第72回紅白歌合戦の出場者傾向のこと

第72回紅白歌合戦の出場歌手が出ました。

とりあえず、まふまふと中村佳穂でしょうか。
近年の「ネット発」が選ばれがちな状況下、「顔を伏せているわけではないから生放送のステージに出られないこともない」属性の方たちの中では、確かにまふまふか須田景凪(バルーン)が筆頭ではないかと思います。
中村佳穂については、NHKというよりは細田守監督の慧眼の結果ですが、あの曲をmillennium paradeの生演奏で演るのはかなり観たい。

ジャニーズ枠は今年は5。昨年はSnow Manが決定していたにもかかわらず、コロナの絡みで辞退を余儀なくされ、元々は7、実質6という値でしたが、今年はさらに減りました。

<2020>

関ジャニ∞
Kis-My-Ft2
King & Prince
SixTONES
Snow Man(辞退)
Hey!Say!JUMP

<2021>
KAT-TUN(NEW)
関ジャニ∞
King & Prince
SixTONES
Snow Man

1994年以降2008年までは長らくSMAPとTOKIOの2組体制だったのですが、2009年に嵐、2012年に関ジャニ∞がレギュラーとして参入して枠拡大、それ以降その他のグループが出たりいなくなったりを繰り返しつつだいたい5組程度を維持していて、昨年発表時の7組は歴代ジャニーズ濃度最高値だったのですが、さすがに過ぎたようです。
ちなみにSMAPとTOKIOの2組体制時代、2001年と2004年はSMAPが不出場、2001年は稲垣メンバーの件での辞退だったわけですが、その2年を1組だけで支えたTOKIOがその後ああいう件のためにその後出場しようがなくなってしまったのは、皮肉というか何というか。

それでも、各グループともメディアに出まくっていて露出は多い分楽曲の知名度も他よりは高く、元々紅白が持っていた「その年流行った楽曲が集まる場」という側面では、ジャニーズ勢は総じて馴染むといえば馴染むわけで。

とはいえ今年特に気になるのは、男子グループではDISH//、女子グループではBiSH。グループの勢い的には両者1-2年前に出ていてもおかしくはないのですが、DISH//は北村くんのお茶の間への浸透、BiSHはNHKアニメの主題歌が決め手になったのではないかと思います。
というか、2010年代前半から地道にやってきたEBiDANとWACKが、遂に紅白にまで来たかと思うとなかなかに感慨深い。

そいで、毎年やってる演歌枠の話。
とりあえず毎年恒例の出場歌手中の演歌のシェア。

2003[紅:11/31 白:10/31]
2004[紅:10/30 白:09/28]
2005[紅:09/31 白:10/31]
2006[紅:11/27 白:09/27]
2007[紅:10/31 白:08/27]
2008[紅:09/26 白:08/27]
2009[紅:08/25 白:08/25]
2010[紅:08/22 白:05/22]
2011[紅:08/25 白:06/25]
2012[紅:07/25 白:05/25]
2013[紅:07/25 白:06/26]
2014[紅:07/27 白:05/24]
2015[紅:07/26 白:06/26]
2016[紅:07/23 白:05/23]
2017[紅:07/23 白:05/23]
2018[紅:06/22 白:05/22]
2019[紅:06/21 白:05/20]
2020[紅:04/20 白:05/21]
2021[紅:04/22 白:04/21]

紅組:石川さゆり・坂本冬美・天童よしみ・水森かおり
白組:純烈・氷川きよし・三山ひろし・山内惠介

五木ひろしが不出場となりましたが、その分他の男性演歌歌手が選ばれることもなく、純粋に1減です。
紅組は去年の段階で丘みどりや島津亜矢が出たりしていた「浮動」的な枠が廃され、男子も五木ひろしの分が今年浮動枠に転じることもなく、これで若手演歌歌手は当面の間、ハンパなくヒットするかハンパなくタレントとして目立つかしないともう出てきようがなくなりました。今の演歌の置かれた状況では相当しんどい。
氷川きよしは、今年はポップスのアルバムをリリースしたこともあり、どんどん「演歌」でいいのか「白組」でいいのかわからなくなっているとしても。

今年は司会の紅組白組制が廃止されますが、さすがに番組全体の建付けまではいじれなかったようで、それでも来年以降どうなっていくかはやっぱり氷川きよしくらい気になります。
でも今年の最注目は、ギリギリのタイミングで代役として急遽抜擢された結果、「むしろこっちの方がよかったんじゃないか」レベルの活躍で株を大いに上げた川口春奈の司会っぷりです。沢尻エリカのいる方に足を向けて寝られない。でも沢尻エリカは今どこにいるのだろう。