東京FMホールのアイドルイベントのこと

本日は東京ドームではなく、そこから南西へ約2.5kmの半蔵門、東京FMホールのアイドルイベント。
sora tob sakana→amiinA→あヴぁんだんど→フィロソフィーのダンスと、観たいやつ気になってるやつしか出ないので。

パンダみっく(Opening Act)
初見。知らんなあと思っていたらこの6月結成、sora tob sakanaの後輩にあたるということで。
全員小学6年生と言ってましたが、中には私のフィルターでは「アイドル」ではなく「児童」としか認識できない子も数人混じっていてなかなかに辛い。
で、かなりダンスを頑張っているようなのですが全5人観ていて「すごく踊れる2人」と「普通に踊れる2人」と「踊れない1人」に即座に分別できてしまう、かなり悲しい事態に。
頑張ってレッスンしてほしい。

sora tob sakana
いきなり例の通り大音響変拍子マスロック歌謡「広告の街」からスタートして威嚇しにかかる。彼女達も平均年齢はまだ14歳ですがパンダみっくと比べてびっくりするくらい落ち着いて観られて、やっぱり練度によってここまで違ってくるものだと感心する。
MCでパンダみっくを評して「私あんなに関節回して踊れない」と言っていましたが、あんな変拍子にビッチリ付いていくきみたちも随分だよと思いました。
そして、ふぅちゃんの顔芸を今回も堪能して満足。「悲しい」という歌詞の時に本当に悲しそうな顔をしながら踊る女の子。
ただ、今回PAがかなりベースライン過多な感じのセッティングだったため、複雑なベースだらけの彼女たちの曲のオケ、ぶりぶりぶぶぶぶ言ってる合間からメロディー楽器の音が辛うじて聞こえるような時もあったり、もう何かすごいことになってました。

amiinA
初見。観たかったんです。
「Atlas」も「canvas」もやっぱり生で観た方がずっといい。何でこんなにいいのだろうといろいろ考えながら観る。
オリジナル・メンバーのあみちゃんは比較的はっきりした顔立ちで、アイドル的に歌う。新加入のみゆちゃんはぽえんとした感じの顔立ちで、比較的朗々と唱歌的な歌いっぷり。その対比もいいのですが、一番すごいのは振付だという結論に至る。
恐ろしくユニークで、かつ2人組であることの必然性だらけの振付。2人の動きがそれぞれ違っている状態がとても多く、その分サビでシンクロしたときに大変に気持ちいい。メリハリのある楽曲での静と動のコントラストも素晴らしく、本当にいいステージ観たなという気持ちになれる。楽曲も振付も、すごくよいスタッフに恵まれているなと思った次第。

ただし、本日最大の事件はここで発生。
2回目のMCのときにみゆちゃんが「ここに来るのに電車に乗ってたら近くにずっと『パトロンパトロンパトロン』と言い続けているおじさんがいた」という最近過ぎ&ストレート過ぎの近況報告を始め、ステージ以外の場にいる全員が「それ以上話を広げてくれるな」と祈ったでありましょうがその祈りは通じず、彼女は本当にその言葉の意味を知らなかったようで結果として「みなさんはamiinAのパトロンですかー?」というアイドル史上稀に見るものすごい投げかけを行うに至ります。
フロア中が「あかん」「あかん」「あかん」「やっちまった」「どうするんだこれ」という重苦しい空気に包まれたわけですが、みゆちゃんそのリアクションの薄さにがっかりしたようでそれ以上に酷いことにはならず、彼女が語感から思い付いたパトロンの意味は「私たちの身近をパトロールしてくれるような存在」だと言ってくれたため「アイドルのピュアさ」を感じなくていい場面で不必要に感じた次第。でも可愛いから許す。全部許す。実際ある意味貢いでるわけですし。
そして後日でも将来でもいつでも、その言葉の世の通例的な意味を知ったときに枕を抱き締めてのたうち回ったりしなくてもいい。そういう失敗はきっと誰にでもあるんだ。

あヴぁんだんど
新体制後初。4人組だったのが2人抜け、1人新加入して3人が現体制なわけですが、その新加入の1人がハーフの超絶美少女だという話を聞いておりましてどんなもんかと思いながら出てくるのを待っていたわけですが。
出てきたのを見て結論。これは美少女ではない。「美女」である。びっくりするレベルの。

結果としてステージはものすごい違和感。他のメジャーアイドルグループどころか、ファッションショーのランウェイでポーズ取っていても全くおかしくないレベルの女性が、あヴぁんだんどの例のわちゃわちゃした楽曲でわちゃわちゃ踊ってわちゃわちゃ歌っている。視覚的にはかなりの衝撃です。
何でそんな子がよりによってあヴぁんだんどに、とも思ったのですが、彼女は友沢ミミヨの娘ということであり、つまりサブカル地獄出身の純粋培養である故、これはもうこういう運命なのだと思い至る次第。

フィロソフィーのダンス
初見。彼女達もどうしても一度は観たかった。
ここまでの流れで観てきて彼女たちが出てきてぱっと踊り出した時の「プロ」感がすごい。まだ一般流通のCDも出てないしワンマンもやっていないのに、既に相当完成されている。こりゃすごい。
楽曲もブラックミュージックがベースではあるものの相当幅広く、かつ並みのR&Bシンガーを軽く蹴散らすレベルの圧倒的歌唱力を誇る担当カラー赤のはるちゃんがすごい勢いで歌の下支えを行っているため、パフォーマンスが楽曲に負けることも一切ない。
曲によってはそのはるちゃんと青のマリリちゃんの「歌える2人」に完全にヴォーカルを任せる等の割り切りもあったりして、全体的な盤石さが他の新興アイドルグループにはないレベル。本当にプロの仕事を見ている感。

このグループは、かつてナンバーガール、フジファブリック、氣志團、ベースボールベア等々を発掘育成してきた加茂さんが手掛けているアイドルなわけですが、その人脈なのか先日青のマリリちゃんが週刊プレイボーイのグラビアページに水着で登場してアイドルファン界隈では相当な話題になっていました。
中にはこれでフィロのスは行ける!とテンション上がっている方もいたのですが、9nineにおける川島海荷、AeLL.における篠崎愛等、他メディアで圧倒的な人気を誇ったところで、所属するアイドルグループまで圧倒的になるとは限らないという前例もあります。引き続き地道に応援していく必要があるものと思われます。