民放の五輪テーマソングのこと

オリンピックの開会式は、いろいろ思うところはあるものの、こと音楽にフォーカスした場合、蓋を開けてみたら一番盛り上がるところの楽曲が「イマジン」と「翼をください」って、それは2021年という時代にどうなのと思ったり、でも両方とも今でも多くの人が認知しているエバーグリーン的な楽曲ではあるしなあとも思ったり、もにょもにょしながら見ていたのですが。

で、競技が始まって気になるのは、各局の「テーマソング」です。
NHKのテーマソングは「カイト」ですが、今年の紅白ではもう本来的に歌うグループがいないので、多分ジャニーズの他の人が歌うのだろうなあくらいの気持ちですが、問題は民放。

過去の大会では、NHKはもちろん民放キー局各局がそれぞれ有名ミュージシャンを起用して、中継やダイジェスト番組で流すための楽曲を用意するのが常だったのですが、2020年オリンピックに際しては少し様子が違っていました。

まずオリンピック開催にあたって在京民放5局が2019年に「一緒にやろう2020」という共同企画を立ち上げ、そのテーマソングには桑田佳祐が起用されます。
「一緒にやろう2020」という企画は、元々は「『史上最も美しい五輪へ』をサブテーマに掲げ、『心も綺麗に、街も綺麗に』を目指して、視聴者参加型のさまざまな社会貢献企画を展開していくもの」でしたが、彼へのオファーの時点で「民放キー局共通のオリンピック関連番組のテーマ曲」として使用されることも決まっておりまして。

正味、きれいなお題目はありますし、その通りの意図もきっとあるのは間違いないにしても、「いろいろ予算が厳しい民放局がお金を出し合って折半できるところは折半して、見た目は豪華を維持する」ことが一番でかい目的ではなかったのではないかと勘ぐったりも致します。

ただ、結局オリンピックは1年延期され、桑田佳祐の楽曲「SMILE~晴れ渡る空のように~」のリリースも延期された結果、この7月12日にようやく配信リリース。
そしてすごく居心地が悪いのが、「民放5局の共通テーマソング」だったはずのその曲が、実際始まってみると何か様子がおかしいこと。

ここまで今日1日テレビを見たくらいなので、まだ印象程度に過ぎないのですが、

・日本テレビ
バリバリに使用。

・テレビ朝日
大きなところでは使用していますが、「松岡修造アスリート応援テーマ」と冠された楽曲「CANDO」も併用。

・TBS
日テレほど派手にではないですが普通に使用。

・テレビ東京
普通に使用はしていますが、謎のオリジナルジングルも用意してけっこう使用。

・フジテレビ
私が見た限りでは使用されず、元々アスリート密着番組のテーマとして使用されていた関ジャニ∞「凛」が、実際の中継やダイジェスト番組の際にもテーマソング的に使用

要するに、何か足並みが揃っていない。
1年延期になったことで、各局の温度感の違いやら、MC的な方々との契約上のいろいろとかあったりすることは想像できるのですが、でも何かこっちももにょもにょする。

あと、Twitterでは言ったのですが、競泳の大橋さんが金メダル取ったあたりで会場のBGMとして「ULTRA SOUL」がかかっていたのが聞こえてきて、非常にドメスティックな感覚というか、無観客でも間違いなく日本で開催されているのだな、という思いになりました。
外国の方にもし「これは何の曲だ」と問われてしまったら何て答えればいいのだろうか、という非常に無駄な疑問がわき、十数分熟考した結果、The White Stripes「Seven Nation Army」が一番欧米における位置付けとしては近いのではないか、という結論が自分の中では出たのですが、答え合わせをする機会がありません。多分一生ない。