのこの変更なわけですけど。

で、もうひとつ廃止されるのがルックアップ。雑に言えば「CDをPC等に取り込んだ回数」ですが、自分にとってはこちらの方が気持ちとしては残念感大きい。

オリコンチャートは元々「CD売上数」に特化したもので、さすがに今の世の中それだけではあかんと「合算チャート」を新たに作成するにあたって、ダウンロードとストリーミングの回数も指標化した、という流れ。
そして「CD売上数」の中に「レンタル店で使用されるCD」が含まれるかどうかですが、「調査協力店」の一覧の中にレンタル用CDの卸企業の名前が入っていないことから、自分は含まれないという認識でいます。

要するに、レンタルCDの動きがチャート集計に絡んでいたのはBillboard Japanのルックアップだけだったのが、今回それがなくなるということ。
もはや風前の灯火なレンタルCDですが、チャート的には完全にこれで「ないこと」になるわけです。

21世紀入って少しくらいまでは、大人数にとってほぼイコールであった「音楽を聴く」と「CDを手にする」というふたつの行動が、今となってはあまりにも違う意味を持つようになりました。
で、CDレンタルは正味「音楽を聴く」と「CDを手にする」がほぼイコールであって初めて成立するビジネスであり、2020年代には存在意義がなくなりかけていると言っていいのですが、TSUTAYAやGEOも独自チャートを出していない今、チャート的なプレゼンスはこれで消滅するということで。

CD販売の方も風前の灯火、と言いたいところなのですが、前に言ったようにボーイズ・グループの台頭で「CDを積む」方針で活動しているグループが増加したところに、更に現在韓国の大手芸能事務所が日本発のグループをデビューさせようと動いていることを筆頭に、今後ボーイズ・グループ方面は一層の拡大傾向で、「CDを手にする」アクションはむしろ増えるかもしれないという状況。
利益率のいい盤をここまで買ってくれる人がいるんですから、そりゃ集まってきます。
この件はまた追って突っ込んで確認したいと思います。

最近のレンタルCD/DVD界隈のこと

最近ライブとか映画の感想ばかりですが、いろいろ聴いたりウォッチしたりはしております。

TSUTAYAは相変わらずバタバタと閉店していますし、Tポイント事業もいろいろ課題山積でCCCどうすんねんと思っていたら、先日「TポイントとVポイントの統合」が発表されました。
統合の結果誕生する新会社はCCCが6割の出資ということですので、この新会社をうまいこと転がすことができれば、CCCは連結の決算でなら何とかかっこつけることができるかもしれない状況。
まあ、上手く転がせれば、の話ですが。

ということで本日はTSUTAYA以外のレンタル業界隈のことをかいつまんで。


■ゲオが新店舗をオープンさせている
今や主業はセカンドストリート名義店舗でのリユース事業になっているゲオ。
レンタルしか行っていないゲオの小型店舗を次々に閉店させ、セカンドストリート名義の中型大型店舗の出店を強化し始めてはや数年。
「ゲオ」名義の店舗は今年に入って既に30店舗が閉店し、TSUTAYAほどではなくても割と快調なペースで店舗網を縮小していたのですが。

何故か9月以降「ゲオ」名義で3店舗がオープンしています。1店舗は既存店舗の移転の形ですが、2店舗は新規オープン。

09/17:ゲオ 豊橋岩田店(愛知県・移転)
09/22:ゲオ 黒磯店(栃木県)
10/07:ゲオ 釧路鳥取店(北海道)

2022年にDVDレンタルを行う店舗が新規オープンするという、割と想像していなかった事態が発生しています。

黒磯店はTSUTAYAから2km程度しか離れていない場所という、割と殴りに来ている感じの場所の出店。ここら栃木県北部のTSUTAYAはビッグワンというFCが牛耳っているのですが、別にいよいよビッグワン社の状況が悪化したという話も聞きませんし、すごく強気を感じます。

釧路地域についてはTSUTAYAは2019年に完全撤退しているのですが、今回のゲオは最後のTSUTAYAがあった場所とは釧路市の旧市街地を挟んでほぼ逆の位置。
というかゲオ釧路鳥取店は以前に存在していたものの建物の老朽化のために2019年に閉店したのですが、約3年のブランクを経てようやく新たな適地(閉店したツルハドラッグの跡)を獲得して今回改めての新オープンという形。
なのですが既存の釧路星が浦店から2km強しか離れていない場所ですし、元々の釧路鳥取店よりも500mほど西、より星が浦店の方に寄っていますので、やっぱりこちらも強気を感じます。

旧作は30店舗も閉店していれば数店舗閉店セールしないだけで集められるでしょうし、割と初期投資低めでオープンは可能だと思います。
また、半ば中古のリユースが中心でレンタルはおまけ程度の店舗かもしれないですし、いろいろ邪推はできるのですが、それでも2022年にレンタルの新店舗オープンするの頭おかしい。


■福岡市ウッドランド、遂に閉店
福岡市の南区に「ウッドランド」という孤高のレンタルDVD店があります。
かつては数店舗のチェーンだったようなのですが、私がこっち方面に物心ついた時点で他の支店は既になく、残ったこの店舗もオープン34年を経てこの10月末に閉店と相成ります。

かつてチェーンとして存在してた屋号が消滅することも多くなっておりまして。

2015/07:ピープル(西新宿店)
2016/03:BIG BEN(勝田店/大みか店)
2017/01:ファレノ(十日市場店)
2019/02:人気堂(東刈谷店)
2019/02:ハリウッドムービーズ(高島平店)
2019/06:ビデレコ(曽根店)
2022/03:サンホームビデオ(江別店)

ざっくり拾っただけでもこんな感じで、既に「終わった」業態とはいえ割と寂しいことです。


■ビデオ合衆国USV、いよいよ危ない
消える屋号があるということは、現状いよいよ危うい屋号もあります。

・メディアステーションポパイ(広島県・残1店舗)
・キングスロード(徳島県・残2店舗)
・アイドル(長崎県・残1店舗)

そして本格的に危うくなっているのが、かつては東海地方と兵庫県を中心に全盛期には60店舗近い店舗網を誇ったビデオ合衆国USV
現在残り3店舗のうち愛知県一宮市の尾西店が、この週末24日に閉店です。

で、この尾西店の閉店は他2店が閉店するのとは異なる状況があります。
TSUTAYAは店舗の9割がCCCの直営ではなくフランチャイズですが、他のチェーンもおよそ同様にフランチャイズによる店舗があります。
ビデオ合衆国USVの場合、CCCにあたる運営本部企業はカジ・コーポレーションという企業ですが、尾西店はカジ直営の最後の店舗ということです。
残るのは岐阜県大垣市の店舗と神戸市の多聞店のみですが、この双方ともFC店舗。本部機能の統治がこれまでもどの程度効いていたかはわかりませんが、これで確実に放逐されてしまうことに。

上記キングスロードも本部企業は既に2017年にレンタル業からは撤収していて、残った2店舗はいずれもFC店で、実は屋号も「キングスロード」ではなく「キンスロ」と、微妙に変更しています。
とはいえ、残った2店舗のうちのひとつ、脇町店の看板加工のものすごいやっつけっぷりは最高ですが、泣けてきます。

時々メディアにも取り上げられる「令和の世の中でVHSばかりのレンタル店」、三重県伊勢市のジョイフルも、裏は取れていませんが恐らくかつて存在していたレンタルチェーン・ジョイフルの残党の可能性が高いと思います。

残ったUSVの2店が「野良」化することでどういう変貌を遂げるのか、少しドキドキします。
TSUTAYAもいろいろありますので、そっちはまた近々で。