2020年の新星堂とWonderGOOのこと

はい、新星堂とWonderGOOの話。
ライザップの子会社になって以降、一度相当に粛清した後は結構落ち着き、名古屋に新店舗までオープンさせていたのですが、今年になって2度目の粛清が開始されました。

01/31 新星堂 エスパル山形店
02/02 新星堂 和光店
02/08 新星堂 ゆめタウン八代店
02/15 新星堂 守口店
02/20 新星堂 アピタ名古屋北店
02/24 新星堂 生駒店

01/13 WonderGOO 加須店
01/31 WonderGOO つがる柏店(TSUTAYAへの業転)
02/09 WonderGOO 藤岡店
02/16 WonderGOO 千代田店

新星堂はこの減少によって74店舗(「エンタバ」業態除く)、恐らく1970年代から保持し続けてきたであろう「日本最大の店舗網を持つCD販売店チェーン」の座から陥落し、1位の座をタワーレコード(76店舗・CAFE業態除く)に譲ります。

TSUTAYAでCD販売している店舗は744店舗、GEOで777店舗ありますから、専門店の数でそういう比較するのはあんまり意味ないかもしれません。でも逆に「うちの近所のTSUTAYAのCD販売は棚1個だけで、とても『CD店』と呼べるレベルではないぞ」ということも非常によくあるので、いろいろ難しい。
新星堂が全盛期の半分以下にまで店舗数を減らしているのは間違いないので、とりあえずそういうことで。

手元にミュージックマガジンの1983年10月号があるのですが、そこに新星堂の見開き広告が載っていて。ていうかこの広告欲しさに買ったのですが。

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この時点で152店。最大で200近くまで行ったはずですので。

で、今後なんですけど、だんだん世の中的にストリーミング勢が増えてきている感はすごくありますので、これまで確認できたのは数例のみだった、所謂「通常盤CD」を出さない事例、ファン向けの特典付きの「初回限定盤」だけしかCDは出ず、本当に初回ロットを捌いたらフィジカルは終わり、みたいな状況がもう少し当たり前感出てくるのではないかと、思っています。

そうなると、アナログメインの店はともかく、正直新譜CD屋は「在庫を並べる商売」ではなくなってきますので、店の形もまた変わってくるのかもしれません。
ジャニーズとハロプロがストリーミングに行くのか行かないのかがけっこう分水嶺。そこが行ってしまったら残るのは一部のバンド・ミュージシャンのみ。それ以外で「塊」と呼べるのは「演歌」くらい、ということになるので。

ここまで考えると、現状で各地にある「演歌専門CD店」っていうのは、結果として「未来志向のパッケージ屋」だったのではないか、と思います。ものすごく本当に結果としてですが。