SANDAL TELEPHONE@新宿BLAZEのライブのこと

22日はアイドル3人組、サンダルテレフォンのワンマン行ってきたんですよ。

11/5にアイドルイベント「NEW ERA SYNDICATE Vol.3」に行ったのですが、他のグループを軽くぶっちぎる圧倒的なプロフェッショナル感にかなり心を持っていかれたので、これはきちんと観ないとダメだという判断。NEW ERA新規です。

初心者用1000円席というのもあったのですが、そこは大人ですからきちんと3000円席を押さえたところ、他にもFC限定席があるにもかかわらず相当にステージ近めを押さえられて(自由席)、ラッキー。
そこからニラニラと観察した結果、かなり遠目で観ていたNEW ERAでは気付かなかった点がいろいろと。

楽曲的には最近の「アイドルポップス」ではなく80年代「アイドル歌謡」込みのもう少し古い音楽の空気感にフォーカスしているのではないか、というのはアルバム「REFLEX」を聴いて感じていたのですが、パフォーマンス込みで体感してみるといろいろ見えてくる。
主に80年代アイドル歌謡や90年代の女性ポップスのおいしいところを引っ張ってきては現代的なマナーに落とし込んでいくスタイルと言えばいいか。

現状多くのアイドルグループが活動していますが、80年代アイドル歌謡であるとか90年代女性ポップスまんまというグループはさすがに多くなく、というか自分の知る範囲にはいません。
そういう割と「空いた」領域に入り込み、そのフレーバーを持ち込みつつ今に読み替えていくことで独自性を生み出す、そんな音楽なのではないかと思った次第。
この日はバンドセットだったのですが、キーボードの方が積んでいた中にEOSがあったのもこれは必然ということでしょう。

ただ、彼女たちのすごいところはその振付にもきちんと「80年代90年代のフレーバーを持ち込みつつ今に読み替え」ているところ。
ここがマッチしているので、全体的に観ていて聴いていてとても気持ちいいパフォーマンスになっているのではないかと思いました。

かつ3人ともパフォーマンスのレベルが高く、そして美しい。
どうしてもセンターの小町まいさんを見がちになってしまいますが、でもナツさんの笑顔がちのガーリーさもエリカさんの小動物的キュートさも近めで眺めると大変に素晴らしい。3人ともアイドルとしてのレベル相当高い。

ただ、NEW ERAで思った「プロフェッショナル感」の相当部分は、小町まいさんが放っていたものだということも近くで見ていてわかりました。
柔らかく動き、素早く変化してぴたっと止まる。伸ばした腕は指先まですっと伸び、曲げるときの腕は一番美しい角度に曲がり、動きによっては絶妙なタメを作る。そういういろいろ細かい所作が見ていていちいち心地よく、細かい積み重ねの結果放たれるプロフェッショナル感。

美貌と、完成度の高い楽曲と、その楽曲にマッチした振付と、その振付を美しく見せる表現力。
アイドルとは総合力である、ということをここまで明確に理解したことはありませんでした。参りました。

彼女たちも、もっと「見つかる」ことができればもっとメジャーになれると思うんですが、何とかならないでしょうか。
少なくとも「全力坂」出るのはいいんだけど、そこ止まりじゃ話にならないので、運営ともども何とか頑張っていただきたいです。

2010年代後半、グループ名の時点で出オチ感のある「終演後物販」やガチガチのコンセプト超先行型の「・・・・・・・・・」が登場した時、正直「アイドルシーンはこれからどうなってしまうのだろう」と思いました。
が、時を経て「終演後物販」がサンダルテレフォンに繋がり、「・・・・・・・・・」がRAYに繋がり、現在それぞれ素晴らしい活動を行っているのを目の当たりにして、まだまだこの界隈行けるぞと思うのです。
頑張れアイドル。