アリオ開発中止方針のタワレコへの影響のこと

セブン、アリオ開発中止へ

これの何が問題かというと、タワーレコードがヤバいという一点に尽きます。
以前にも申しましたが、流通業のいろんな再編により、現在タワレコはセブン&アイグループ、HMVはローソングループの傘下となっております。そしてローソングループはこういう提携があったり比較的イオングループに近めの関係。

かくして2011年頃からこっち、イオンモールにタワーレコードが入店した事例はなく、逆に元々それ以前からイオンに入っていたタワレコは契約が切れるタイミングで続々と閉店しては代わりにHMVが入るという状況がございました。
その後タワーレコードの筆頭株主がセブン&アイからdocomoになったことでそのシフトの流れは多少減速しましたが、それでもたとえばこの10月末で閉店する泉南店もイオン入居組ですが、タワーレコードの跡にHMVが入るようであればその影響ではないかという感じではあります。次のCD店が入らなかったり、入ってもメディアステーションBIGかサウンドコミュニケーションWe'Sだったら単に売り上げ的にキツかったのねという判断ですが。
逆に大阪の八尾のアリオには元々HMVが入っていましたが、その後閉店し跡地にタワレコが入るという事例もありました。親会社の意向によってすごくそうなるわけですね。

で、今回のこれ。アリオで今開発が進んでいてオープン決定が表沙汰になっているのは恐らく愛知県の日進赤池のみで、新規決定はもうない。イオンの方はというと、福島県小名浜、群馬県高崎、東京都八王子、神奈川県座間、愛知県長久手、兵庫県神戸、広島県府中その他と今後も次々行きます。もちろんその全てにHMVが入るかといえばそうでもなく、今年になってオープンしたイオンモール、出雲と今治では双方オープンのハナからCD店はメディアステーションBIGだったりしますが、少なくともタワレコがオープンするという選択肢にはならないわけです。
そしてタワレコは地方の駅前の商業ビルのテナントとして入居していた店舗が岡山・姫路・小田原・千葉と商業ビル自体が潰れるのに伴って閉店を余儀なくされていたりして、つまり地方は駅前も郊外も厳しい、もう店舗数の維持が相当に困難な状況になってきていて。
もちろん手をこまねいているだけでもなく、ららぽーとに接近しては店舗展開強化したりもしていますがかなり焼け石に水状態。
単に売上が下がって業績がどうこうというだけではないところで大変ですねということです。

が、タワレコ以上にヤバげなのが、大手チェーン他既存CD店が閉店した跡地にすかさず居抜きで入ってくることでお馴染みのサウンドコミュニケーションWe'Sでして。店舗網のかなりの割合をユニー系列のショッピングモールであるアピタに依存しているのですが、アピタどうも今年に入ってあたりから「もうCD店なんかいらないんじゃね」モードに突入したようで、We'Sが閉店するのはもちろんのこと、ユニー系列の書店チェーンである夢屋書店のCD取り扱いまでどんどんやめておりまして、東海地方を中心にかなりキツい状態になっています。

まあ、店が潰れるのどうのの前に、売れる音源は出ているのかという話もありますが、それは今週リリースされる宇多田のアルバムとEXILEのベスト盤が果たしてパッケージでどの程度数が出るのかというあたりで、この先の状況含めて見て取れるのではないかと思っています。割と本気で。