NHK朝ドラの主題歌に大御所が集っていること

次期NHKの朝ドラのオープニングがMr.Childrenだと聞いた時、宇多田に続き「遂にラスボス出てきた」感がハンパなかったわけですが。

でも現状を普通に考えれば、確実に民放のドラマより数字が取れて、かつ帯番組なのでその浸透力もハンパない。以前月9に入っていたクラスが現在ここに群がるのは当然と言えば当然ではあるわけで。
過去10年の朝ドラのオープニング枠はこんな感じ。

2007上:小田和正/ダイジョウブ(どんど晴れ)
2007下:(松下奈緒によるピアノ演奏)(ちりとてちん)
2008上:(中川英二郎によるトロンボーン演奏)(ひとみ)
2008下:竹内まりや/縁の糸(だんだん)
2009上:アンジェラ・アキ/愛の季節(つばさ)
2009下:aiko/あの子の夢(ウェルかめ)
2010上:いきものがかり/ありがとう(ゲゲゲの女房)
2010下:(葉加瀬太郎によるバイオリン演奏)(てっぱん)
2011上:平原綾香/おひさま(おひさま)
2011下:椎名林檎/カーネーション(カーネーション)
2012上:SMAP/さかさまの空(梅ちゃん先生)
2012下:HY/いちばん近くに(純と愛)
2013上:(大友良英によるオリジナル曲)(あまちゃん)
2013下:ゆず/雨のち晴レルヤ(ごちそうさん)
2014上:絢香/にじいろ(花子とアン)
2014下:中島みゆき/麦の唄(マッサン)
2015上:(土屋太鳳作詞の合唱曲)(まれ)
2015下:AKB48/365日の紙飛行機(あさが来た)
2016上:宇多田ヒカル/花束を君に(とと姉ちゃん)
2016下:Mr.Children/ヒカリノアトリエ(べっぴんさん)

まあこれ並べてみるとすごいっすね。群がってますね。
これまでの実績で考えた場合、この中で紅白出ていないのは小田和正と竹内まりやだけであり、かつ2016年の超ビッグネーム2組は少なくとも通常の歌番組を全て忌避しているというアレでもありませんので、今年の紅白は既に超目玉を2つ押さえているということではないのか、というか完全にそこまで含めての契約ではないのかと、想像してしまいます。実際、紅白の選考を始めますというタイミングでゼロから交渉を始めるのではなく、こうした方がずっとリスクも少なくていいわけで。いや、実際出たらの話ですけど。

で、去年今年のフジ月9の主題歌こんな感じ。

2015-1C:chay/あなたに恋をしてみました
2015-2C:嵐/青空の下、キミのとなり
2015-3C:家入レオ/君がくれた夏
2015-4C:back number/クリスマスソング
2016-1C:手嶌葵/明日への手紙
2016-2C:藤原さくら/soup
2016-3C:JY/好きな人がいること

相葉くん主役で嵐が主題歌というの以外は正味「トライ」枠と化している感じ。家入レオちゃんとかback numberはこれ以前の段階でそれなりの規模のツアーも回せるレベルのファンも獲得しているわけで、その補強という意味合いもあるのでしょうが、実際補強になっているのかはよくわからない。
ただ、ファン層は盤石かと問われればまだ極めて微妙であり、こういうところに乗っかりたいという気持ちもわからなくはないというそういう立ち位置。

JYは元KARAのジヨンちゃんで、現在はスウィートパワーに所属して日本で「知英」として活動していて、JYは歌手活動をする時の名義、ここまでシングル2作ともドラマ主題歌なのですが、デビュー曲は2種で最高位7位・累積1.7万枚、月9主題歌の2作目は3種で最高位6位・累計2.4万枚と、最近の月9主題歌の中では悪い方ではないのですが、主題歌であることのプラスがある気配はまるでなく、何かもうそういう「枠のメリット」としての限界は既に来ているのであろうという感じでありまして。
ていうか、たぶんいろんなしがらみで「元KARA」だということを公式にアナウンスできない事情もありそうなのはわかるのですが、それにしても公式サイトの「Profile」欄があんまりざっくりしすぎていて、これはこれですごく問題があると思いました。
そもそも4か国語を操れることは歌手をするにおいても俳優をするにおいても、日本国内で行う分には何のアドバンテージでもないですよ。「4か国語話せるの? すげえ、ファンになろう!」って人はそうそういませんし、いたとしてもその人はすごく頭が悪い人ですよ。いいですか。