今週のカバー曲、先週に引き続きゲーム"THE IDOLM@STER"関連のCDに収録された楽曲をピックアップしていますが、何か選曲がすごいのよ。先週分(2007年発売分)まではまだ普通っちゃ普通だったんだけど、今週の2008年以降分がちょっとキてる。

発売時にはブレイクの欠片もなかったJUJUを引っ張ってきていたり、ZABADAKの名曲を掘り起こしてきたり、ゲーム"ROOMANIA"のために結成されたものの、そのままゲームを離れてからも独特の楽曲を制作し続けていたユニット、セラニポージの、そのゲーム外の楽曲を持ってきたり。
さらに一部の評価は高かったものの、結局売れないまま表舞台から去った女性シンガーソングライターの熊谷幸子、須賀響子両名の楽曲起用に至ってはもうどうかしてる。

こういう企画ものの場合、黙っていてもある程度の数は売れるし、逆に何をしてもある程度以上は売れないことがわかってますから、企画者の遊びというか自由な裁量がその分広がるわけで、そこでこういう「隠れた名曲」を少しでも世に伝えるべく引っ張り出してくるというのは、これは愛だなあと思います。

つうか、出てから3年経って言うのもアレですが。
でも、さっき気付いたから。

試しに見てみたところ、須賀響子の音源にすごい値段ついてました。そろそろ、90年代に売れなかったけどいい曲出していたソロのシンガーソングライターあたりのCD再発をお願いしたい。
いや、配信でもいいから。

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で、土曜は生トマパイを目撃すべく、このイベントへ。
東京女子流も気になってはいたのですが、彼女たちはまだ11歳とか12歳で、それを本気で追いかけている自分と同世代の人達をあんまり目の当たりにしたくないというか、さすがにそれをまるっと受け入れるだけの度量が自分にはまだないため、第2部のみの参加といたしました。


■Red Pepper Girls
韓国人の双子の姉妹だそうですが。日本語は流暢で非常に親しみやすいトークもできる。のですが、豹柄茶髪の謂わば「ビッチ」系の風体。トマパイ目当てが大半のそれ系男子には明らかにアンマッチです。それでもきちんとコール&レスポンスに応じる男子の優しさが心に染みる。

ダンスしたり楽器も弾いたり短い時間でいろいろとトライしていたものの、どれもこなすのにいっぱいいっぱいという感じが嫌でも伝わってきて、見ていて非常にハラハラする。「韓国」というアバウトなキーワード以外に何の売りもない感じで、一体どこに向かっているのかさっぱりわからないユニットでした。


Chococoro
ある意味一番衝撃的だったステージ。
今回が初めてのステージということだったのですが、このご時世のアイドルユニットが自前でステージもこなさずにこういうFM局主催のイベントで初舞台という時点で何かおかしいわけですが。

で、5人出てきて歌い踊るわけですが、他の4人がツインテールとかでそこそこアイドル然とした雰囲気を醸し出している中、センターの子が一人だけキャバ嬢的空気をまき散らしながら、圧倒的にやる気がない。歌もソロパートないし、踊りもずば抜けてグダグダ。センターなのに。

で、その曲が終わった後「新メンバーを紹介します!」と言うことで、新メンバーを1名呼び込んだのですが、その途端入れ替わるようにそのセンター女子、小走りで袖に引っ込んでしまう。会場騒然。これは何? メンバーチェンジが今眼の前で行われたということか?

謎が謎を呼ぶまま、2曲目開始。やる気のない奴がいなくなったため、1曲目よりも複雑なフォーメーションで動く、やや派手な感じの曲。うん、よくわかんないけどでもこっちの方がいいな、と思った瞬間、「もう一人新メンバーを紹介します!」という呼び込みとともにもう一人入ってきて、その分また一人袖にはける。え?

そのまま3曲目をやって、何のエクスキューズもないまま終了。全く意味がわからない。会場中誰もわかっていない。

家に帰ってから公式HP見たら7人組ということになっていたので、はけたメンバーが脱退したわけではない、ということがその時点でようやく理解できたのですが、じゃあ何で7人でやらなかったのか。全員の練習が間に合わなかったのか、ステージの都合だったのか、誰も何も教えてくれない。本当に、何がしたかったのだろうか。わからない。


■Tomato n' Pine
で、目当てのトマパイですが。
ぼんやりと「Pineって略したらパイナップルじゃなくて"松"だよなあ。『トマトと松』って、それユニット名としてはどうなんだろう」とか考えながら待っているうちに非常にカジュアルな衣装で出てくる。左の長女、メンバーチェンジしたのか?と思うくらいアー写と雰囲気が違ったのですが、帰って調べたらチェンジしたわけではなさげ。メジャーデビューにあたり、メイクの方向性を大幅に変えてきた模様。

で、歌も踊りも並の並。ただし楽曲の質だけはやはり素晴らしく。披露されたメジャーデビュー曲も素晴らしい出来。ラスト曲が"POP SONG 2 U"だったのですが、普通には終わらず、合間にリミックスヴァージョンのオケを挟んでくるという展開。あんな太いビートがアイドルイベントで鳴るの初めて聴いた。

曲もいいし可愛いし、売れるといいなあ、とは本当に思うんだけど、小池唯の可愛さは圧倒的に女子受けしないタイプの可愛さなので、正直なところブレイクは難しいかもしれないなあ、と思った。


■Love
EXILEの事務所のLove。
正直こういう男だらけのアイドルイベントに出てきてどうするんだろうと思ったけれど、普通に歌がうまいのでそれだけで安心して観ていられる。片方、ステファニーが「いつもは女の子の方が多いから、こんな男の人だらけなのは初めて!」みたいな感じではしゃいでいる様子でしたが、もう片方のミサキは元PARADISE GO!! GO!!だから、かつてはこの日のような男子だらけの野太い声援の中で活動してたわけで、これ実際心中はどう思っていたのだろうか。

でも2人ともヴォーカルグループとしてきちんと成立するレベルの歌で、更に特にステファニーのトーク能力が非常に高く、実にきれいにステージを回していく。もう少しテレビとか衆目に当たる場を与えられればもうちょっと売れるんじゃないかと思うくらい。全体として非常に気持ちよく観られて、ものすごく好感度上がった。


で、結局思ったのは、Perfumeの同性に受け入れられる可愛さの女子が3人揃っている点やダンス及びトークの総合能力の高さのアベレージがいかにハンパないかということ。彼女たちの場合、歌を気にする必要がない分、他に注力できるというメリットはあるのですが、それでもあのレベルはやっぱすごいんだなあ、と。

あと、東京女子流のアルバムのタイトル『鼓動の秘密』って、何かすげえな。CDは買おう。でも当面現場には行かない。