山野ホールが使えなくなったこと

12月6日に発表された、翌日の花澤香菜のファンクラブイベント会場変更の報が最初だったはず。

「山野ホール(学校法人山野学苑)より通達があり、山野ホールを一般公衆に貸し出すことは法令上の問題があり、利用者の安全確保の見地から明日の山野ホールの使用ができない」ということで、急遽会場が変更になったということで。

結果、12/15に予定されていたハロプロの新グループ、ロージークロニクルのイベントも会場変更となっています。その前日14日には「僕のヒーローアカデミア」の公開録音イベントもありますが、これはベルサール汐留に会場変更。

12/07:花澤香菜ファンクラブイベント→ベルサール渋谷ファースト
12/14:「僕のヒーローアカデミア」公開録音イベント→ベルサール汐留
12/15:ロージークロニクル ファンクラブイベント→荒川区民会館大ホール

これ、住友のベルサールグループにすごい漁夫の利感ありますが、営業が即動いたのだとしたら割と強めのグッドジョブ。

12/21のハラミちゃんのコンサートについては今のところ何の告知もなし。
12/28-29にファンミーティング、ライブを行う僕が見たかった青空は「現在会場側へ確認中」とだけオフィシャルから発信が出ています。

一方、2か月以上先の2/27-28にトーク&ライブ開催予定だった小室等は、速攻で一ツ橋ホールに変更していますが、これは「もし使用できない状態が長期化したとして、小室等のリスナーの現在のメイン属性を考えた場合、直前では絶対周知が間に合わない」という判断かと思いますので、これもグッドジョブ。


で、そもそも何が起きたのかという点について、理由詳細は一切発表されていないわけですが、ネットで見たのは大きく分けて3つの仮説。
元々山野美容専門学校の施設、つまり教育用途の施設を興行用の施設として使用しているところで生じた何らかの問題が今回表面化した、という点では共通ですが。

1)学校施設の確保に関する政令
2)建築基準法
3)消防法

1)はSNSでポツダム宣言がどうとか言われていたものですが、これ元ツイートに背景情報が追加されている通り、この法令の対象は公立の学校だけなので、私立の山野学苑にこれは当てはまらなさそう。

2)は、学校敷地の大部分が商業施設としては使用不可な地域なのに、実質興行という「商業」に利用していることが法に触れているのでは、というものですが、花澤香菜の会場変更の報に記述されていた「利用者の安全確保の見地」という文言を考えるとちょっと違う気がします。

3)が一番しっくりきます。
消防法はその建物の用途によって設置すべき消防設備や人員の運用を細かく規定しているのですが、教育用施設と興行用施設とでは随分異なります。
特に興行用施設は、そこに集まる人の大半が「不特定多数」ということになりますので、学校の生徒のようにその施設での避難訓練など事前にできるはずもなく、設備もそういう「何もわからん人間」が多数であることを前提に、教育用施設よりも厳しめの規定がなされています。

なので、山野ホールの消防用設備や運用の何らかが、興行用施設としては認められないという判断が今回為された、と考えるのがいちばん腑に落ちます。

これが標識とか消火器の数くらいの問題であれば早期に復活可能ですが、消火栓とかスプリンクラーとかになると下手したら建て直しレベルの話になってきますので、長期化どころではなくなってきます。

もしかしたら小室等の判断はこっちの意味でも慧眼なのかもしれません。

何で今、という話もありますが、消防法が求めているのは「報告の義務」なので、ここまで山野学苑側が「こんなもん」と思ってずっと報告していたものが、何らかの理由で細かくぶっこまれたというのは、割とありそうな気もします。

そしてもう一点気になるのが、山野ホールと同様に教育用施設を興行用としても利用している、昭和女子大学人見記念講堂。
きちんとできているとは思いますが。いや、思います。