アメリカと日本の閉店のこと

米国の大手家電量販店Best Buy CD販売終了へ

まあ、そうなりますわな。
これで全米クラスの大型チェーンでそれなりに売れ線のCDを取り扱っているのは、ウォルマートターゲットだけになるんじゃないかと思います。
ウォルマートに次ぐ全米2位の小売店チェーンクローガーの通販サイトでは数えるほどのDVDを扱っているだけで、こちらも大型チェーンのKマートのサイトを見てみたら、もう本当にやる気をなくした閉店寸前のレコ屋状態。何でそんな位置にRIOTがある。

CD/DVD専売のチェーンはアメリカ本土にはもうどこにもなく、現状でFYEがCD/DVDだけでなくグッズやアパレルも大々的に扱いながら何とか全米250弱の店舗を維持しているくらい。

とはいえ、日本のタワーレコードも各店舗の現状見ているとどんどんアパレルやグッズ、そして現在はある程度ええ感じに売れるアナログ盤の方に割く面積がどんどん拡大していますし、FYE的になっていくのももう仕方ないのでしょう。新星堂はライザップに買われて、プライベートブランド商品を置くとか言われていますが、ライザップ開発の食品・サプリ類とCD/DVDが並ぶ絵はどうしても想像できません。

で、日本はこっち。

ブックオフ渋谷センター街店、閉店へ 都市型大型店として営業10年

この渋谷の店、5月からほぼ投げ売りと言っていいレベルのえげつないセールを行っていまして、それでもセール開始当時はまだ「閉店しません!」と言い張っていたのですが、それ多分店員が知らされていなかっただけという悲しい状況と思われます。
ブックオフ・コーポレーション傘下となっていた青山ブックセンターの六本木店も6月末で閉店し、要するに企業としてのコストカットの一環として、賃料が高い都心一等地の営業店舗を徐々に手放していくプロセス。ローソンに助けられる前、2010年頃のHMVが、渋谷や横浜の店舗をガンガン閉めていた時期の状況とすごく重なるのです。

それでも「HMV」というブランドは興行を含む音楽の看板として使えると考えたからこそローソンはHMVを拾ったわけですが、果たして「BOOKOFF」というブランドを拾いに来る資本はこの世に存在するのか、本業はもう既に10年以上前にリリースされたCDをぐるぐる回しているだけの状況となっている商売に新しい風を吹き込める経営者はいるのか。
自分がBOOKOFFの経営者を無理くりやらされそうになったら、とりあえず泣きながら土下座して許しを請うと思うのですが、実際誰かが何とかすれば何とかなるのか。
来たれ敏腕経営者。