ドリカムのシングルが売れてないこと

前にこの記事を見て確認しようと思って忘れていたことを今日思い出したので、確認しました。

ドリカム中村正人、売り上げワースト記録更新明かし異例の呼びかけ

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<追記>
実際に中村さんがこの件を発信したのはご本人のブログ「MASABLOG」でツアーの状況報告のPSとして末尾で少し触れたのみの部分。
ここばっかり取り上げて申し訳ありません…。
MASABLOG 10/5
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今回のニューシングル「次のせ~の!で -ON THE GREEN HILL-」のCD売り上げ、最新の数値を見てみたところ、5週目で7,500枚弱。
順位的には、初登場で20位、2週目で下がったものの3週目には23位まで再浮上していますが、これがきっと中村さんの「呼びかけ」によるものだと思います。
が、それでも多少踏ん張った程度であって、1ヵ月たってドリカムをしてこの数というのは確かにちょっと辛い。

それで確認しようと思ったのは、「自己ワースト」と仰っていた点。
本当にそうかいなと思って確認したところ、デビュー直後の2枚「あなたに会いたくて」「APPROACH」はそもそもオリコンの集計に乗るレベルまで売れておらず、その後3枚目「うれしはずかし朝帰り」がプチヒットしたものの、4枚目「LAT.43°N」が5,000枚行かず。
そして5枚目「笑顔の行方」がドラマ主題歌としてバカ売れして以降はスター街道という流れであって、要するに今回のシングルは「自己ワースト4位」が正解。もしくは「ユニバーサル移籍後ワースト」でもありますが、ただもう30年以上前のブレイク以前のことですし、中村氏に危機感があるのは当然かと思います。
つうか今となっては、シングルとしてリリースされた当時「LAT.43°N」がそれだけしか売れていなかったことにビビります。

ただ、今回のニューシングル、楽曲自体は伊藤園「お~いお茶」のCMタイアップで割と耳にするものの、内容を確認すると楽曲自体は30年前にセガ『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』用に中村氏が書き下ろした楽曲のリプロダクション。
そしてシングルの内容的にもカップリングは別Ver.とカラオケが2Ver.の4トラックで、他の未発表曲はなし。
パッケージとしては当然ジャケ写は撮り下ろしでアートワークも奇麗なのですが、特殊パッケージや映像特典等が付くなどガチファン以外が「パッケージとしてどうしても欲しくなる」仕様ではなく。

要するに2021年、わざわざ出かけようにも近隣にCD販売店はなく、週末にショッピングモールに家族で出かけた際にCD販売店にエンカウントする率も徐々に減りつつあるこんな世の中、曲だけであればサブスク契約している人なら普通に聴ける今、TVCMでの接触程度でCD購買にまで至るような環境ではなくなっているわけで。
特殊仕様やライブフル収録の映像ディスク付き、果ては演歌の一部のようにカップリング曲を6種用意して時期ごとに差し替えて再発売するとか、各社各者パッケージの売上数を積むために様々な「武器」を搭載して、それでもギリギリの戦いを繰り広げている中、今回のドリカムのシングルはあまりにも平成の従来に近い方針だったというか「丸腰」すぎたというところでしょう。

いろいろミュージシャン・運営としての考えはあるとは思いますが、恐らく今後ドリカムがシングルをリリースする際には何らか「武器」を搭載することになるでしょう。
もしくはミスチルやB'zのように、「(デカいタイアップで確実に数が出ることが推測可能な場合を除いて)パッケージではシングルもう出さない」判断になるか。
まあ、実際こうやってオリコンシングルチャートは今のようなことになっていったわけで。時代ということで全部片づけよう。