とにかく時代の流れと近辺の空きテナントの状況に応じて変容し続けているのが新宿のディスクユニオン。
ROCK INNのギターショップ等が入っていた4階建てのビルを一棟借り上げで「ユニオンレコード」名義を復活させたりの大改編を行ったのが2018年。
紀伊國屋書店の隣に新築されたビルの1フロアに「ベストアルバムストア」という前代未聞の括りの店舗等、中古を中心に再編を行ったのが2021年。
それ以降大きな動きはなかったのですが、2023年夏、過去ほど大きくはありませんが割と興味深い感じで動かします。
かつては新宿の総本山だった山田ビル。今も地上7階地下1階の全フロアをユニオンが占め、様々なジャンルのショップを各階に詰め込んでいますが、その2フロアに変更がかかるところが特に気になっています。
1)B1階:8月7日に「平成J-POPストア」オープン。
ユニオンがそこを狙ってきたかという気持ちにもなりますが、今の世の中において中古盤販売の「ど真ん中」になりうるジャンルですから、今のユニオン放っておかないというのもわかります。
何といっても、ここまでまともに売りようがないまま倉庫で腐っていた8cmCDシングルの在庫を、それなりの価格で売り抜けられる千載一遇のチャンスですから、これを逃すという判断はないということはすごくわかります。さすがユニオン。
このフロアは現状「日本のロック・インディーズ館」として営業していますが、恐らくそこらへんは概ねユニオンレコードの邦楽の棚にまとめられるんじゃないかと思います。
とはいえユニオンですから、現在のブーム的な流れが一段落したらしれっと戻ってくる可能性も。ユニオンですから。
2)1階:7月24日に「ディスクユニオン アニソン・ゲームミュージックストア」オープン。
平成J-POPよりも先にオープンするのに後に発表された、更に「そこを狙ってきたか」感のあるジャンル。
ただ、ここらへんはユニオンの既存ジャンル的には「その他」的なところに置かざるを得なかったわけで、でもきちんと買取りはしていたところ。
というのは、以前ユニオンに段ボール2箱くらい買取で送り付けたことがあったのですが、査定で一番高い値段が付いたのが「宇宙戦艦ヤマト」のサントラでして。
元々そこらへんのジャンルも含めてきちんと査定していたわけですので、むしろ「満を持して」感もあるかもしれません。
というかこのジャンルの中古扱いは、最近では元々ブックマーケットを運営していた株式会社エーツーが、通販サイトだった旧・駿河屋と合併してリアル店舗展開をし始めた「駿河屋」が、現在進行形ですごい勢いで店舗網を拡大しているわけで。
そこから察するに今最もニーズがあるとも言えるところ。やっぱりユニオンが逃すはずがない。
山田ビルの1階は、2018年の大改編時に若干ゆとりができた山田ビルにおいて、何故かディスクユニオン運営のカフェとして再オープンしたフロアだったのですが、やっぱ慣れんことしても駄目だったか、数日前に見に行ったらこんな感じで。
やっぱり山田ビルは全フロアで盤を販売していた方がいい。