ROCK IN JAPANのオタ芸&光り物禁止令は、まあそれでいいんじゃないの、という気持ち。
あそこは元々そういう、主催者側のホスピタリティもハンパない代わりにオーディエンス側にもいかなる形の「突出」も決して許さないガチガチのスタイルでやってるところだし。昨年アイドル大々的に導入した際「あれ放置したら他と整合性とれんやろ」という話になったんじゃないでしょうか。正味主催側に落ち度があるとすれば、その事前周知が徹底できていなかったことだけではないかと思います。それでも従来の顧客層ではない、通常なら決して交わることのないところにアピールできるという大きなメリットがあるからアイドル側は出る。
ので、今後従来のアイドルファンは、ひたちなかは行ってはいけない場所として認識しておくべき。ことあそこに関しては招かれざる客だから。それでも、「ロック」を掲げる主催者の規制に対してアイドルファンが立ち向かうっていうのは、ストーリーとしては大変にいかしている。

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AZUMA HITOMI / CHIRALITY (Mini Album)

ディケイドに1人、女性ソロで天才ミュージシャンが登場するのです。

1980年代には種ともこ。
1990年代にはさねよしいさ子。
2000年代にはたむらぱん。

彼女、去年フルアルバムも出している人なんですけど、今回試聴して初めて購入。そして2010年代の天才最有力候補に。きっちりリアルタイムの音をキャッチアップしながら、でもきちんと普遍的に「歌」。
明らかに矢野顕子の影響下にあることがわかりますし、この間の矢野顕子の「飛ばしていくよ」のタイトル曲のトラックメイクは彼女だったりするのですが、元々の素養が異なるためか、結果としての空気感は全くの別物でありつつ、素晴らしくポップスとして完成されている。
あとはこの先知名度が上がって中途半端に丸くなって「結局初期が一番よかったじゃんねえ」というあるあるパターンに陥らないことを切に祈ります。

1970年代については、中島みゆき、矢野顕子、松任谷由実の中でどれがいちばん天才なのかは判断つきかねるんだけど、でも松任谷由実は、1980年代に入って天才から「高性能なプロダクツ製造」に転身したものの、そのプロダクツの有効期限が切れた今も天才に戻れなくなったまま途方に暮れている感があって悲しい。