また名店が姿を消します。

7月いっぱいで閉店する大阪梅田のワルティ・クラシカル。かつてのチェーンワルツ堂の流れを汲み、その後七転八倒の道をたどりつつも関西随一のクラシックの殿堂として君臨してきたのですが、店長の体調不良により遂に7月末で終了。
山新星堂のクラシック担当がその閉店後に立ち上げたアルテゾーロ・クラシカだとか、Tahara倒産後に厚木本店の店長だった方が新たに開いたじょいふるであるとか、売り手側の意志による継続の例ってのはあるのですが、それでもその意志と知見が次世代にきちんと継承されないとこうなってしまうという、ある意味辛いサンプル。


(2015年7月)

富山のフクロヤは8月で終了。
一時は富山県内に二桁の店舗網を持ち、石川県にも攻め入っていたチェーンの、最後の店舗が8月に閉店します。もはや富山市は市街地には専業の新譜CD店はなく、総曲輪の再開発で出来た商業ビルの紀伊國屋のCDコーナーが最大。フクロヤもかつては市街地に複数店舗を持っていたものの総崩れ、確認できた限り2007年の段階で市街地からは撤退完了し、残った郊外の6店舗も、2008年に2店舗、2012年に2店舗、2013年に1店舗閉店し、最後の店舗が今回閉店。


(2012年5月)

所謂「聴き放題」式の音楽サービスが国内でも立ち上がり、今後AWAApple MusicやLINE MUSICが音楽ファンの裾野を広げるのか、残った音楽ファンのパッケージ離れを誘発するのかどっちなんだろうかと恐々としているのですが、日本の場合はここに至るまでにレコード会社自らが「音楽ファンを片っ端から減らしにかかる」施策ばかり行ってきての今なので、他の国のようにうまくは行かないんじゃないかと、悲しい予想がよぎるばかり。