Einar Stray Orchestra / Politricks (Album)

弦が前面に出てくる音が大好きです。そういうバンドはあんまり数がなくて、一生懸命拾って聴いているのですが最近ではこれがいい。
本国ノルウェーでは2014年に出ていたアルバムなのだけど、国内盤が出たのが去年11月で、それを今年になって聴いたのでいいじゃないか。

ただ、ベースにあるのはどっちかつったらポストロック的な音像であり、本当はできれば馬鹿みたいなポップソングで弦がぎゅるんぎゅるん言ってるのを聴きたい。

自分のその嗜好の原点を辿ると、多分The Wonder Stuffの"Welcome To The Cheap Seats"のラスト30秒に行きつく。これ最高。そこで開眼して次に友人からグリーナウェイの映画を勧められたついでにマイケル・ナイマンを聴き、その後まるでそのパクりのようだったThe Divine Comedyの2ndアルバムに心掴まれ、トドメとしてインタビューで「バリー・マニロウが心の師」と言い放った男が率いるMy Life Storyに至る。こういう大仰で馬鹿みたいな音楽が聴きたい。もう大好き。でもこれが1990年代半ばで、そっち方面でこれを超える馬鹿サウンドはまだ出てこない。

最近はいかに演奏する頭数減らして=コスト抑えつつ音作るかみたいなところで全世界動いているし、それでもそれなりの音ができちゃうからもう仕方ないのだけど、でもやっぱり大勢でぶかぶかぎゅんぎゅんどかんどかんやってるのがもう少し多くてもいいと思うなあ。


The Wonder Stuff / Never Loved Elvis


The Divine Comedy / Promenade


My Life Story / The Golden Mile