カドカワンゴの件でそれ絡みのWikipediaを適当に見ていたら、角川春樹の「伝説」欄がいちいち面白い。
特に「薬物関連で話題になっているときに、交友のある長渕剛に美味いカレーを食わせているが、カレーの美味さの秘訣を聞かれたが答えていない。」
これはきっと「包丁人味平」のカレー戦争編的な。

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Pixies / Indie Cindy (Album)

2010年のサマソニ初登場時はさすがに観に行きましたが、それでもあんまりPixiesの再結成は積極的に捉えられなくて。何かいろいろ大人の事情が垣間見えて、それでもSex Pistolsのように開き直ることもなく、何となくぼやーんとした感じで。
でも再結成当時は新曲なんか作らんと言っていたのを翻して出てきたこの新作を聴いたら、もう何でもよくなった。普通にいいアルバムでやんの。

PixiesDinosaur Jr.、Jane's Addiction、Sonic Youth。まだ「オルタナティブ」という呼称すら一般化していなかった頃のここらのバンドをリアルタイムで聴いていた時に思ったのは「滅茶苦茶やってもええんや」ということ。
Pixiesは特に、暴力性と抒情性と馬鹿とラテンとカントリーとハードロック等々を曲毎に適当にぶっ込んで何かわけのわからなくなった、でもいちいち鳥肌クラスの曲がダラダラ出てくるという無茶さ、かつデブで禿げの不細工がフロントに立ってもいいという自由度。それまで「ネオアコ」「ポジパン」「エレポップ」「ディスコミュージック」等々、ジャンルを基準に聴いていた身にはかなりの衝撃で。

でも「オルタナ」という言葉がジャンルとして一般化した途端、「型」ができて、その「型」にハマったバンドばかりが出てくるようになり、だんだんとUSのその手のバンドからは遠ざかってしまったのですが、復活したPixiesのこのアルバムはやっぱり自由でした。

ハードロックなリフなのにハードロックになる気配なかったり、「ヘビー・カントリー」的な謎の世界観だったり、安っぽいリズムボックスから始まり、その後生になるものの最後まで無機質感漂ったり、さすがに歳食って「馬鹿」度は多少OFFされているものの、相変わらず無茶で自由。

2010年はどうしても生で"Debaser"が聴きたくて観に行ったんだけど、今年のサマソニではこのアルバムの曲が聴きたい。特に"Greens And Blues"は生で聴かないと死にきれないレベル。