一方、Maison book girl。
現在活動中のアイドルグループの中では群を抜いてシアトリカルな表現を行っているグループで、生配信を行ったのはサザンの前日24日。私うっかり忘れていたのですが、Twitterのタイムライン上で3名ほど「やべえ」「やべえ」と呻いているのを見まして忘れていたのに気付き、慌てて滑り込みでアーカイブ配信を購入してついさっき観た次第。
嵐の「盤」としての商いは、もちろん今後行われるであろうラストコンサートの映像は将来あるでしょうが、音源としてはベストアルバム「5×20 All the BEST!! 1999-2019」の売上が落ち着いた段階でおよそ終わりました。
それを踏まえての解禁と、シングル曲解禁時に同時に配信のみリリースされた「Turning Up」の曲調等を含めて考えると、これ要するに「日本以外でのニーズ」を期待していて、それを最大化するためにはストリーミングに出すしかない、という判断をしたのだと思います。
一方、「Synchronicity」が売れまくっていたほぼ同じ頃にヒットチャートに入っていた曲がThe Fixxの「One Thing Leads To Another」。
ヒットチャート番組聴いていた時にけっこう「これ好き」と思ってはいたのですが、その後The Policeの「Synchronicity」に伴うツアーの北米公演の前座がThe Fixxであるという話を聞き、それならということでアルバム丸ごとRupert Hineプロデュースの「Reach The Beach」ごと聴いて一気に惚れ込みます。
ここで自分は初めて「サウンド・プロデューサー」という存在を知ることになります。
この年、Howard Jonesがデビューして、「What Is Love」がまたRupert Hineプロデュース。音的に納得感異常に高く、「プロデューサー聴き」の概念を把握します。
翌1984年、3rdアルバム「Phantoms」もやはりRupert Hineプロデュース、これも気に入ったのですが、この年Rupert HineはTina Turnerの復活作「Private Dancer」にも2曲のプロデュースで参加します。
その1曲「Better Be Good to Me」を聴いてふと気が付いたこと。「この曲のギター、The Fixxと同じ音じゃないか」。
全音源CDで既に持っているのですが、嬉しい。
何がすごいってこいつら今のところ「DISCOVER the 90's」で紹介されている中では一番売れているにもかかわらず、一番イビツな音だということ。
たとえば最大のヒット曲「Sunny Day Sunday」。ちゃんとしているようでサビのメロの裏で謎の奇声が確実に入っているわけです。正味だいたいの曲で「ポップソングとして成立させるために不必要な音」が鳴っている。
そして今回素晴らしいのはアルバム2枚だけでなくシングルも全部解禁になっているところ。というのは、センチバのシングルのカップリング曲は両A面の「WEED CROWN/サイクリングビート330」以外、表題曲以外は一切アルバム未収録で、かつ「とてもカップリングらしい曲」だらけ。お遊びだったり実験だったりオマージュだったり、もう何か余計なものがいろいろ爆発しているのです。