NHK朝ドラの主題歌のこと

次のNHKの朝ドラの主題歌はスピッツということで。

スピッツ、広瀬すず主演朝ドラ「なつぞら」に「冬っぽい仕上がり」の主題歌提供

ここんとこの朝ドラの主題歌はやたら大物ばっかだなと思いつつ、でも初めてJ-POPに属するミュージシャンが朝ドラの主題歌を担当したのは1992年のドリカムでありまして、最初から大物じゃねえか。
じゃあその間はどうなっていたのかが気になったので、ざっくりと挙げてみました。( )が付いてるのは歌物の主題歌がなかったもので、音楽監督のお名前を入れてます。
行の末尾はレーベルとオリコンの最高順位。

1992後 ひらり DREAMS COME TRUE/
晴れたらいいね
EPIC(1)
1993前 ええにょぼ 中山美穂/幸せになるために KING(4)
1993後 かりん 井上陽水/カナディアン アコーデオン FL(35)
1994前 ぴあの 純名里沙 & JOE'S PROJECT/ぴあの LDC(48)
1994後
1995前
春よ、来い 松任谷由実/春よ、来い EMI(1)
1995後 走らんか! Dual Dream/I Say Hello KING(44)
1996前 ひまわり 山下達郎/DREAMING GIRL EW(25)
1996後 ふたりっ子 NOKKO/Natural SONY(27)
1997前 あぐり (岩代太郎)  
1997後 甘辛しゃん 原由子/涙の天使に微笑みを VIC(16)
1998前 天うらら (小六禮次郎)  
1998後 やんちゃくれ ウルフルズ/あそぼう EMI(21)
1999前 すずらん (服部隆之)  
1999後 あすか (大島ミチル)  
2000前 私の青空 (本間勇輔)  
2000後 オードリー 倉木麻衣/Reach for the sky GIZA(3)
2001前 ちゅらさん Kiroro/Best Friend VIC(5)
2001後 ほんまもん (千住明)  
2002前 さくら (小六禮次郎)  
2002後 まんてん 元ちとせ/この街 EPIC(7)
2003前 こころ (吉俣良)  
2003後 てるてる家族 RYTHEM/ブルースカイ・ブルー SONY(94)
2004前 天花 MISIA/名前のない空を見上げて AVEX(9)
2004後 わかば 福山雅治/泣いたりしないで UNIV(1)
2005前 ファイト (榊原大)  
2005後 風のハルカ 森山直太朗/風花 UNIV(10)
2006前 純情きらり (大島ミチル)  
2006後 芋たこなんきん FAYRAY/ひとりよりふたり R&C(79)
2007前 どんど晴れ 小田和正/ダイジョウブ BMG(6)
2007後 ちりとてちん 佐橋俊彦(演奏:松下奈緒)  
2008前 (山下康介)  
2008後 だんだん 竹内まりや/縁(えにし)の糸 WM(12)
2009前 つばさ アンジェラ・アキ/愛の季節 EPIC(7)
2009後 ウェルかめ aiko/あの子の夢 PC(album)
2010前 ゲゲゲの女房 いきものがかり/ありがとう EPIC(2)
2010後 てっぱん (葉加瀬太郎)  
2011前 おひさま 平原綾香/おひさま~大切なあなたへ(土曜のみ) DM(44)
2011後 カーネーション 椎名林檎/カーネーション EMI(5)
2012前 梅ちゃん先生 SMAP/さかさまの空 VIC(1)
2012後 純と愛 HY/いちばん近くに 東屋(Album)
2013前 あまちゃん (大友良英)  
2013後 ごちそうさん ゆず/雨のち晴レルヤ SENHA(3)
2014前 花子とアン 絢香/にじいろ AstA(8)
2014後 マッサン 中島みゆき/麦の唄 YAMAHA(5)
2015前 まれ (澤野弘之)  
2015後 あさが来た AKB48/365日の紙飛行機 KING(C/W)
2016前 とと姉ちゃん 宇多田ヒカル/花束を君に Virgin(配)
2016後 べっぴんさん Mr.Children/ヒカリノアトリエ TOYS(1)
2017前 ひよっこ 桑田佳祐/若い広場 VIC(Album)
2017後 わろてんか 松たか子/明日はどこから Aliora(35)
2018前 半分、青い。 星野源/アイデア VIC(1)
2018後 まんぷく DREAMS COME TRUE/
あなたとトゥラッタッタ♪
UNIV(9)
2019前 なつぞら スピッツ/優しいあの子 UNIV(-)

何となく流れが見えてきます。
最初の数年は民放にタメ張ろうと大物を頑張って連れてきたものの、まだこの頃は民放のドラマに提供した方がプロモーション効果が圧倒的に高かったため、徐々に息切れ。
2000年代に超大物と呼べるのは、20個の枠の中で福山雅治・竹内まりや(追記:小田和正)くらいで、他はもっと売りたいのとか新進気鋭な感じのとかばかりで。というか無理に主題歌としてJ-POPをぶっ込もうとしないことも結構あって。

大物のみっちり感が復活するのは2010年以降。
これどういうことかと考えてみると、この頃には民放のゴールデン帯のドラマが揃ってシオシオになり、視聴率も取れないし主題歌に押し込んだところでさしてセールスも上がらなくなってしまっていて。
結局全日で最も安定して視聴率が高いドラマはゴールデンよりも朝ドラということになってしまい、かつその視聴者のメインはかつてCDバブル期に8cmCDをわさわさ買っていた主婦層。さらに「ゲゲゲの女房」や「あまちゃん」のように、通常の朝ドラ視聴者層の枠を超えてより広い層に話題になることも。
一番いい場所に一番いいお客さんが集まっていて、確変の可能性もある。そりゃこうなります。

で、スピッツは朝ドラ主題歌初めてで、というか今流れてるドリカムが初めての複数回起用という状態なので、今後も制作側は「初」を狙ってくるんじゃないかと。紅白のためにもいろんなところに恩を売っておきたいです。
それでは「超大物」でまだ朝ドラ主題歌やってないのどれくらいいるのだろうかと「CDの累計売上ランキング」みたいな資料を確認すると、1位はB'zなんですが、さすがにB'zは朝からだと濃すぎる。長渕とか永ちゃんも朝は駄目だ。
そんな感じで、2019後半以降の主題歌担当を予想してみます。

本命:小田和正
むしろ今までやってなかったんだ、という気持ち。先日BSでドキュメントが放映されたのはここへの伏線と考えると合点がいく。俺は。

対抗:嵐
朝ドラは総じてジャニ色弱めですが、主題歌はSMAPの例もありますのであり得なくはない。活動休止までに一般訴求度の高い曲をもう一発ほしいところです。

大穴:松田聖子
最近は作詞作曲もほぼ自分でやっちゃう方なのですが、ここで一発松本隆が出てきたりすると、俺は泣く。

大穴:日向坂46
グループとしての色はそういう「朝ドラ」的なところにマッチすると思うので、秋元先生が激しく動けば無理ではない、ような気もする。激しく動けば。先生還暦になっちゃったけど。

<修正>
と書いた途端に小田和正は2007年に主題歌提供していた旨ご指摘いただきました。ありがとうございます。
表の方は既に修正しています。「どんど晴れ」の主題歌「ダイジョウブ」です。
じゃあ、本命は平井堅で。