アルバム「AIR-CON BOOM BOOM ONESAN REPUBLIC」のこと

エアコンぶんぶんお姉さん。通称「こんねき」。吉本所属のピン芸人の初アルバム
サウンドプロデュースはCMJK。

去年の音源デビューの時点で少しだけタイムラインに流れてきたのですが、今回のアルバムリリースでぱらぱらとまた流れてきて、曲目見たら「Since Yesterday」と「Time After Time」のカバーが入っていたので、じゃあ、と思って全編聴いてみたところ、面食らう。

2023年頭の初音源は、3曲をそれぞれ「NO WAVE」「SYNTH WAVE」の2Ver.ずつ収録されたもので、実際NO WAVE的でSYNTH WAVE的な音だったのが、約1年を経てのこのアルバムはもうジャンルとしては滅茶苦茶。
CMJKが全曲種明かししているので、もういろいろ穿った考え方で想像する楽しみはないのですが、それでもひしひしと伝わってくる「詰め込んだ」感というか、このプロジェクトをパーマネントなものとして捉えてなさげな、もはや集大成的な存在感。

曲によっては芸人らしいリミットを外した感じの歌唱というか咆哮はあるものの、所謂コミックソング的な空気感は皆無。それでも、こんねき自身による歌詞は妙な質感があって独特。歌声も割と好きです。
そもそも芸人が音源を出すというのは、だいたいにおいて芸事やテレビタレントとして有名になった後にやることで、それをまだまだ無名なピン芸人が何でという気持ちは正直あります。

まあ、メジャーではないところでトラックとしてはCMJKやりたい放題なので、これでいいと思います。GEISHA GIRLSやKOJI 1200/12000のインディーズ版のようなものです。微妙に違うか。
そういえば芸人としての彼女のネタはまだ見たことなかったのに気付いて、YouTubeで適当に検索して見てみたのですが、こっちはもうわからなくていいです。