ねごとの3/2発売予定の新曲「カロン」が大変に素晴らしい。
デビューミニアルバムは非常にちんまりした出来で、秋にライブ見た時も「1年後くらいにもう一度見てみるのもよいかも」と書いたのですが、いきなり覚醒したかのような猛烈なスケール感です。
彼女達はGalileo Galileiと同様、高校生限定コンテスト「閃光ライオット」の出身なのですが、この2バンド、非常に対照的な育てられ方をされています。
Galileo Galileiがライブ数はそこそこ、シングルを出し、真っ当に曲ごとに大きめのタイアップを付けてもらってという、主にメディア牽引型で着々と歩を進めているのに比べると、彼女達は今回のLISMOが初タイアップ、主催ライブをひたすら繰り返し、とにかく現場の場数を踏ませるという非常に泥臭い方針。
しかもその対バン相手も滅茶苦茶。自分が見た秋のも、キノコホテル、東京カランコロン、竹内電気、おとぎ話という、どうかしてる組み合わせだったのですが、今回のレコ発全国ツアーは会場ごとに異なるバンドと以下のような感じで対バン。
札幌:シュリスペイロフ
東京:栗コーダーカルテット
名古屋:mudy on the 昨晩
大阪:Qomolangma Tomato
福岡:rega
もうバンドの熱量も方向性もてんでバラバラ。これは酷い。
2/18の渋谷のイベントは、DE DE MOUSEとUNCHAINという、これもまた上記とはてんで違う方向性で。
過去には、神聖かまってちゃん、モーモールルギャバン、SISTER JET、OKAMOTO'S、黒猫チェルシー、plenty、赤犬とかともやっている。これでどうなるもんかと思っていたら、それなりに結果を出してきた。これは素直に凄いと思う。
Galileo Galileiは、フロントの尾崎兄が非常に頑固な気質そうなこともあり、今の音のまま少しずつ質を上げていく方向性しか見えてこないのに比べると、ねごとはこの後どのようにもなっていきそうな気がして、見ている分には圧倒的にこっちの方が面白い。
「閃光ライオット」はソニーが付いているので、リリースは系列のレーベルからということになるのですが、Galileo GalileiはSONY、ねごとはKi/oonと所属が異なっています。
この2レーベル、昨年12月のV系バンドドーム対決ではKi/oonのシドが圧勝、SONYのthe GazettEが惨敗という結果に終わったわけですが、この2組はこれからどうなっていくのか。
どちらにしろ、こういう成長の過程でファンを少しずつ掴んでいくのが正直なところ、真っ当だと思うんですよ。
確かにユニバーサルが選択した、既に韓国で完全に出来上がっているK-POP勢を連れてきて、育成コスト回収のリスクを最低限に抑えた形でビジネスをするという方針もひとつの手だとは思うんだけど、多分そういうやり方を続けようとしても、プロモーションの手を少しでも緩めた途端に急降下みたいなことになりかねないし、韓国の場合、現在のKARAのような別のリスクもようようにして発生するわけで。
おいしい話はなかなかないということで。地道にやろうよ。
その「地道」の部分だって見ている方にとっては十分に面白いし。