12/18リリースの「hide TRIBUTE ? -Female SPIRITS-」倖田來未の例の「ピンクスパイダー」が収録されて、今年初めのディスり合いもこれで完全決着。でも倖田來未はこの盤の参加メンバーに名を連ねることについてはいいのか。ここにいていいのか。それとももう仲間か。

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2013年の10枚。今年は日本7枚、洋楽3枚という偏りっぷり。
今日は以前に何らかの形で既に紹介した奴で5枚。


ゲスの極み乙女。/ 踊れないなら、ゲスになってしまえよ
バンド名や曲内に時折挟まる酷い小芝居等、世の中舐めているようにしか見えないのに、出してくるのは恐ろしく腰の据わった楽曲ばかりという謎のバンド。ファーストの「ぶらっくパレード」「ドレスを脱げ」の強烈さも捨てがたいのですが、アルバムトータルとして気も狂わんばかりのキャッチーさを堪能できる2ndを敢えて。これからはメジャー。どうなるのか。とりあえず年明けのワンマン行ってきます。


Pet Shop Boys / Electric
若い才能を連れてきて一緒に演るというよりは、若いエキスを啜りまくった挙句に俺色に染めてしまった感のある、とてつもなくPSB色なアルバム。過去にも楽曲単位では大好きな曲いっぱいあるんだけど、アルバムという単位では企画アルバム「Introspective」以外、通して好きっていうのは正直彼らのアルバムではこれまでなかったのですが、これはあり。俺の中での代表作。まさかのデビュー30年目で。


SEBASTIAN X / POWER OF NOISE
一聴してここまで心持っていかれるアルバムって他にそうない。馬鹿みたいに音楽を信じてる奴らが、馬鹿みたいにオーディエンスを信じて、そして今回あからさまに過去作品からブレイクスルーしたのは、きっとようやく自分自身が奏でている音を信じられたのではないかなと思う。凄まじく誠実で凄まじく純粋な音楽。毎年10枚の中では順位付けしてないですが、敢えて言うならこれが今年のベスト・オブ・ベスト。大好きだ。


水曜日のカンパネラ / 羅生門
印象派もCharisma.comも禁断の多数決も好きなんですよ。でも、こういう音楽の場合、このありえないほどの「何もなさ」もある意味武器になるわけで。美しく整えられたバックトラックに乗っかるのは、アルバム通して全く何のメッセージ性も糞もない、単なる言葉遊びの羅列という鬼畜のような楽曲群。これ怖いもんなしですよ。だって何にも挑んでないんだから。
ただ、タワレコで買ったときに特典で付いてきたボーナスCD収録の「大五郎」、それなりによくできているのにアルバム本編に収録されなかったのは、一部まんまマイケル・ジャクソンの「Wanna Be Starting Something」だからだと思います。そういうところにだけは無駄に挑もうとしてあっさり負けているところも心惹かれます。


ももいろクローバーZ / 5TH DIMENTION
最初に聴いた時とあまり印象は変わらない。「いいとか悪いとか好きとか嫌いとかそういう次元を超えてただただすごい」。そのまんま。
他の普通のバンドとかが、2年以上前のシングルのカップリング曲まで収録したものを「はい、フルアルバムでござい」と出してくるようなことも珍しくない中、この気味悪いほどに重厚なコンセプト・アルバム感は一体何なのか。彼女たちの音楽的な流れの中では史上最もチャレンジャブルなはずの「5 The Power」がアルバムのこの位置で聴くと恐ろしくライトに聴こえるというのは何なのか。
少なくとも自分の中では、これがアイドルのアルバムを判断するときのひとつの物差しになることは間違いなく、そういう意味で挙げざるを得ない。

今年はこれで終了。明日は実家帰ってまた紅白見てTwitterやってる予定。