5月29日は東京国際フォーラムで中島みゆきのコンサート。
自分が、ミュージシャン単位で気に入り、その人の過去音源まで遡って聴くようになった初めての人です。
途中で洋楽メインに行ったり、アイドルに首突っ込んだりしながら、それでも自分の一番底の方に原点のように常にいる人です。
それでも好きになった当時は好きにコンサートに行けるような環境ではなく、大学時代から社会人初期は洋楽メイン期、それ以降は思い立ってもなかなかチケットが取れず、結局観たのは所謂コンサートではなく演劇とライブの折衷的な公演「夜会」の1回だけ。
そのまま2020年に入り、「中島みゆき2020ラスト・ツアー 結果オーライ」と銘打たれたツアーが開催されるに至り、絶望していたわけですが、そのツアーは全24公演のうち8公演を終えた時点でコロナで中止。
最初の方は代替公演も発表されたもののそれも改めて中止になり、そのまま沈黙。
2020年10月には彼女の公演やレコーディングにおいて長年バンマスを担当していた小林信吾氏が死去し、正直これどうすんの状態に突入。
そしてそこから3年。
2023年10月、2024年開催の新たなツアーが遂に発表されました。東京と大阪だけですが全16公演。
友達の積極的なアクションのおかげで楽日前の5月29日のチケットを入手、当日は何かあったらダメなので全日有給休暇を取得して万難を排しました。
そして。
一曲目が「はじめまして」。
私は彼女のアルバムの中では80年代前半のアルバムが最強だと思っている口で、特に82年「寒水魚」83年「予感」84年「はじめまして」が俺内3大アルバムなので、いきなりそこから来るもんですから最高ですよ。
特に00年代の彼女はタイアップでそういう感じの曲を求められたり、過去曲でも曲単体で再評価されるのが「時代」とか「ファイト!」とか「糸」とか、割と「大きなメロディ」の楽曲が多めですが、そんな中にひょいっと1977年のアルバムの、その中でも割と「小さなメロディ」の曲である「店の名はライフ」をぶっこんでくる。
というか「はじめまして」と「店の名はライフ」の2曲を聴けた時点で元は取った。もうOKだ。
その後は「おたよりコーナー」があってラジオのノリ全開のトークを繰り広げたり、「夜会」書き下ろしの曲をメドレー形式で歌ったり、要するに構成としては「中島みゆき全部盛り」状態。
本編ラストでは最新シングルで映画の主題歌、個人的には久々に大傑作だと思った「心音」、そしてアンコールラストでは「地上の星」。完璧じゃないですか。
【歌会16日目】
— 中島みゆきスタッフ公式 (@miyuki_staff) May 31, 2024
中島みゆき コンサート「歌会 VOL.1」全ての公演が終了いたしました。4年ぶりのコンサートが完走出来ましたこと、ご来場、応援いただきましたすべての皆様に感謝申し上げます。
東京公演の運営をしていただいた #ネクストロード さ
んありがとうございました!#中島みゆき#歌会 pic.twitter.com/xhQRcqul6n
ふと思ったのは所謂「大ヒット」レベルの曲をあんまりやってないこと。
序盤に「銀の龍の背に乗って」や主に最近のシングル曲を何曲かはやったものの、「時代」も「悪女」も「ファイト!」も「糸」も「空と君のあいだに」も、人に書いたヒット曲もやらなかった。
いや、もうそこに集まっているのはアルバムもりもり聴いているようなファンばっかりなので、今回のような全体の構成でものすごく聴かせる感じの方が全然いいだろうと思うし実際自分もそうなのですが、逆に大ヒット曲連発でグイグイ押して来たらどんな恐ろしいことになったのか、それはそれでちょっと聴きたくもあったり。
ということで今回のツアーのタイトルは「歌会 Vol.1」。ということは次もやるつもりです。ラストではないです。
ヒット曲盛り盛りのVol.2とか、人に書いた曲メインのVol.3とか、夢は広がります。
個人的にというか、終わった後の飲みで友人と一致したのは、「寒水魚」「予感」「はじめまして」の3枚メインのコンサートをやってくれたら20万円までは出す。