Fairiesの4/4リリースの新曲、深夜帯のスポットCM投下数が洒落にならないレベル。比較的ストイックめだったこれまでの2曲がいずれも微妙な売れ行きだったせいか、今回はハウス風のかなりキャッチーなメロの曲を初めてA面に持って来ました。ダンスや歌のスキルを見せるよりも楽曲の印象重視、ノリ重視という方向転換。でも、これだけスポット突っ込んでかつショッピングモールとかで開催するリリースイベントの告知までCM内でやるという必死っぷりは、予約数が思ったより入っていないからじゃないかという邪推。

今のアイドルグループは「できあがっていない」ことを前提にしてその成長をストーリーとして見守るというスタイルが大多数なわけですが、そうすることがファンであることとほぼ同義だとすれば、Fairiesは「中学生なのに本格派」的な「既にできあがっている」ことを前提にしたデビューだったので、そりゃアイドルファンの大多数にとっては範囲外ということになります。
正味デビュー前のトレーニングの段階からもっと積極的に公開していくことでコアファンの底を固めていればよかったんだけどね、もう遅いけどね、という気持ちがしなくもない。
そもそもアーティストとして売りたいのかアイドルとして売りたいのかわからないというか、両方ともいい顔をしようとした結果どっちも中途半端なコウモリさん状態になっている感がひしひしといたします。

とりあえずテコ入れとしては、衣装をミニスカに統一し、誰かをショートカットに、誰かをツインテールにしたうえで、1日3回まわしのミニライブ+握手会をたくさんすればいいと思います。

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Breton / Other People's Problems (Album)

アルバム全体を覆う張り詰めた空気。全然ポップではないけど耳に残るキャッチーさを持つメロ。凄まじくストイックなのにどことなく猥雑さも感じさせる不思議な感触。今まで聴いたことのない種類の音楽。
全体の流れがもう少しくっきりと見えればアルバムとして無敵なんだけど、今はそこまで求めちゃいかん。素晴らしい楽曲集であることには間違いないっすから。ただ、過去の事例で行くとこの手のサウンドを出す人たちは1stアルバムがMAXになる可能性が高いので、次にどう来るのかが少し気になる。