NUANCE@神奈川県民ホールのライブのこと

4/22はNUANCEのワンマン@神奈川県民ホール。

横浜を本拠地とするアイドルグループだけに「HOME」と名付けられた公演ですが、ここまでZEPP KT YOKOHAMAサイズの公演はあったものの、コロナ禍のため半分以下の定員でもって開催していたため、2500人近い座席のホールでの公演という、どうにもごまかしの効かないという意味ではグループ史上最大級のキャパ。
蓋を開けてみれば、結果として2階に客は入れず、全体見渡して1000人くらいかなあという程度の客入り。非常に忸怩たる思いはありますが、でもこういう場での公演ということで万端整えた結果として、彼女たち史上最強の公演でありました。

彼女たちのワンマンはできるだけ欠かさず観に行くようにしているのですが、楽曲がいちいちいいのに加え、ワンマンでは確実に大人数の生バンド、それも凄まじく高性能な生演奏によって、音楽体験として間違いないものが提供されるという信頼があるからで。
ただ、それに乗っかる当のNUANCEメンバーのパフォーマンスが当然こういう場合キモになるわけですが、これが今回あからさまに過去最高でした。

元々4人編成。それが1人減りもう1人減り、そこで新メンバー3人を加えたもののオリメンがもう一人減り、現状はオリメン1人と新メン3人という構成。
前回観たのは昨年10月のクラブチッタ(その当時は5人)で、まだその時にはオリメン2名とそれに付いていく3名という空気感がバンバンにあったわけで、そこから半年経ってどうなっているかと思っていたのですが。

唯一のオリメンにして、今思い返せば確かに残るとしたら彼女しかいないであろう、人間力も非常に高そうなわかさん。
新メンバーの中で唯一過去にアイドル経験あり、即戦力的な立ち位置で「あざと可愛い」を全面にかましてくる恭美さん。
最も「真面目」な空気を出しつつ、でも過去メンにそういう人間がいなかったので、グループに新たな空気を生み出す初音さん。
一番身長大きい割に一番ふんわりした空気を醸しつつ、でも出てくる時にはかなりグイグイ出てくる妃菜さん。

もう新メンとか関係なく、四者四様でかつグループとして相当いい感じのパフォーマンス。
過去のNUANCEに「チーム感」など求めたことはなかったのですが、でも今回観て思ったのは、今は間違いなく「チーム感」が存在し、それが間違いなくパフォーマンスに反映されているということ。

坂道、AKB系、ハロプロ、スタダ、WACK。現在のメジャーアイドルはそこらへんですが、それ以外にもいろいろいます。
徹底的にわかりやすい「アイドル」色を出してくるグループ。
ひとつの音楽ジャンルに絞ってその音楽性を前面に出すグループ。
キャラを全面的に押し出すことでファンを獲得しようというグループ。

いろいろあるのですが、NUANCEはこれはこれで、他にはないひとつの「極」と言える存在だと思うのです。
そして音楽性とアイドル性とキャラクターと、割と自分にとっていい塩梅のその「極」を、これからも愛したいと思うのです。

素晴らしいライブだったのですが、一点問題点を挙げるとすれば、「4人の声が聞き取りにくかった」こと。
バンドを聴かせたい気持ちはわかりますが、バンドの音の方がややでかすぎて曲の合間にメンバーが言ってることがほぼ聞き取れない。
というか、ホールはホールの音響特性があるわけですが、PAのセッティングとして中高域のあたりのそれが上手くいってなくて渋滞していた感じがします。

これから、ホールのライブとか当たり前になって、そこらへんも難なくクリアできるようになってほしい。
期待しています。マジで頑張ってほしい。