Billboard Japanのチャート集計指標変更のこと

ここのが一番記事としてはいい感じでしょうか。

Billboard Japan、Twitterの集計廃止 チャートハック目的の投稿減少なるか

オリコンと並んで日本のヒットチャートを集計しているBillboard Japanがその集計指標のうちTwitterとルックアップを除外することになったのですが、この発表を受けて一番ざわざわしているのは、ボーイズ・グループのファンコミュニティ界隈。

この界隈については以前にも言及したのですが、推しグループのチャートアクションを少しでもよくするために、ありとあらゆる努力を行います。

Twitterでもその集計数を少しでも上げるために、グループ名曲名にハッシュタグ付けてツイートしまくるのはもちろん、サブアカウントの作成を奨励しているところもあったりしたのですが、今回の措置によってそんな努力がもう数字に反映されなくなってしまいます。
というか、運営がそういうのに懸念を持ってのこの変更なわけですけど。

で、もうひとつ廃止されるのがルックアップ。雑に言えば「CDをPC等に取り込んだ回数」ですが、自分にとってはこちらの方が気持ちとしては残念感大きい。

オリコンチャートは元々「CD売上数」に特化したもので、さすがに今の世の中それだけではあかんと「合算チャート」を新たに作成するにあたって、ダウンロードとストリーミングの回数も指標化した、という流れ。
そして「CD売上数」の中に「レンタル店で使用されるCD」が含まれるかどうかですが、「調査協力店」の一覧の中にレンタル用CDの卸企業の名前が入っていないことから、自分は含まれないという認識でいます。

要するに、レンタルCDの動きがチャート集計に絡んでいたのはBillboard Japanのルックアップだけだったのが、今回それがなくなるということ。
もはや風前の灯火なレンタルCDですが、チャート的には完全にこれで「ないこと」になるわけです。

21世紀入って少しくらいまでは、大人数にとってほぼイコールであった「音楽を聴く」と「CDを手にする」というふたつの行動が、今となってはあまりにも違う意味を持つようになりました。
で、CDレンタルは正味「音楽を聴く」と「CDを手にする」がほぼイコールであって初めて成立するビジネスであり、2020年代には存在意義がなくなりかけていると言っていいのですが、TSUTAYAやGEOも独自チャートを出していない今、チャート的なプレゼンスはこれで消滅するということで。

CD販売の方も風前の灯火、と言いたいところなのですが、前に言ったようにボーイズ・グループの台頭で「CDを積む」方針で活動しているグループが増加したところに、更に現在韓国の大手芸能事務所が日本発のグループをデビューさせようと動いていることを筆頭に、今後ボーイズ・グループ方面は一層の拡大傾向で、「CDを手にする」アクションはむしろ増えるかもしれないという状況。
利益率のいい盤をここまで買ってくれる人がいるんですから、そりゃ集まってきます。
この件はまた追って突っ込んで確認したいと思います。