Wet Leg@渋谷O-EASTのライブのこと

15日はWet Legの来日公演@渋谷O-EAST。

彼女たちを知ったのは確か去年の初め。YouTubeで「割といいなあ」と思いながら聴いていて、4月に出たアルバムを流れで聴いてなお気に入って。

で、5月の半ばくらいにレコード屋巡りの一環で、原宿キャットストリートのBEAMS RECORDSに入ったところ、いい位置にCDが陳列してあったので「盤でも持っておこう」と思ってレジに持って行ったところ、店のお兄さんが「来日しますね!」とニコニコ教えてくれて。
おおそうか、とその直後くらいにスマホでチケット押さえたら「2023年2月」。フェス以外で半年以上先のチケット買うのってどんだけぶりだよと思いつつ待っていたのですが。

そしたらアルバムは爆売れ全英1位、知名度もガンガン増していって、遂にはグラミーで「最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞」「最優秀オルタナティヴ・ミュージック・パフォーマンス」受賞、その後のブリット・アワードでは「Best New Artist」「Group of the Year」の2部門受賞。
ブリット・アワードの発表は2月11日ですから、もうほぼお祭り状態での来日です。
チケット買ったときにはまさかこんなことになっているとは予想もしていなかった状態でのライブ。

サポート男性3名を含めて5人。センターにマイク2本、ベースとキーボードの立ち位置はその両横で2人とほぼ一列、後方にドラマーという配置。
なのですが、リード・ヴォーカルのリアン嬢は当然マイクスタンドの前で歌うのですが、ギターのヘスター嬢はコーラスする時以外はほとんどマイクスタンドの前におらず、後ろに積んだアンプ前のあたりがほぼ定位置。
もっと2人とも自由闊達に行くタイプかと思っていたら、雰囲気としては何となくシャイな感じ、特にヘスター嬢にそれを感じます。

結果、音はデカいんだけど荒くれることはなく、その佇まいにはどことなく凛とした品まで感じさせ、そして彼女たちの意思による楽曲とパフォーマンスのおかげでどこまでもハッピーな空気。
過去にあんまり感じることのなかった感触でしたが、過去の記憶を手繰った結果、いろんな意味で一番近かったのが27年前のLushのMiki&Ema。おっさんおばさんに伝えるとすれば、シューゲイザーの呪縛から離れたあとの「Lovelife」期のLushが一番近いんじゃないかと思います。

世界的にはバンド系がチャート上位になかなか上がらなくなっていますが、何となく最近の英国では復権の動きもあって、彼女たちはその筆頭の1組でもあるわけですが、そういう軽みというか、ライブでも感じることができた空気感が割と今後にもキモになるんじゃないかと思ったり。

ライブは50分弱で終了でアンコールなし。だってそれくらいしか曲ないんだから仕方ない。
ただ、ライブ終わった途端に幕前のBGMよりはるかにデカい音でWham!の「Careless Whisper」流すのは、「ああ、アンコールなしね」というのはわかったのはいいんですが、もう少し何かやりようはなかったのか。