以前「AKB48キングレコードに移籍してから圧倒的に男目線の曲が増えた」という気付きから2度ほどやった「AKB48の歌詞の人称確認」の作業、2年ぶりに足し込んでみました。

 ・1人称「僕」「俺」は男と認定
 ・1人称「私」は女と認定
 ・1人称がなくても「だめよ」とかの女言葉、「彼が」等相手が男と判断できる歌詞があれば「女」と認定
 ・上記何も手がかりがない場合は「?」

で、以前まとめたの見ていて「恋愛ソングは概ね男目線だけど、それ以外のテーマの曲の場合に男じゃなくしている感じがする」と思いまして、曲のテーマを追記。恋愛なのか友情なのかメッセージなのか微妙なのもありましたが、そこは無理くり。
更についでなんでAKBグループの他と乃木坂のシングル曲も一気にプラス。

AKB48

発売日タイトル主格テーマ
AKS
2006.02桜の花びらたち友情
2006.06スカート、ひらり恋愛
DefSTAR
2006.10会いたかった?(2人称「君」)恋愛
2007.01制服が邪魔をする恋愛
2007.04軽蔑していた愛情メッセ
2007.07BINGO!恋愛
2007.08僕の太陽恋愛
2007.10夕陽を見ているか??(2人称「君」)メッセ
2008.01ロマンス、イラネ恋愛
2008.02桜の花びらたち2008友情
■KING RECORDS
2008.10大声ダイヤモンド恋愛
2009.0310年桜恋愛
2009.06涙サプライズ!友情
2009.08言い訳Maybe恋愛
2009.10RIVER?(2人称「君」)メッセ
2010.02桜の栞?(人称なし)友情
2010.05ポニーテールとシュシュ恋愛
2010.08ヘビーローテーション恋愛
2010.10Beginnerメッセ
2010.12チャンスの順番?(2人称「君」)メッセ
2011.02桜の木になろう恋愛
2011.05Everyday、カチューシャ恋愛
2011.08フライングゲット恋愛
2011.10風は吹いているメッセ
2011.12上からマリコ恋愛
2012.02GIVE ME FIVE!?(口調は男)友情
2012.05真夏のSounds good!恋愛
2012.08ギンガムチェック恋愛
2012.10UZA?(口調は男)メッセ
2012.12永遠プレッシャー恋愛
2013.02So long!友情
2013.05さよならクロール恋愛
2013.08恋するフォーチュンクッキー恋愛
2013.10ハート・エレキ恋愛
2013.12鈴懸何ちゃら恋愛
2014.02前しか向かねえ友情
2014.05ラブラドール・レトリバー恋愛
2014.08心のプラカード恋愛
2014.11希望的リフレイン恋愛
SKE48
発売日タイトル主格テーマ
Lantis
2009.08強き者よメッセ
日本クラウン
2010.03青空片想い恋愛
2010.07ごめんね、SUMMER恋愛
2010.111!2!3!4! ヨロシク!恋愛
2011.03バンザイVenus恋愛
avex trax
2011.07パレオはエメラルド恋愛
2011.11オキドキ?(2人称「君」)メッセ
2012.01片想いFinally恋愛
2012.05アイシテラブル!恋愛
2012.09キスだって左利き恋愛
2013.01チョコの奴隷恋愛
2013.07美しい稲妻恋愛
2013.11賛成カワイイ!恋愛
2014.03未来とは?メッセ
2014.07不器用太陽恋愛
2014.1212月のカンガルー恋愛
NMB48
発売日タイトル主格テーマ
よしもとアール・アンド・シー
2011.07絶滅黒髪少女恋愛
2011.10オーマイガー!恋愛
2012.02純情U-19恋愛
2012.05ナギイチ恋愛
2012.08ヴァージニティー恋愛
2012.11北川謙二恋愛
2013.06僕らのユリイカ恋愛
2013.10カモネギックス恋愛
2014.03高嶺の林檎メッセ
2014.06イビサガール恋愛
2014.11らしくない恋愛
HKT48
発売日タイトル主格テーマ
ユニバーサル・シグマ
2013.03スキ!スキ!スキップ!恋愛
2013.09メロンジュース恋愛
2014.03桜、みんなで食べた友情
2014.09控えめI love you!恋愛
乃木坂46
発売日タイトル主格テーマ
ソニー・ミュージック
2012.02ぐるぐるカーテン友情
2012.05おいでシャンプー恋愛
2012.08走れ!Bicycle恋愛
2012.12制服のマネキン恋愛
2013.03君の名は希望恋愛
2013.07ガールズルール友情
2013.11バレッタ恋愛
2014.04気づいたら片想い恋愛
2014.07夏のFree&Easy恋愛
2014.10何度目の青空か?メッセ
案の定と言いますか、「恋愛ソングは男目線」「それ以外は女目線」多めというのは流れとしてありそうです。
ただ、AKB48については近年バラつきが生じています。特に「永遠プレッシャー」から「恋するフォーチュンクッキー」までの約1年に渡る女目線シリーズはキング移籍以来初の流れ。ただ、それ以降はガチの男目線続き、特に「前しか向かねえ」はAKBグループ稀に見る「男目線の友情ソング」です。言うても「涙サプライズ」も歌詞としては、上記の認定基準でいけば男目線の友情ソングなんですが、あの歌詞で歌われているイベントを男だらけでやっているということを、僕は認めたくありません。

恋愛ソングについて言えば、AKB48が基本「片思いないしは相手の気持ちがわからない状態」多めなのに比べると、SKE48は「恋が成就している状態の嬉しさ」を歌う曲が近年多め、NMB48は「恋が成就している状態でのさらなる希望・不満」がやや多め、という感じ。HKTはサンプル少なめですが3曲の恋愛ソングは「片思いだけど恋って素敵!」感漂ってて、それなりにグループごとの基本的なゾーニングはできてるのではないかと思いました。

乃木坂は基本AKBグループの歌詞を若干落ち着いた方向に持っていってはいるものの歌詞の基本方針はAKB48とあんまり変わらず。ただ、メッセージソングは少なく、最新シングルにして初のメッセージソング「何度目の青空か?」も、かなり内向的な出来でさすがです。ちょっと歌詞の雰囲気が「夕陽を見ているか?」に似ているような気はしますが、タイトルも似ていますが、気にしないことにします。

歌詞をざっと舐めてみて、HKT48の「メロンジュース」がめんたいロックの定番「レモンティー」のオマージュであることや、SKEの「キスだって左利き」は麻丘めぐみを想定していることを容易に気付いたりはできていたものの、AKBの「10年桜」って太田裕美の「木綿のハンカチーフ」の男女を逆にして田舎に残っている方の「まだ信じている」状況を書いたものじゃないかと想像したり。
まあ、どういう形であれ秋元康がすごい勢いで歌詞を量産していることは間違いありませんから、そういう下敷きは当然あるのだろうな、と。あとは「カチューシャ」とか「バレッタ」とか「パレオ」とかの女子的物体とか「Give Me Five」とか「Okey-Dokey」みたいなしゃらくさめの言い回しを一個持ってきて、そこからのイメージを一気に歌詞にする、みたいな方法とか。
AKB48のニューアルバムのタイトル「ここがロドスだ、ここで跳べ!」はそのしゃらくささ極まった感があったのですが、ただのアルバムタイトルではなくタイトル曲がちゃんと収録されているということを確認して深く納得をいたしました。