前回、TSUTAYAの減りっぷりのことをやったところ、割と「GEOはどうやねん」的な話もいただきましたので、今回はそっちを同じようにやります。
まずはTSUTAYA同様に、レンタルを取り扱っているゲオの各都道府県と政令指定都市の店舗数。
移転での閉店込みでの閉店数です。後ろのカッコ内は先日確認したTSUTAYAの数。7月での閉店予定も込みの数です。
北海道:66(17)
(札幌市:22(3))
青森県:17(8)
岩手県:15(7)
宮城県:24(16)
(仙台市:7(6))
秋田県:14(5)
山形県:15(2)
福島県:20(12)
茨城県:21(22)
栃木県:16(18)
群馬県:20(12)
埼玉県:57(33)
(さいたま市:9(4))
千葉県:29(31)
(千葉市:7(5))
東京都:42(24)
(23区:28(15))
神奈川県:27(18)
(横浜市:8(8))
(川崎市:4(2))
(相模原市:2(1))
新潟県:20(26)
(新潟市:6(13))
富山県:9(9)
石川県:14(5)
福井県:10(5)
山梨県:7(2)
長野県:19(9)
岐阜県:22(1)
静岡県:33(15)
(静岡市:5(3))
(浜松市:7(3))
愛知県:66(13)
(名古屋市:22(2))
三重県:19(6)
滋賀県:6(3)
京都府:9(2)
(京都市:4(0))
大阪府:38(18)
(大阪市:14(6))
(堺市:1(3))
兵庫県:28(15)
(神戸市:7(1))
奈良県:8(3)
和歌山県:7(6)
鳥取県:5(3)
島根県:5(1)
岡山県:19(14)
(岡山市:6(6))
広島県:11(17)
(広島市:4(6))
山口県:18(1)
徳島県:8(2)
香川県:12(3)
愛媛県:15(5)
高知県:6(6)
福岡県:50(13)
(福岡市:11(2))
(北九州市:10(3))
佐賀県:10(7)
長崎市:15(6)
熊本県:15(14)
(熊本市:5(9))
大分県:17(6)
宮崎県:14(4)
鹿児島県:14(12)
沖縄県:22(2)
TSUTAYAの方が多かったり拮抗しているところは、茨城県・新潟県・広島県・熊本県等、概ね前回のTSUTAYAの話の際の「TSUTAYAの大手フランチャイジーがいる地域」に重なります。
逆に異様にゲオが多いところは、「その地域のTSUTAYAフランチャイジーの撤退がキツめ」の場合と、「ゲオがそもそも多め」の場合があります。
沖縄県はもろに前者。前回の通り、短期間でTSUTAYAが減ったせいでこの状況。
後者では、岐阜県・三重県・愛知県のあたりはゲオの創業地に近く、かつ直営店多めの上でロードサイド型の店舗でもって拡大していたことで、TSUTAYAが勢力を拡大する前に地域を押さえた感じです。
北海道は、地域チェーンのTOWAやFORESTAGEが、21世紀初頭頃にこぞってゲオ側に付いたことが大きいのではないかと思います。
埼玉県なんかはまさにその事例で、元々全国3位の店舗網を誇っていたファミリーブックの本拠地が埼玉県の東部で、それがそのままほとんど整理されることなくゲオに看板を架け替えたため、今も川口市とか越谷市とか草加市とか滅茶苦茶ゲオが多いです。
現在のゲオは会社としてはセカンドストリートと、「ゲオ」名義でもゲオモバイルの方を増やしているなど、リユース業態が主業になっているために経営が比較的安定している&ゲオ店舗の9割が直営ですので、TSUTAYAほどすごい勢いで閉店するということはなく、不採算店を間引く感じの閉店っぷりでした。
2022年は1年で33店舗閉店、2023年は38店舗閉店というくらいのペースでレンタル取扱店舗が減っていたのですが、でも今年はちょっと具合がおかしいのです。
以下、今年になって閉店または7月までに閉店が決定している店舗。
01/01:GEO 新輪島店(石川県・震災で休店後、そのまま閉店)
01/08:GEO サンライズ 御幸ヶ原店(栃木県)
01/14:GEO 土佐高岡店(高知県)
01/14:竹島書店 GEO 三郷店(埼玉県)
01/28:GEO 川口柳崎店(埼玉県)
01/28:GEO 新湊店(富山県)
02/04:GEO 角館店(秋田県)
02/04:GEO 鈴蘭台店(兵庫県)
02/12:GEO 井原店(岡山県)
02/12:GEO 高知安芸店(高知県)
02/18:GEO 新井店(新潟県)
02/18:GEO 内灘店(石川県)
02/25:GEO 岩内店(北海道)
02/25:GEO 福島石川店(福島県)
02/25:GEO からす山店(栃木県)
02/25:GEO 渋川店(群馬県)
02/25:GEO 埼大通り店(埼玉県)
02/25:GEO 金沢桜町店(石川県)
02/25:GEO 八幡店(京都府)
02/25:GEO 西明石店(兵庫県)
03/03:GEO 岐阜柳津店(岐阜県)
03/03:GEO 高蔵寺店(愛知県)
03/24:GEO 名古屋大曽根店(愛知県)
03/31:GEO 札幌南平岸店(北海道)
03/31:GEO 美幌店(北海道)
03/31:ブックセンタージャスト 大田店(島根県)
04/07:GEO 土庄店(香川県)
04/28:GEO 遠野店(岩手県)
04/28:GEO 高岡昭和店(富山県)
05/06:GEO 坂之上店(鹿児島県)
05/12:GEO 北九州浅生店(福岡県)
05/16:GEO 小牧桜井店(愛知県・移転)
05/26:オークスブックセンター 南柏店+GEO(千葉県)
05/26:GEO 葛西店(東京都)
06/02:GEO 札幌光星店(北海道)
06/02:GEO 上野幌店(北海道)
06/02:GEO 西帯広店(北海道)
07/05:+GEO 東郷店(愛知県)
07/15:GEO 秋田旭南店(秋田県)
07/15:GEO 白鳥店(香川県)40あります。7か月で去年の数を越えました。
1月に震災で再起不能になってしまった新輪島店が、結局再開することなく閉店するという悲しい事態もありましたが、これで七尾市から北の能登半島にレンタルがなくなりました。
他にも、地域に複数ある店が間引かれるパターンだけでなく、角館店、井原店、福島石川店、からす山店、大田店、土庄店と、地域に唯一残ったレンタル店が閉店するパターンが割と多め。これは要するにその地域のニーズが1店舗を支えられるほどのものではなくなってしまった、と考えるのが自然でしょう。
なので、この閉店数はゲオすらも音を上げるような、レンタルがビジネスになりえない地域がいよいよ多発してきたということで。
そろそろ「残っている」方が特異な地域になる頃かもしれません。