5/13は、のあのわのライブに行ってきました。
元々このバンド、ダークサイドに属する曲とライトサイドに属する曲の振れ幅が比較的大きかったのですが、今回の新曲でライトサイドの最長不倒距離を更新、さらにその幅が大きくなったところでダークとライトの2部構成によるライブ。
ダークの方が圧倒的にバンドのダイナミズムとかがはっきりしてよかったんだけど、それでも盛り上げとかノリとか考えたらライト側もそれなりに重要ではあります。

何か『深海』『BOLERO』期のミスチルを思い出した。
その後彼らは試行錯誤の末にその双方を自然に共存させることに成功したわけですが、のあのわは一体どうなっていくのだろうか。間違いなく高い地力のあるバンドなので、何とか落とし所を見つけつつ進んでいくのかな、とは思っているのですが。
というか、そういう今後の期待が持てる時点でこのバンドはよいバンド。

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アーバンギャルドTheラブ人間もメジャーに行く時代。つうかThe ラブ人間はちょっと青田買いも甚だしいだろうと思っている。好きなんだけど、まだ駄目だろう。大丈夫かいな。

そんな中、着々とメジャー行きが決まっているのがヴィジュアル系各バンド。ここ数年ずっとメジャーに行くバンドが途切れず続いている状態ですが、最近一気に3バンドほどがこの7月のメジャーデビューを決定しています。
ただ、今回様子がちょっと違う。
これまでそっちジャンルには一切見向きもしていなかったはずのEMIとTOY'Sが遂にこっちジャンルに参戦するという、地味な異常事態発生でございます。

07/06 ν[NEU]:EMI JAPAN
07/27 ダウト:徳間ジャパン
07/XX AYABIE:TOY'S FACTORY

EMIは、現所属では雅-MIYAVI-がどっちかと言えばそっち系ではあるのですが、バンドの形で最近まで所属していたのは、その頃にはヴィジュアル系の枠を脱しつつあったGLAY黒夢くらいのもんで。過去には数バンド所属していましたが、21世紀以降は概ねご無沙汰状態。
TOY'Sは唯一デビュー時のSOPHIAで経験がありますがもう遥か昔の出来事。

EMIは、今年の4月にK-POP男子グループのSHINeeをデビューさせてますし、TOY'Sはアイドルグループさくら学院を擁しておりまして、既にいろいろ手を出しているレーベルも含めて、正味のところもうどのレコード会社もこれまでのスタンスや哲学は気にしていられなくなり、どこも例外なく「手っ取り早くそこそこキャッシュを稼げそうなジャンル」に群がる末期状態となっております。
まあ、哲学じゃ腹は膨れないしな。

90年代のヴィジュアル系ブームの時は、初期にメジャー行きしたバンドがどれも程よく売れたため、それ以降各社必死になって青田買いを始めたはいいものの、徐々にセンスもスキルもさしてない、売りは「メンバーの寒いダジャレ」だけ、みたいな半ば色物のバンドまでメジャーに行くようになってしまったあたりでさすがに底を晒してしまい、それ以降はジャンルごと一気に冷え込みを始め、ブームの終焉を迎えたわけですが。

今回も徐々に青田買いの様相を呈してきまして、一瞬ヤバげには見えますが、以前よりバンドの層が厚いのか、今のところまだそれなりのスキルや個性のあるバンドが上がってきているという印象ではあります。
つうか、現状若手で一番勢いがあるのが、ヴィジュアル系史上最凶の色物であるゴールデンボンバーだったりしますので、もう20年前と単純に比較してたらいけない状況だということなのかもしれません。

まあ、本来であればゴールデンボンバーヴィジュアル系と認めてもいいのか、というところから話をしなければいけないとは思うのですが、面倒なので略。