少なくともここ最近の人生は比較的穏やかに生きています。「ヤツを殺して俺も死ぬ」的な人はもう何年もいません。いいことです。
が、「酷い目にあえばいいのに」と常日頃思っている人種はいます。「60-70年代のロック最高、それ以外はゴミ」おじさんと、「本当にいい曲ならプロモーションなんかしなくても売れるんだよ」おじさんです。
前者はことあるたびにやいやい言っていますが、後者についてはきちんと言及したことがなかったので「じゃあ何でこの曲売れないのか説明してみろよ!」という感じのを並べてみたいと思います。
実は新パソコンに替えた時に、iTunesをandroid側にも開放しようと思って触っていたら、全データを吹っ飛ばしてしまいましたので、地道にCD食わせ続けているんですけど、その時に既に解散しているバンドのCDで「やっぱめちゃくちゃいい曲だなあ、売れなかったけど」というのもボロボロ出てきたので、紹介しようと思った次第なんですけど。
コロボックルズ
2008年結成、音源はインディーズでミニアルバム3枚。ものすごくざっくり一言で紹介すると「メロコア・ジッタリンジン」。2016年に何の理由も明らかにせず突如活動休止し、以降ずっと沈黙を保っています。
the ARROWS
1999年結成、インディーズで活動後、2006年ポニーキャニオンからメジャーデビューしますがまったく売れず、メンバーの療養で一旦活動を休止した2012年以降バンドとして目立った活動は行っていません。
インディーズのときは全体的にもう少しゆったりしたグルーヴ感があったのだけど、メジャーデビューにあたってパキパキの人力ダンスミュージックバンドにビルドアップし、それはそれで悪くはなかったんだけど正直「コレジャナイ」感はずっとありました。
FREENOTE
2002年結成。深夜の音楽TV番組で注目される形でメジャーデビュー。最初はギターバンドだったのが、1stアルバムのリリース以降はより普遍的なポップスを目指しますが、そっち行くとだいたい地味になります。
かくして素晴らしくポップなんだけど大変に地味なところに入り込み、2009年のアルバムを最後に音源が出なくなり、2013年に解散しました。でも秦さんの声は本当に好きなんですよ。可愛らしさの中に少しのブルージーさがあって。
トルネード竜巻
1998年結成、どこまでもポップなのに変拍子と転調を繰り返す変態的なバンド。インディーズ2枚目の「AnalogMan Fill In The Blanks」はそのバランスが最強だったのですが、その後メジャーに行って微妙にバランスを崩してしまって。
その後、比較的普通なポップスに移行して、でも死ぬほどポップなのでこれはこれでいいかなと思ったら、2009年で活動休止。こちらも名嘉さんの声が大好きなんですよ。秦さんと名嘉さんの歌は、今も女声ヴォーカルを聴く時の物差しです。
レシーバーズポンポンヘッド
Wikipediaもないし、きちんと作ったMVもなく、本当によくわからんバンドですが、2枚の音源は本当に素晴らしく。元々大阪アンダーグラウンドではそこそこ名を馳せ、でも東京に出てきたが故にそれまでの地盤を失い、そのままシオシオになってしまい2009年に解散するわけですが。
でもこの「ジェットストリーム」は、今まで自分が聴いた邦楽曲の中で十本の指に入るレベルでの名曲なんですよ、本当に。
たまには後ろ向きでもいいじゃないか。