映画「STOP MAKING SENSE」4Kレストア版のこと

さっき観てきた。

DVDも買って何度か見ているブツではあるのですが、4K画質になったということもありますし、せっかくなので映画館のデカい画面とよい音響で体験したいと思いまして。
そして更にせっかくなので、その恩恵を最高に受けられるIMAX上映を狙って新宿歌舞伎町のTOHOシネマへ。

IMAX上映は1日1回のみ。19:00上映開始ですので、もうライブを観に行く感覚ですが、まさにそういう感じのおっさんをメインターゲットにこの時間帯に設定したのではないかと。
客入りはそれでもド平日なので3割程度か。

4Kとはいっても元はフィルムですので、デヴィッド・バーンの毛穴までくっきりとかそういうのではなく、フィルム画質であることには変わりなく、「すげえ画質!」という驚きはあまりなく。
むしろ大画面だからこそ気が付くこまごまが楽しい。

TOMTOM CLUBのパートでパーカッションの人が木魚っぽい楽器を叩いているのが映るのですが、今回大きな画面ではっきり見えたため、「木魚っぽい楽器」ではなくまさに「木魚」であることがわかったり。
そのTOMTOM CLUBのパートでのティナがすごくキュートなことはわかっていましたが、今回改めて大画面で観て、最初っから最後までずっとキュートだったことを思い知ったり。

あと、デヴィッド・バーンの直近のパフォーマンス映像といえば「アメリカン・ユートピア」ですが、そこではガチガチに作り込まれたステージが徐々に剥き出しになっていく流れで、これは「STOP MAKING SENSE」が、何もないステージでギターとラジカセのみから徐々にライブのステージとして出来上がっていく流れとは真逆で、このふたつの作品はそういう意味で「対」になっているのではないかと、改めて思ったり。

とにかくあの素晴らしい演奏・パフォーマンスが馬鹿でかい画面と素晴らしい音響で体験できるのですから、こりゃアリですよ。
で、こういう場合ストーリーを追うような映画とではなくライブとの比較になりますから、結果としてヘボかったライブで4000円+ドリンク代とかなら、このパフォーマンスをこの迫力で観られてIMAX特別料金2700円ならもう全然OKです。パンフレット(880円)も買うしビール(800円)も飲んじゃいます。

唯一問題かなと思ったのは、IMAXはいろんなチャンネルに振って音が聞こえるわけですが、演奏後のオーディエンスの拍手や歓声が他の音とは全く違うチャンネルで鳴らしているため、何か取って付けたような、テレビのコント番組の笑い声のような感じで聞こえてきたくらいか。
あれ、もうちょっと馴染ませてほしかった。

それでも大満足です。
あとは、デヴィッド・バーンの映像作品といえば「TRUE STORIES」、あれも再上映してほしい。
リアルタイムで名古屋まで出掛けていって観たはずなのですが、正直何も覚えていない。