The Jesus And Mary Chain「Glasgow Eyes」のこと

ジザメリ兄弟通算8枚目、再結成からは2017年以来2枚目のアルバム。

正直、ここ25年の中では一番いい。
というかデビューアルバムから4枚目の「Honey's Dead」まで作風はそれぞれ異なるものの、「こういう音を出したい」という意図が非常に明確だったのが、「Stoned & Dethroned」はアコースティック路線で敢えてやろうとしていることはわかっても各曲のアイデアは正直弱かったし、解散直前の「Munki」はそもそも何をやりたいのかよくわかんなかったし。
後から本当に、そこら辺の時期からドラッグにハマって兄弟仲も悪くなって、という感じだったことを知って、さもありなんと思ったものです。

復活作「Damage And Joy」は、だいぶ良くなったもののプロデューサーのYOUTHに助けられている感強かったのですが、ようやく今作、電子音を大々的に導入するという新機軸はありつつも、トータルで聴くと何となく集大成感もあるという、非常に美しいところに落とし込んだアルバムだと思います。

そもそも「電子音を大々的に導入」したとはいえ、M-1「Venal Joy」はイントロの最初の方こそ多少面食らうものの、太鼓が入ってきた段階で「ああ、っぽいな」と思い、その直後に歌が入ったらそれ以降はアルバム全編もう一分のブレもなく彼らなので。

あとは来日してくれないかなあということと、彼らがここまで電子音使う音源出すのなら、Ultra Vivid Sceneが再評価されてもいいんじゃないのかなあということを思いました。

■そのM-1の曲

■Ultra Vivid Scene。