ももいろクローバーZ「祝典」のこと

ももクロ、ちょうど3年ぶり6枚目のアルバム

もはやメジャーデビュー初期のようなトリッキーな楽曲はほぼありませんが、言ってみれば彼女たちのメジャーデビュー以降、そんなトリッキーさをベンチマークして活動する地下アイドルがそれこそ山ほど出現した結果、ポップス音楽として成り立つあらかたのトリッキーさが既存になってしまったわけで。

パイオニアが無理する必要もなく、というか今作は、ジャニーズ楽曲を主戦場にしているKOUDAI IWATSUBOやEXILE TRIBE勢に多く楽曲を提供しているamon hayashiが参加していたり、むしろより一層「王道」的な方向性のアルバムです。

2011年から2012年頃にはもう夢中になって彼女たちを追っていたのですが、その時からまさかこんなにグループとしての活動が続くなんて思ってもいませんでした。
ちょうど追っていた時期が「身体能力&体力任せ」の無茶苦茶なライブをやり倒していた頃なので、特にそう思ったというのもあるかもしれませんが、正味最年少のあーりんが20歳になるまで続けば御の字くらいの気持ちでいました。

ただ、改めて彼女たちの活動の経歴をずっと見ていくと、そこかしこに「長く続ける」ための工夫はありまして。

大御所からの楽曲提供に留まらない、初期のライブの常連だった「南国ピーナッツ」こと松崎しげるや、2012年の「ももクロ☆オールスターズ」や「お台場フォーク村」あたりからの昭和歌謡・ニューミュージック周りとの連携。

プロ野球では、田中将大選手(楽天)がファンを公言したことから始まったコラボレーションだけでなく、石川柊太選手(ソフトバンク・あーりん推し)や佐藤輝明選手(阪神・れにちゃん推し)と、モノノフ選手が現れるたびにきっちり拾って絡む。ここは特にグループとして特定の球団と何らかの固定的な関係を持たないところがポイント。

2013年以降継続して参加している警視庁主催のイベントや、2017年以降地方行政と組んで開催している「春の一大事」等の所謂「公」との接点を継続・拡大していく試み。

ヒットした時にその立場をその時の短期的な売上の最大化のみに使用せず、様々な立場の人や組織とコネクションをつなぐことで活動のフィールドを面的にも時間的にも拡張することに成功した結果が、この長期にわたる活動になっているということで。
もちろんコネクションをつなごうとした時、彼女たち本人のキャラクターが最大の強みとして機能したことは想像に難くないわけですが。

自分が本格的にももクロに転んだのは2011年2月25日、今は亡きSHIBUYA-AXで開催された「HMV THE 2MAN ~みんな仲良くできるかな?編~『ももクロとかまってちゃん』」という企画ライブで、どっちかと言えばかまってちゃん目当てで行ったところ、彼女たちのこの日のパフォーマンスが「『身体能力&体力任せ』の無茶苦茶なライブ」のひとつの頂点だったためなのですが。

今回のアルバムの収録曲「孤独の中で鳴るBeatっ!」が神聖かまってちゃんのの子作詞作曲ですが、これも2011年のその2マンライブ以来再び交わったささやかな、でも「コネクション」のひとつなのかと思うと、少しグッと来ます。少し。

NUANCE@KT Zepp Yokohamaのライブのこと

5月5日はKT Zepp Yokohamaで、横浜基盤のアイドルグループ、ヌュアンスの新体制初ワンマン。

正味、ここに来るまでは随分とヒヤヒヤしました。
元々、ごく初期を除いて5年近くずっと固定メンバーの4人組として活動してきたのが、2021年12月にみおが抜け、今年3月には彼女は何があってもグループを離れないだろうと思っていたmisakiが割とあっさり抜け、あっという間に半分に。

ただ、みお脱退時に準備していたであろう新メンバー募集の流れでしょう、素早く3人の新メンバーを加入させ4月から改めて5人グループとしての活動を開始し、この5月5日がその新体制での初ワンマン、という流れ。

元々横浜の商店街の企画でできたアイドルグループ、坂道のようなすごい数から選りすぐられたド美少女でもなく、厳しい歌唱審査を勝ち抜いてきたような凄い歌声の持ち主が集まってきているでもなく、それでも楽曲はいちいち素晴らしくライブの演出も観るたび素晴らしく、普通に近い女の子たちが一生懸命練習をして挑み、そういう「装置」にスポンとハマることができた時にステージ上ですごく輝く。
自分の考える最高の「アイドル」像ってこういうのじゃないかと思える存在なので、こうやって割と速攻で新体制で本格的に動き出したことは大変に喜ばしく。
恐らく水面下ではものすごいジタバタされていたのであろうということも割と速攻で想像できてしまうとしてもだ。

で、そのライブ。自分が見たNUANCEのライブの中で最高の出来。
ここまで観たライブは、様々な演劇的な演出があったり、ゲストが登場したりしていたのですが、今回はほぼそういうのなし、ただいつもワンマンの時は生バンドなのですが今回のそれは9人編成という過去最高の大所帯。
元々ライブ時の生バンドは間違いなかったのですが、今回が過去最高レベルの演奏。そして再出発を期した5人のモチベーションも相まってそのステージへの「スポンとハマ」りっぷりも過去最高。

過去を思い返しても、生バンドをバックにしたアイドルのライブの最高峰としては、2015年のゆるめるモ!@Zepp DiverCityと2017年のsora tob sakana@リキッドルームと並んで2019年のヌュアンス@O-EASTが挙げられるのですが、今回その2019年を更新しました。軽く。

4人が2人になって大丈夫だろうか、メンバー入れたものの長くはないんじゃないかとか、すごく余計な心配でした。今が最高なんじゃないか、そしてこれから最高をまた更新していくんじゃないか。
だから、少なくとも生バンドでのライブの際には行かなくちゃいけないんです。つうかみんなも観た方がいい。

あと思ったことは、新メンバーの一番小さな恭美さん、過去のヌュにはいなかったレベルで「歌える」人なのですが、彼女の歌がこれからの楽曲の空気感を変えていくのであれば面白いなあ、とか、既存メンバー「わか」「珠理」が今回の新体制に伴って「川井わか」「環珠理」という新しい芸名になっているのですが、片や単なる回文で片やTwitterのプロフ欄で「三冠王!」とか言っててこいつら本当にバカだなあと思ったりとか、それでもそのお姉さん2人がすごい勢いでMCを回していて「やればできるじゃん」と思ったりとか。

ちなみに自分が推しメンを1人挙げるとすれば、ステージの一番下手側にいるドラマーのUさんです。会場自由席だったのですが、そこはそれ、ちゃんと下手側ドラムキットの正面に陣取りました。
もう一人ドラマーがいてツインドラムじゃない曲では概ね1曲ごとに交代で叩いていて、自分の担当楽曲でないときは手拍子したり踊ったりタンバリン叩いたりしていたのですが、立って踊りながらドラムキットのシンバルを叩こうとして届かなくて失敗していた時が最高の萌えポイントでした。

もう当日の映像が上がっている。フジP仕事早い。でも体を大切に。
www.youtube.com

セカオワ主催ライブ「THE PARADE」のこと

昨日24日は幕張メッセで「THE PARADE」

SEKAI NO OWARIのデビュー10周年記念のイベントです。いうても彼らの実際のデビューは2010年。本来は2020年初頭には出ていた企画が実現するまでに2年半近くかかったということで。

出演はSEKAI NO OWARIの他に、Vaundy、マキシマム ザ ホルモン、BiSH。
正味このメンツを初めて見た時笑ってしまいました。なんじゃこりゃ。
大きめのフェスに行って、気の赴くままあちこちのステージを回った結果としてこういう感じにもなりそうな並びを、指定席からビタイチ動かずに観られる。何て素晴らしい。

入場時も、さすがにVaundyを身につけた方はなかなか見つかりませんでしたが、それ以外の3組については本当に同じ数くらいTシャツやらグッズやらを身に着けた方々。このばらけ方、すごくいい。
というかこのメンツ以前にこの日の海浜幕張、マリンスタジアムではX GAMES、幕張メッセの別のエリアではTHE IDOLM@STERのライブと、混ぜるな危険気味の状況というか、人数的にも相当ヤバげな状況でしたが、そこは開演や終演をうまくズラしていただいた結果か、京葉線が地獄とかメッセへの歩道が渋滞とかいうこともなく。素晴らしい。

そしてそういう感じのライブですから、各組が相当に「一見さん」を意識した構成。要するにわかりやすくて知っている曲が多め。もうぼさっと観る分には最高です。もうある意味フェスというか、ミニフェスです。そういう気持ちになりました。

■Vaundy
初めて観ました。そんな頑張って追ってきたというほどでもないのですが、とにかく「聴いたことある」曲ばっかり。さすがタイアップ大王。
世に出てまだ2年程度のキャリアですが、去年だけでもフジロックをはじめ割とエグい数のフェスもこなしているだけあって、もう余裕のステージング。
バックバンドが間違いないという話は前から聞いていたのでそっちも楽しみにしていたのですが、正直PAのせいか音質があんまりよくない。もちろん幕張メッセで抜群の音響を求めるわけにはいかないのですが、以降の3組はさして気にならなかっただけに残念。
音響のいいホールでワンマン観たい。まだ終わらない。

■マキシマム ザ ホルモン
いつ振りでしょうか。もう覚えてないくらい久しぶり。久しぶりですが、彼らは日本で一番間違いないライブバンドと言ってもいいと思いますし、実際間違いない。
安心して首振って腕上げて、ナヲちゃんが馬鹿なこと言ってるの笑って。ただやっぱり唯一、現状まだルールとして声出せないのがキツい。
ただ、ナヲちゃんはここ数年は止むないですが、ワイドショー系のTV番組には正直あんまり出ない方がいいと思っている派です。

■BiSH
彼女たちも久しぶり。2019年のサマソニ以来か。その前はsadsとのツーマンで更にその前が幕張ワンマン。幕張率が異常に高い。
その幕張ワンマンの時のことを思い出しながら観ていたのですが、あの時と比較するともうものすごく安定している。
そりゃその間にどれだけ活動して場数を踏んで来たのか考えると当たり前といえば当たり前なんですけど、幕張ワンマンの時はもっとヒリヒリした感じがあって、更に前、ギュウ農フェスあたりに出ていた時のあのダダ洩れの「危うさ」を思い出すともう違うグループ。
来年の解散というところには、そういう変化もあるのかもしれないとか、いろいろ考えながら観ていました。

■SEKAI NO OWARI
実はライブ初めてなんですよ。
やたらフェスに出るタイプのバンドでもないし、ワンマンそう簡単にチケット取れないし。
で、テレビ出演を見ていてずっと思っていたのは「掴みどころのないバンド」という感想。
バンドサウンドっぽいと思ったらEDMになるし、激バラード歌うし、原則リズム隊はいないし、そもそもかなりの曲で絶対4人では鳴らし切れない音が鳴っていて、そこはLOVEさんが出しているのかと思ったら「Silent」のようにやたら音数の多い曲でも一切スイッチ触る気配なくずっと鈴を振っていたり。
もちろんシーケンスを使うのは当たり前っちゃ当たり前なのですが、彼らの音は生身の音とそうじゃない音の境目がとても曖昧で。
そこを見極めたいという気持ちでライブに臨んだわけですが、結果、余計わからなくなった。
今回サポートのドラマーが後ろの方にこっそりいたのですが、だからといって他の音の出所がシャープになるでもなく、かといって間違いなくKakajinギター弾いてるとかSAORIのピアノだとわかる瞬間もある。
結局何もわからんままでした。でも、それでいいんだろうなとも思いました。こういうバンドがいてもいいというか、こういうのもポップミュージックの有り様のひとつです。

そして、一見さんが聴きたくて待っていたドラゲナイ、アンコールでかましてくれたので、それでいい。それがいい。


以上、退場は規制退場なので時間かかるだろうと思っていたのですが、出口に近い席だったためか真っ先にコールされて外に出られて、そしたらメッセ前のタクシーを捕まえることにも成功したため、そのまま幕張本郷に出て余裕の帰宅。
最後まで完璧でした。よし。

セットリスト以下に載ってました。やっぱ凄い並びだ。

銀座地区の中古レコード&オーディオ店のこと

4月2日に銀座の東急プラザ5階に「Space Is The Place」というお店が開店したのを今日見てきました。

f:id:wasteofpops:20220411002603j:plain

一応中古レコード屋にはカウントしていますが、どっちかといえばオーディオ機器販売の方がメインのお店。レコード棚は壁際に1列のみ、あとはオーディオ機器のリスニングスペースというか、部屋で聴くような感じで試聴できるようになっています。

ここらへん界隈には、有楽町の阪急メンズ館に2019年にオープンした「ギンザレコード」というお店がありまして、そちらもレコード販売とともにオーディオ機器の販売も行っている店で。
こちらは床面積の半分以上はレコードで残りのスペースでインテリア性の高いスピーカーとかを販売している形なのですが、「Space Is The Place」はより一層オーディオに振っている感じで。
21世紀の始まりと同時に銀座ハンターが死んで以降、もう銀座のメイン地域でレコード売って商売成立させることはできなくなって、利益率の高いオーディオを押さえに行くのは非常にわかります。

アナログ再評価以降、都市の商業ビルにそういうショップを入れたいという希望もきっとあるのでしょうが、正味それをきちんとそういう都会の商業ビルにマッチした形でビジネスとして提供できる企業はほとんどいないというのが日本の現状。
現在の日本で最もアナログを売ることに最適化された企業はディスクユニオンですが、ディスクユニオンはその最適化の方針がデカい商業ビルのテナントに当てはまるような形ではなく。

「Space Is The Place」はFace Recordsが関連企業と組んで立ち上げた店舗ですが、Face Recordsは元々1990年代に裏渋谷というか、宇田川町の外れの雑居ビルから始まり、Yellow Pop渋谷店跡に移転して(元)シスコ坂界隈に進出して堅実に商売していると思ったら、アメリカに進出したり渋谷のMIYASHITA PARKに支店出したりいろいろ展開しての今回のこれ。
正直、いつの間にかディスクユニオンに次ぐレベルの「中古アナログ」界を背負って立つ企業になっていました。

一方、ギンザレコードはレコード通販大手のサウンドファインダーが手がけている店舗ですが、現状でビジネスとして大受けしている様子もなく、そのメソッドをガンガンに拡大していこうという感じでもありません。

こうやって見てると、恐らくいろんな商業施設に「今流行りのアナログ」の店舗を出したいというニーズはけっこうあるのではないかと思うのですが、レコ―ドだけではやっぱりしんどく、ではそれ以外の関連アイテムも含めてと考えると、そのニーズを完全に満たすだけの受け皿になる企業が今の日本にはFace Recordsというかその運営企業であるFTF以外に存在していないというのが実際なのではないかと。

ということをいろいろ考えていると、現状ではそっちにタッチしていないものの「オーディオユニオン」という業態も持っているディスクユニオンが本気出したら、他は全部死ぬんじゃないかとも思ったり。
ただ、Space Is The Placeもギンザレコードも「中古レコードを日々掘っているような人間」はまるで相手にしていない値付けですので、やっぱりユニオンはこっちには出張ってこないんじゃないかと思います。
ユニオンを信じている。

Tears For Fears「The Tipping Point」のこと

Tears For Fears、17年ぶりのアルバム。1989年に3rd「The Seeds Of Love」をリリースした後の1990年にCurt Smithが脱退して、それ以降2作はRoland Orzabalのソロユニットとしての作品だったわけですが、2004年に再び2人合流してのアルバム「Everybody Loves A Happy Ending」をリリースし、今作はそこから17年ぶりのアルバムということになります。

「Everybody Loves A Happy Ending」リリース時、非常に期待して聴いたものの正直イマイチだなあと思いまして、17年後の今作は正直恐る恐る聴き始めたのですが、今回はよい。
どう違うのかと改めて聴き比べてみたのですが、「Everybody Loves A Happy Ending」は「The Seeds Of Love」の次を作ろうとアイデアを様々ぶち込んだでみたものの、どれも練り切れていない印象で。

一方今回は、そこここに新たなクリエイティブは垣間見えるものの、全体的には1st、2nd、3rdという過去の資産を持ってきてそれらの音を組み合わせたような、既聴感ありつつ何となく気持ちいいところに落とし込んだ音になっているので、非常に安心してゆったり聴けます。

もちろん1stのような若さゆえの焦燥感とか、2ndのような堂々とした空気感とか、3rdのような時間とお金を潤沢に使ったプロダクションはもうここにはありませんが、アルバムタイトル曲のように1stのようなイントロからドラムが入ると2ndっぽくなり、サビ後半は3rd感あるみたいな感じとか、M-5の「Shout」のような「ポップではないけどやたらキャッチ―」なメロ+「Sowing The Seeds Of Love」ばりにローランドの低音Aメロからカートのハイトーンのサビに入る時の気持ちよさとか、とてもTears For Fears。
無理はしてないのですがとても丁寧に作られた楽曲の数々。よいです。

行政区域ごとのDVDレンタル店の数を計測してみたこと

かつてはちょっとした町の駅前にはほぼあったはずのレコードレンタル。
徐々にそれらの店舗は減っていき、CD時代になってチェーンの買収や合併が繰り返された結果ほぼTSUTAYAとGEOに収斂し、そしてそうなった店も徐々に減りつつある今。
お店の動向を観察し続けた結果、現在はそういうお店の数の差が都市によってかなり大きくなってきた感じがしておりまして。
そこで、きちんと値を取ってみようと思いました。行政区域ごとのレンタルの店舗数を。

  • 人口10万人に換算した場合の店舗数を計算しています。
  • 多い方については2店舗以上あるところのみで。人口の少ない行政区域だと1店舗あるだけで特異的に大きな数になってしまいまして、そういうのは省きました。
  • 「市」「東京特別区」に限りました。宮城県涌谷町、福島県棚倉町、沖縄県与那原町等2万人に満たない町にTSUTAYAもGEOもあったりする事例もありますが、それも「特異例」として省きました。
  • 少ない方については「0店舗」の行政区域は入れていません。正味過半数の行政区域は「0」ではありますので。その結果、東京都中央区・文京区・千代田区も入っていません。
  • 個室DVDでレンタルもやってるところとかもありますが、そういうのはカウントしていません。具体的にはCDV-NETのレンタル店一覧に掲載されているレンタル店チェーン・店舗をベースとして、その4/1段階での営業店を基準にしました。

■レンタルDVD店の多い市・区
01.鹿児島県出水市:7.69
02.石川県野々市市:6.99
03.富山県滑川市:6.18
04.佐賀県伊万里市:5.70
05.東京都羽村市:5.52
06.新潟県燕市:5.18
07.福島県会津若松市:5.11
08.岐阜県関市:4.69
09.滋賀県長浜市:4.4
10.愛知県半田市:4.24
11.新潟県三条市:4.23
12.新潟県新発田市:4.21
13.沖縄県沖縄市:4.2
14.栃木県大田原市:4.16
15.北海道千歳市:4.08
16.秋田県由利本荘市:4.02
17.岩手県宮古市:3.97
18.茨城県龍ヶ崎市:3.93
19.宮城県名取市:3.81
20.岐阜県大垣市:3.79

■レンタルDVD店の少ない市・区
01.東京都新宿区:0.29
02.東京都目黒区:0.35
03.東京都府中市:0.38
04.東京都港区:0.38
04.東京都渋谷区:0.41
05.神奈川県茅ヶ崎市:0.41
06.東京都世田谷区:0.42
07.大阪府豊中市:0.50
08.東京都小平市:0.50
09.大阪府吹田市:0.51
10.大阪府岸和田市:0.52
11.東京都日野市:0.53
12.愛知県安城市:0.53
13.東京都立川市:0.55
14.東京都北区:0.56
15.東京都江東区:0.57
16.大阪府東大阪市:0.60
17.兵庫県西宮市:0.62
18.兵庫県尼崎市:0.65
19.東京都杉並区:0.68
20.大阪府茨木市:070

思っていたより結果がはっきり出た。
多い方は地方都市多め。感覚的には倉敷市・福山市が多いと思っていたのですが、そこらへんはそれなりに人口も多いので結果として上位20には入りませんでした。

新潟県の市が多いのはまずTSUTAYAの最大手フランチャイジーのひとつ、トップカルチャーの本拠地であること、もうひとつ「ひらせい」というホームセンターもTSUTAYAを運営していて、県内で2つのTSUTAYAフランチャイジーが競うように出店していることが大きいです。
あと、GEOもありますし中堅チェーンのビデオ1も健在、というかなり特殊な状況のため。

野々市市や名取市はそれぞれ金沢市・仙台市という大都市に隣接した都市で、店の名前も「金沢御経塚店」とか「仙台南店」とかそういう感じなのですが、行政区域で切って値を出していますのでこうなりました。

東海地方は三洋堂書店、滋賀県はサンミュージック等、TSUTAYAとGEO以外でレンタルを実施しているチェーンがある地域はやっぱり総数も割と多めだったりとか。

少ない方の上位は完全に東名阪大都市圏だけということになりました。
新宿区は約35万人住んでいるところにGEO1軒だけ。目黒区は約29万人在住でTSUTAYA1軒のみ。港区は今年に入ってから赤坂・新橋の店舗が次々閉店し、六本木蔦屋書店にはレンタルはなく、残っているのは田町の店舗だけ。

<追記>
TSUTAYA 田町駅前店は2020年の改装の時にレンタルやめていて、「0店舗」地域でした。すみません。

世田谷区・豊中市あたりは、かつては多くの駅前に店舗がありましたが徐々に減り、世田谷区は現状で4店で区内最大店舗はロードサイドの馬事公苑店、豊中市も残っているTSUTAYAはロードサイドの上新田店のみ(GEOも1店舗)。
というか、GEOは大都市圏の真ん中には過去からあまり店舗が多くありませんでしたので、そういうところでも大都市圏は弱い。

で、今日こういう記事が出ていまして。

閉店相次ぐTSUTAYAと、堅調なゲオ。逆風のレンタル業界で差がついたワケ

自分がここでずっと言っていたようなことをコンパクトにまとめてある記事ですが、これに対するSNS等での感想を見ていて思ったことは、生活圏によってTSUTAYAの捉え方は違うよな、という点。

大都市圏内が生活拠点の人にとってのTSUTAYAは、SHIBUYA TSUTAYAのような一部大型店舗や「蔦屋書店」名義の店以外では概ね「レンタル専業」店舗を想起するのに対し、地方に生活拠点がある人にとってのTSUTAYAは、レンタルのみならずCD/DVDや書籍雑誌、文具や雑貨等の販売までを行う総合店舗であることが多く。

GEOが全国どこでも概ね「CD/DVDレンタルとゲーム販売」であることと比べると、TSUTAYAは同じ名前でも業態が随分違います。GEOの大部分が直営なのに対して、TSUTAYAは9割がフランチャイズのため、フランチャイジー企業の考え方や地域特性によって変わってくるのは必然ではありますが、そのせいで各人個々のTSUTAYAのイメージも変わってくるわけで。

まあそれにしても、トップカルチャーはこの1年でレンタルをやめることを公表していますし、大都市圏のレンタル専業店はこれからも続々閉店するでしょうし、TSUTAYAの捉え方の差異も徐々に埋まってくるのではないかと思います。良くも悪くも。

長い期間空けての「○年ぶりのアルバム」のこと

ここんとこ、DA PUMPが17年ぶりのニューアルバムとか、T-BOLANは28年ぶりとか、MC5は51年ぶりのアルバムを予定しているとか、割とエゲツないタイムラインのリリース情報が入ってきております。
ABBAの「40年ぶり」の時もちょっと思ったことなので、少し調べてみました。

ずっと活動継続しているバンドには、1976年のデビューから45年で今までに出したオリジナル・アルバムが6枚というBostonとか、1981年のデビューから40年でオリジナル・アルバム4枚のThe Blue Nileみたいなモンスターもいるのですが、今回はさすがにだいたい解散していたのが再結成とか、一旦業界から離れていた人が戻ってきたみたいなパターンです。

以下、抜け漏れはあると思いますが、洋邦それぞれで同一名義で20年以上のブランクを開けてアルバムをリリースした事例。

<洋楽>
MC5:51年ぶり(2022予定)
The Sonics:48年ぶり「This Is The Sonics」(2015)
ABBA:40年ぶり「Voyage」(2021)
The Specials:37年ぶり「Encore」(2019)
The Boomtown Rats:36年ぶり「Citizens of Boomtown」(2020)
The Pop Group:35年ぶり「Citizen Zombie」(2014)
Vandenberg:35年ぶり「2020」(2020)
ALCATRAZZ:34年ぶり「Born Innocent」(2020)
Funkadelic:33年ぶり「First Ya Gotta Shake the Gate」(2014)
The Long Ryders:32年ぶり「Psychedelic Country Soul」(2019)
New York Dolls:32年ぶり「One Day It Will Please Us to Remember Even This」(2006)
Giorgio Moroder:30年ぶり「Deja Vu」(2015)
Sonic Boom:30年ぶり「All Things Being Equal」(2020)
The Dream Syndicate:29年ぶり「How Did I Find Myself Here?」(2017)
The Eagles:28年ぶり「Long Road Out Of Eden」(2007)
Cabaret Voltaire:26年ぶり「Shadow Of Fear」(2020)
Chic:26年ぶり「It's About Time」(2018)
Stray Cats:25年ぶり「40」(2019)
The Boo Radleys:24年ぶり「Keep On With Falling」(2022)
The Who:24年ぶり「Endless Wire」(2006)
Steve Perry:24年ぶり「Traces」(2018)
Pixies:23年ぶり「Indie Cindy」(2014)
Diana Ross:22年ぶり「Thank You」(2021)
My Bloody Valentine:22年ぶり「m b v」(2013)
Slowdive:22年ぶり「Slowdive」(2021)
Stabbing Westward:21年ぶり「Chasing Ghosts」(2022)
Devo:20年ぶり「Something For Everybody」(2010)
The Feelies:20年ぶり「Here Before」(2014)
Pink Floyd:20年ぶり「The Endless River」(2014)

<邦楽>
梶芽衣子:43年ぶり「追憶」(2018)
山口美央子:35年ぶり「トキサカシマ」(2018)
ジューシィ・フルーツ:34年ぶり「BITTERSWEET」(2018)
GASTUNK:33年ぶり「VINTAGE SPIRIT, THE FACT」(2021)
The Good-Bye:30年ぶり「Special ThanX」(2019)
T-BOLAN:28年ぶり「愛の爆弾=CHERISH ~アインシュタインからの伝言~」(2022)
あらきなおみ:26年ぶり「1964」(2021)
アリス:26年ぶり「ALICE XI」(2013)
有頂天:26年ぶり「カフカズ・ロック/ニーチェズ・ポップ」(2016)
CINEMA:26年ぶり「CINEMA RETURNS」(2007)
中川五郎:26年ぶり「ぼくが死んでこの世を去る日」(2004)
子供ばんど:25年ぶり「Can Drive 55」(2013)
センチメンタル・シティ・ロマンス:25年ぶり「やっとかめ」(2011)
森下玲可:25年ぶり「Jikuu~時空~」(2021)
サイバーニュウニュウ:25年ぶり「CYBER NEW NEW」(2016)
森口博子:24年ぶり「蒼い生命」(2021)
To Be Continued:22年ぶり「Paradise in life」(2021)
グランドファーザーズ:21年ぶり「GRANDFATHERS」(2012)
WANDS:21年ぶり「BURN THE SECRET」(2020)
亜無亜危異:20年ぶり「パンク修理」(2020)
DEAD END:20年ぶり「METAMORPHOSIS」(2009)
YEN TOWN BAND:20年ぶり「diverse journey」(2016)

そもそも何をもって「アルバム」とするのか、というところから迷うわけですが。
Pixiesや有頂天はフルアルバムに至る前にEPやミニアルバム出してますし、他にもセルフカバー盤や過去音源の発掘盤のリリース等ある人もいますが、ここは「新録・オリジナル・フル・アルバム」という形で。
Eaglesの復活アルバム「Hell Freezes Over」なんかは馬鹿みたいに売れましたが、あれは新曲は4曲のみでそれ以外はライブ音源なのでその次に出たオリジナル・アルバムでカウント。

それでも、Chicの2018年の盤は正確には「Chic」名義ではなく「Nile Rodgers & Chic」名義だったり、Sonic Boomは個人の「Sonic Boom」名義では30年ぶりですが、「Spectrum」「E.A.R.」の名義ではその間に唸るほどリリースしていたり、微妙にそれぞれ事情が異なっていることには敢えて目をつぶる。

英米の方がやや多いのは、単に邦楽の方が情報的にマイナーなところまで拾えるからだとは思いつつも、それでも「大衆音楽」とか「レコード産業」が社会的に成立するのが日本の方が少し遅かったからという理由もあるのかなとか、日本の方に女性ソロが多いのは、日本と欧米の女性の社会的なところの差の部分もあったりするのかもしれないと思ったりとか。

ただ、上記は原則、前のアルバムとニューアルバムが「同一名義」であることを条件としていますが、キャンディーズ時代の1978年「早春譜」から41年の時を経て、2019年に1stソロアルバムをリリースした伊藤蘭さんとかもいますので、違ったルールで拾ってみるとまた変わってくるかもしれません。

あとは、出る出る言うたまんまいよいよ四半世紀越えのゾーンに入ってきたX JAPANがどこまで記録を伸ばすのか。伸ばさなくていい。

水森かおりのご当地ソングによる日本征服のこと(2022)

過去3回ほどやったネタ。2年半ぶりです。
水森かおりさん(東京都北区出身)は、1994年にデビューしたもののいまいちパッとせず。
1999年に初のご当地ソング「竜飛岬」をリリースし、2002年の「東尋坊」でチャートも上向きになったこともあってか、それ以降ご当地ソングにほぼ固定した形でリリースを継続し、シングル以外にも1年に1枚のペースで「歌謡紀行」というタイトルで、過去のシングルや他の歌手のご当地ソングのカバー、アルバムのみ収録の新曲ご当地ソングを詰め込んだアルバムを出しているわけです。

そんなシングルとアルバム収録曲(オリジナル曲のみ)を追っていき、47都道府県どこまで制覇したのかということを確認しようと、そういうことです。

楽曲名(リリース年)
北海道 天塩川('03)
釧路湿原('04)
函館山('09)
白老ポロトコタン('13)
風のガーデン('14)
水に咲く花・支笏湖へ('18)
宗谷本線 比布駅('18)
定山渓('18)
カムイワッカ~湯の滝~('20)
青森県 竜飛岬('99)
五能線('05)
小泊風港('08)
岩手県 岩手富士('08)
三陸海岸('09)
吉里吉里港('10)
宮城県 松島紀行('10)
亘理の冬('10)
鳴子峡('21)
秋保大滝('21)
牡鹿半島('21)
秋田県 五能線('05)
山形県 庄内平野 風の中('11)
福島県  
茨城県 月待の滝恋歌('12)
潮来水郷('17)
栃木県 湯西川('17)
つつじ吊り橋・恋の橋('20)
群馬県 榛名山('15)
上州恋風('16)
埼玉県 秩父山脈('11)
千葉県 九十九里浜('22)
房総半島 吹く風まかせ('22)
犬吠埼('22)
東京都 飛鳥坂('05)
荒川線('13)
花の東京('17)
檜原忘れ路('20)
神奈川県 花の鎌倉('11)
鎌倉街道('16)
ハートブレイク・ヨコハマ('21)
新潟県 哀愁越後路('11)
佐渡航路('15)
越後水原('16)
燕三条 雨が降る('18)
富山県 氷見の旅('14)
立山連峰('16)
蜃気楼('18)
雨晴海岸('18)
風の盆恋歌('20)
石川県 輪島朝市('08)
福井県 東尋坊('02)
若狭の海('08)
足羽川ざくら('20)
山梨県 昇仙峡('10)
長野県 野尻湖ひとり('05)
信濃路('06)
辰野の雨('12)
天竜峡('16)
大糸線('16)
高遠 さくら路('19)
信濃路恋歌('19)
岐阜県 飛騨の高山('06)
ひとり長良川('12)
白川郷('12)
静岡県 雨の修善寺('09)
恋人岬('15)
遠州灘('20)
愛知県 伊良湖岬('07)
三重県 伊勢めぐり('13)
鳥羽の旅('13)
滋賀県 近江八幡('07)
比叡おろし('17)
京都府 嵯峨野巡礼('04)
天橋立('05)
京都八景('12)
京都・女舞い('14)
京都雪みれん('18)
大阪府 逢いたくて大阪・・・('13)
大阪ひとりぼっち('21)
兵庫県 明石海峡('09)
再度山('19)
奈良県 大和路の恋('15)
和歌山県 熊野古道('06)
鳥取県 鳥取砂丘('03)
島根県 津和野('12)
島根恋旅('14)
岡山県 鷲羽山('13)
広島県 尾道水道('00)
安芸の宮島('09)
山口県 秋吉台('04)
青海島('07)
早鞆ノ瀬戸('17)
角島大橋('17)
山口旅愁('17)
徳島県  
香川県 竹居岬('14)
多度津 みなと町('18)
瀬戸内 小豆島('20)
オリーブの島から('20)
愛媛県 宇和島 別れ波('17)
高知県 桂浜('06)
哀愁土佐路('21)
福岡県  
佐賀県 虹の松原('10)
長崎県 長崎夜曲('06)
熊本県 天草五橋('15)
大分県 湯布院('11)
夜明駅('21)
宮崎県  
鹿児島県 鹿児島パラダイス('06)
ひとり薩摩路('07)
奄美の砂('19)
沖縄県 美ら島めぐり('21)
海外 黄昏のタンタラス('10)
地中海('15)

前回から千葉県と沖縄県を新たに制覇し、残りは福島県・徳島県・福岡県・宮崎県の4県に。
千葉県は最新シングルで遂に登場。2018年以降、シングルタイトル曲とカップリングとも含めて同じ県で絨毯爆撃することが多くなっていますので、一気に3曲。
また「歌謡紀行」の新曲で沖縄県、しかも本島ではなく宮古島とか竹富島の方を歌詞に歌い込む形で。

で、残る4県ですが、福島県は今もなかなか安易に触れない状況だという判断をしているのではないかと思いますが、他の3県がわからない。
曲の数を見ても何となく東高西低っぽいのですが、それにしても。北海道と宮城県は既にシングルタイトル曲で2曲輩出しているのに。

特に福岡県はそれなりにデカい県なのに何で放置されているのだと思うのですが、ムード歌謡的な「夜の街」的なモチーフになる場所はそれなりにあっても、彼女のご当地ソングは自然の名所系が圧倒的に多く、そういう意味では確かにちょっとキツいのかもしれません。

それでもここまで触らないとなると、彼女自身が好かんとか、運営が好かんとか、何か私怨のようなものの存在すら疑ってしまいます。
とか言って、次のシングルで福岡県3連発とかも余裕であり得るので、やっぱりわからない。

The Divine Comedy「Charmed Life-The Best Of The Divine Comedy」のこと

私がNeil Hannon=The Divine Comedyを知ったのは1994年。
渋谷HMV3階、レジの前を通って棚が並んでいるフロアの左から3つめの試聴機。それから閉店に至るまでの間、東京中で私が最も信頼を置いていた試聴機での最初の「発見」が彼の2ndアルバム「Promenade」でした。

学生時代、演劇部の先輩の勧めもあって、単館系の映画をちょくちょく観ていたのですが、その流れでPeter Greenawayの映画の劇伴担当だったMichael Nymanにハマりまして。
クラシック的な構成ながらも非常にポップでキャッチ―な旋律に心惹かれ、4部作のサントラが1セットに収まったCDもその先輩から借りたか、三宮の「オヤユビピアノ」でレンタルしたかでカセットにダブって何度となく聴いたものでした。

それから数年後、渋谷HMV3階の試聴機で私が聴いたのは果たして「流麗な歌メロが乗っているMichael Nyman楽曲」にしか聴こえないポップソングの数々。パクりかパクりでないかとかどうでもよくて、だってそれはまさしく「自分がとても聴きたかった音楽」そのものでしたから。
試聴機下のCDを引っ掴み、バンド名を確認して「D」の棚に直行したところ、もう1枚あったのでそれも引っ掴んでレジに直行した次第。

その約2年後、1996年の3月に友人とロンドンに3泊5日で旅行に行きました。
観光地はビッグベンすら見ることなく、レコ屋を巡ってパブでビールを入れてライブハウスに行ってライブ終演後はクラブで踊り倒して朝方帰ってきて昼まで寝る、というサイクルを3回続けただけの酷い旅でしたが、到着したヒースロー空港のロビーで入手したフリーペーパー「TIME OUT」のライブスケジュールをホテルで熟読していて見つけた「The Divine Comedy」の文字。何という奇跡。
電話で予約入れられる自信はなかったので、レコ屋巡りの合間にKing's Cross駅近くのライブハウスまでチケット買いに走り、翌日ドキドキしながら改めて向かうわけです。

古い劇場を改装したようなライブハウス。300人程度入るくらいに半分くらいの入りか。
それでもNeil Hannonは「ロンドンでの初めてのワンマンショーなんだ」とか「いい新曲ができたんだよ」とか言いながら終始機嫌よく、4名の小所帯ながら素敵な演奏を聴かせてくれました。
終演後は物販で日本では見たことのない彼のレコードを場にある全種購入して帰途につきました。
f:id:wasteofpops:20220224002348j:plain
そしてその半年後、ライブで聴いた「いい新曲」だった「Something for the Weekend」がUKチャートの上位に躍り出て、心底ビビることになるのですが。

そういう奇跡的な出会いもありつつ、でも何よりも彼がずっと作品を発表し続けてくれたおかげで、彼の音楽をずっと聴き続けてこれました。
で、今回のオールタイムベスト

こういうオールタイムベストの場合、洋邦問わずリリース順に並べるのが常ですが、Neilはそんなことしない。
ひたすら彼の美意識に従って選ばれ並べられた結果、さすがにヒットした曲は網羅されているものの、シングル曲が全部入っているわけでもなく、代わりにアルバム内の小曲的な楽曲が収録されていたり。
結果として2枚組24曲が、2枚のオリジナルアルバムのような美しい流れで披露される形。ベストのための新曲も出色の美メロ。
そして大好きな「Promenade」収録曲の中でも名曲、もし自分が「生涯のベスト10曲を挙げろ」という拷問を受けた際には、苦悶しつつも確実にその1曲には入れるであろう「Tonight We Fly」がラストを締める。
最高じゃないですか。

前にThey Might Be Giantsの新譜のことを書いたとき「少なくともUSでは」という語を敢えて入れたのは、UKにThe Divine Comedyがいたからです。あとPet Shop Boysな。

2011-2013年、イオンでのタワレコ VS HMVのこと

2021年秋、100均のキャンドゥがイオンの傘下に入って、先日には新規出店強化を打ち出しました。
一方100均業界トップのダイソーは気が付くとPB商品をセブンイレブンで展開を開始していました。確認してみると2020年から一部店舗で始めていたものを大々的な展開を開始した様子で。

現状ダイソーはイオングループの約400店舗に入店しているのですが、それらの既存店舗を追い出すことはしない旨、イオン&キャンドゥ側は言っているようです。
実際あからさまに追い出すようなことがあれば、凄い勢いで独禁法に抵触しますのでできないのですが、でもこの「イオン vs セブン&アイ」の構図、既視感があります。
約10年程前にタワーレコードとHMVの間で起きていた事象を何となく思い出しまして。


タワーレコードは1980年、HMVは1990年に日本上陸し、当初は大都市圏の駅近の商業ビル内に出店を行いながら店舗網を拡大していったのですが、2000年の大店法廃止→大店立地法施行によって日本中の郊外に大規模ショッピングモールが次々オープンする流れに乗っかって、爆発的に店舗網を拡大していくことになります。
都市型商業ビル系を除くとこんな感じ。

■タワーレコードのイオン系列への出店
1999/09:イオン倉敷SC
2000/09:イオン岡崎SC
2000/12:イオン高知SC
2001/06:イオン新居浜SC
2001/07:イオン東浦SC
2001/12:イオン大和SC
2002/06:イオン鈴鹿SCベルシティ
2002/09:イオン高岡SC
2002/10:イオン若松SC
2003/03:イオン下田SC
2003/07:イオン熱田SC
2003/08:イオン盛岡SC
2003/10:イオン津田沼SC
2003/11:イオン香椎浜SC
2004/04:イオン旭川西SC
2004/08:イオン上田SC
2004/10:ダイヤモンドシティ・プラウ(堺北花田)
2004/11:イオン北戸田SC
2004/11:イオン八代SC
2005/04:イオン八千代緑が丘SC
2005/04:イオン直方SC
2005/04:イオン新発田SC(2010/01閉店)
2005/04:イオン苫小牧SC
2005/05:イオン宮崎SC
2005/05:イオン千種SC
2005/06:イオン浜松市野SC
2005/11:イオン水戸内原SC
2007/02:イオン八代SC
2007/10:イオン新潟南SC
2008/10:イオンレイクタウン(越谷)
2009/09:イオン鹿児島SC

■HMVのイオン系列への出店
2003/08:イオン扶桑SC
2003/10:イオン柏SC(青森)
2003/12:イオン太田SC
2004/08:イオン浜松志都呂SC(2010/08閉店)
2004/12:イオン姫路大津SC(2010/09閉店)
2004/12:イオン与野SC
2006/03:イオンナゴヤドーム前SC
2006/04:イオン千葉ニュータウンSC
2006/04:イオン浦和美園SC
2006/10:イオン高崎SC
2006/11:ダイヤモンドシティ・ミュー(武蔵村山)
2007/02:ダイヤモンドシティ・エアリ(名取)(2010/09閉店)
2007/07:イオン各務原SC
2008/03:イオン大高SC
2008/04:イオン仙台泉大沢SC(2010/09閉店)
2008/08:イオン上里SC(2010/08閉店)
2008/11:イオンモール草津(2010/07閉店)
2009/05:イオン土浦SC(2010/09閉店)
2011/07:イオンモール伊丹テラス
2011/07:イオンモール木曽川キリオ
2011/08:イオンモール成田(WAVEから転換)
2011/08:イオンモール秋田(WAVEから転換)
2011/08:イオンモール川口キャラ(WAVEから転換)
2011/09:イオンモール羽生(WAVEから転換)
2011/10:イオン浜松市野SC
2011/11:イオン八千代緑が丘SC
2012/04:イオンモール直方
2012/04:イオンモール船橋
2012/04:イオンモール福津
2012/10:イオンモール岡崎
2012/11:イオンモール高岡
2012/12:イオンモール水戸内原
2013/03:イオンモール春日部
2013/03:イオンモール高知
2013/04:イオンモール熱田
2014/12:イオンモール岡山

こんな感じで両チェーンとも2000年代以降、イオンモールをはじめとした大型モールへの出店によって店舗網を拡大していくことになります。

その間にタワーレコードは、

2002/10:アメリカ本社から離脱
2005/11:NTTドコモが筆頭株主に
2011/03:セブン&アイが筆頭株主に
2012/07:NTTドコモが再度筆頭株主に

HMVは、
2007/08:英国本社から離脱
2010/10:ローソンの完全子会社に

こういうふうに外資系ではなくなって、資本関係が変わっていきます。

HMVはローソンの子会社になる前の2010年頃に非常に経営状況が悪くなっておりまして、続々と店舗を閉じておりました。旗艦店だった渋谷店の閉店も2010年8月です。
しかし、ローソンの子会社になることで後ろ盾を得て再度積極展開に転じ、とりあえず減った店舗を取り返すべくちょうどその時期に経営破綻したWAVEの店舗の相当数を引き取ります。
それでもまだまだ2010年までに閉店した数を補うまでには至りません。

ここまでは前提、ここからが本題。
キーになる出来事は2011年3月、タワーレコードの筆頭株主がセブン&アイになったことで、「セブン&アイグループのチェーン店舗がイオンの中にある」状態になります。
ローソンはかつてはダイエーの子会社でしたが2001年以降は三菱商事グループ。それでもミニストップと提携したりと比較的「親イオン」的な立ち位置。

現在のダイソー vs キャンドゥの場合は「イオングループの競合チェーンがイオンの中にある」状態で、ダイソーは2020年以降セブンイレブンと提携を結んでいますので、正味かなり近い状況であったわけです。

セブン&アイ側が、自社グループのチェーンがイオン内にあることを嫌ったのか、イオン側がセブン&アイグループの店舗が自社内にあることを嫌ったのか、どちらかはわからないのですが、セブン&アイが筆頭株主になって以降、結構な数のタワーレコードがHMVに置き換えられていくという事態が発生します。

2011/08:イオン浜松市野SC、タワレコ→HMVに転換
2011/09:イオン八千代緑が丘SC、タワレコ→HMVに転換
2012/03:イオンモール直方、タワレコ→HMVに転換
2012/09:イオンモール岡崎、タワレコ→HMVに転換
2012/09:イオンモール水戸内原、タワレコ→HMVに転換
2012/10:イオンモール高岡、タワレコ→HMVに転換
2013/02:イオンモール熱田、タワレコ→HMVに転換
2013/02:イオンモール高知、タワレコ→HMVに転換

f:id:wasteofpops:20220219000756j:plain

同時期、数は多くないですが、セブン&アイグループの商業モールであるアリオに入っていたHMVがタワーに置き換えられる事例も発生します。

2012/02:アリオ川口、HMV→タワレコに転換
2013/02:アリオ八尾、HMV→タワレコに転換

ただ、2013年2月あたりでこれらの動きは止まります。
恐らくですが、2012年7月にNTTドコモが再度筆頭株主になったことで、直接的な対立の構図が薄まったことが背景にあるのかと思います。
この時期に既にテナント契約を継続しないことが決まっていたであろう店舗は閉店したものの、2013年3月以降にこのような転換は一切なくなっています。
イオンモール盛岡では、一旦は2012年8月20日に閉店が決まって7月に発表したものの、8月2日に閉店の撤回を発表して営業を継続したという事例もありました。

2013年3月以降、転換がなくなると同時にイオンモールへのタワーレコードの出店もなくなります。
2015年1月にダイエーが完全子会社化されたことでイオングループとなったオーパに、2015年10月にタワーレコード藤沢店、2017年10月にタワーレコード高崎店がオープンしたりと、完全にイオンと切れているわけではないのですが、以前とは比べ物にならない状態に。

セブン&アイグループのアリオ系のモールには出店していたのですが、2016年にアリオは新規の開発を中止、この報道の後、2017年にオープンしたプライムツリー赤池には結局出店せず。
そして現在はイオンだのセブンだのタワーだのHMVだの言っていられない状況。

正味、以上の流れから察するにこの「タワー/セブン VS HMV/イオン」は、どちらかといえばセブン側からのアクション強めではなかったかと思っていますし、ダイソーが凄い勢いでキャンドゥに置き換えられるとは考えにくいですが、それでも久々に「セブン VS イオン」のグループ対決っぽい構図になっておりますので、10年程前のことを思い出してまとめてみました。

つうかセブンは既に本体が相当追い詰められているので、そっちの方が気になるっちゃ気になる。