6日の晩はBrigitte Calls Me Babyの初来日公演。
ここんとこの若手バンドの中ではだいぶ好きな方のバンド。好きな理由は「The Smithsっぽい」からです。
50-60年代ポップスも引き出しに持つギタープレイに、朗々としたヴォーカル。それ以上何を求めればいいのか。最高じゃないですか。生で観たいじゃないですか。
会場入りしたら、もうバンド登場以前に幕前のBGMでグッとくる。
Julee Cruise、Kate Bush、LULUといった女性ヴォーカル、OMD、Talk Talkといった80'sエレポップ、同時代のCigarette After SexやHer's、Suicideは「Surrender」でThe Strokesは「Red Light」でTom Jonesは「With These Hands」。
美意識の塊のような完璧な幕前。もうこれだけで嬉しくなる。
そしてバンド登場。フロントマンのウェスがすごくイケメン。モリッシーさんよりイケメン。アゴは割れていない。
歌はとんでもなくうまく、音源以上にエモーショナルな飛ばしっぷりでもう1曲目から素晴らしい。
そしてギター。このバンドにはギターが2名いるので、どっちがジョニー・マーか見極めようとしたのですが、当初は下手側の背の小さな方がバリバリに弾き倒していて、上手側のむっくりした方は本当に時々しか弾いてなかったので「お前クレイグ・ギャノン未満じゃないのか」という心無い言葉を思い付いてしまったりしたものの、曲が進むにつれてソロ弾いたりリードっぽい部分を担当し始めたので、もうこれは2人でジョニー・マーでいいです。
ただ、メインソングライターはフロントのウェスのようですが。
そして一部の楽曲を書いたり、ステージでも鍵盤も操っていたりと、アフロのベースの人が相当に音楽的に貢献しているっぽい感じ。
唯一難点を挙げれば、ウェスの声を含めて出てくる音に薄らエコーっぽいエフェクトをかけているようで、ギターの切れとか2人の詳細な役割分担とかが聞き取れなかったことですが、でも想像以上にバキバキのライブバンド。
音的にも、ただThe Smithsっぽいだけでなく、時折ネオアコ的な匂いがしたり、The Strokes的ミニマル感を感じる瞬間もあったり、ギターバンドとしての完成度相当高いです。
1月下旬に突如リリースされた、アホみたいにかっこいいアレンジの「Careless Whisper」のカバー含めて、既にリリースされている曲は13曲のみなので、尺的にどこまでいけるかという点も気になりどころだったのですが、未リリース曲もふんだんに導入して全17曲1時間15分。新人バンドとしては十分です。
The Stone Rosesの初来日なんか50分で終わったもの。
で、終演後のSE一発目がSuedeの「Trash」。最後まで完璧でした。