フタバ図書がTSUTAYAになること(2)

広島拠点のCD/DVDの販売やレンタルも手掛ける総合書店、フタバ図書。
割と業績がよろしくなくなってきたところに割と滅茶苦茶な粉飾決算が明るみに出たりして、結局自力での再建を諦め、主力事業を広島県が100%出資したファンド運営会社に譲渡、そのファンドに蔦屋書店も出資する流れで、フタバ図書のほとんどの店舗がTSUTAYA化されることが決まっています。

その転換第1弾として4月9日(金)にGIGA五日市店が「フタバ図書 TSUTAYA GIGA五日市店」としてリニューアルオープンする、というところまでが前回の範囲でしたが、先の予定がある程度出てきたので続き。

以下、TSUTAYA化が決まった店舗。

05月20日:フタバ図書 TSUTAYA 五日市福屋店
05月27日;フタバ図書 TSUTAYA 広大前店
06月03日:フタバ図書 TSUTAYA 大竹店
06月10日:フタバ図書 TSUTAYA GIGA宇品店
06月17日:フタバ図書 TSUTAYA GIGA防府店
06月24日:フタバ図書 TSUTAYA GIGA福岡春日店

きっかり週1で1店舗変更。確かにこのペースで行ければ年内に26店舗のリニューアルも可能。これで当面は安泰。のはずなんですけど、前回書いた通り、やっぱり過去の類似案件、「すみや」の事例がチラつくわけです。

こちらもおよその流れは前回書きましたが、今回のフタバ図書のように「すみや」から「TSUTAYAすみや」名義に転換されたのが2007年の4月から11月頃。
それでそのままどの店も幸せであったらよかったのですが、それらの転換店舗の2/3近くは2010年頃までには速攻で閉店ています。
一部の方に熱烈に愛されていたサウンドトラック専門の渋谷店も2008年早々に閉店しました。
また元々すみや本店だった静岡市の繁華街の店舗は2014年に移転後、2018年にはTSUTAYAの大手フランチャイジーのトップカルチャーに譲渡されてしまい、その直後に「蔦屋書店 静岡本店」という名義に変更、一応店舗は今もありますが元々のすみやの跡形もありません。
そして2007年に転換で「TSUTAYAすみや」となった店舗は約40あったにもかかわらず、2021年の段階でその名義のまま現存しているのは、

TSUTAYA すみや 大仁店(伊豆の国市)
TSUTAYA すみや 磐田南店(磐田市)
TSUTAYA すみや 三島店(駿東郡清水町)

以上3店舗のみという風前の灯火状態。

TSUTAYAへの譲渡対象ではなかった楽器販売や教室業務は「すみやグッディ」という別会社となり、そちらは今も静岡の繁華街はじめ6店舗といくつかの教室を運営してるので、「すみやが消滅した」という状況ではないのですが、CD/DVD販売についてはそんな感じ。

一方業態のほぼ全てがTSUTAYAと被っているフタバ図書は、CD/DVD販売やレンタル自体が業態として風前の灯火な状況下、この後どうなっていくのでしょうか。
正味、よい気持ちにはなれんですね。当然。