今日とか先週末に田舎から東京に来た人はきっといろいろ誤解して帰るんだろうな。
常に10人組で行動するボーリングのピンとか筋骨隆々としたジバニャンとかめっちゃ悪そうな顔したマリオとめっちゃ善人そうな顔したワリオのセットとかが街中普通にうろうろしていて誰も咎めないんだもの。
一昔前、こういうの流行るのどうなのよと思ってたけど、いざ目の当たりにしてみると案外嫌いじゃない。
日本で大々的にハロウィンがどうこう言い出したのは東京ディズニーランドで、夏からクリスマスまでの間のイベントがもたないので無理くり仕掛けてみたのが最初という認識ですが、随分世の中変わったものです。

あとは、正月に餅とかひな祭りにあられとかお彼岸におはぎとか、何かにつけては物を食い、海外から輸入したイベントに至っては勝手に魔改造してチョコレートやらフライドチキンやら食うことにしてしまうのが日本人ですので、海外の人間が「それは違うんじゃね」というような物を食う習慣が定着したらハロウィンも日本のイベントとして完成です。

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<Mercury Prize>2014年度の受賞作品はYoung Fathersの『Dead』

リリックがどうとかフロウがどうとかヒップホップは全くわからないのだけど、Young Fathersのトラックメイキングがとんでもないということだけはさすがにわかった。ノミネートの他のもざっと聴いてみたけど、所謂流行りの音、Vampire WeekendとかPassion PitとかFoster The Peopleまんまかちょい足しみたいな音が一切ないところが清々しい。

このYoung Fathersの「Get Up」はダブステップ以降を探り出すかのような音像だし、FKA twigsも概ね同じ方向で、かつこっちは曲によってBjorkのようにもLana Del Rayのようにも、LADY GAGA以降のようにも、アメリカのR&Bへの意趣返しのようにも聞こえていろいろと恐ろしい。彼女はMVがだいたいどれもキモくて、どういうつもりでやってんだかさっぱりわからないけど。

21世紀になってからのアメリカ音楽は流れを線で追うことができない状態になっているのだけど、UKやヨーロッパはまだそういう、前のこの音を踏まえて自分はこうしてみました、みたいな動きを繰り返しながら進んで行っているような気がして楽しい。30年リアルタイムで追ってきてまったく飽きない。
常に一番新しい音が最高だって言いたいじゃないですか。
とかいってノミネートの中で一番気に入ったのは特に地味なEast India Youth。