2023年にリリースされた80年代バンド関連音源のこと

先日、New Orderの「Substance」4枚組再発盤を購入したのですが、その他の1980年代関連の音源の中から割と興味深いものを紹介したいと思います。

まず、Various Artistsで。
シンセポップ黎明期のバンド・グループの音源を「リリース年」で括ってCD3枚組というボリュームで出しているヤツ。

Musik Music Musique 1980 The Dawn Of Synth Pop
Musik Music Musique 2.0 1981 The Rise Of Synth Pop
Musik Music Musique 3.0 1982 Synth Pop On The Air

2020年に第1弾「1980年」、2021年に「1981年」、そして今年になって「1982年」が登場。
1983年以降はさすがに多様化もハンパなくなってくるので、ここまでじゃないかと思って3組一気買いしました。

最近こういうコンピ盤というか、50年代から80年代にかけての過去音源で、「何でこんなんがリイシューされてるんや」と思うようなのはだいたいCherry Redレーベルです。

「NME」誌が1986年に、当時の若手バンドの音源をまとめて付録に付けた「C86」という、80年代UK好きには伝説的なカセットがありますが、それを改めて単独リリースしたのもCherry Redですし、その売り上げがよかったのか調子こいて「C87」「C88」「C89」という続編的な独自編集盤までリリースするくらい、こういうの大好きなレーベルです。

ただ、ニューロマンティックをテーマにした盤は、さすがにちょっと無理があるのでこれは買っていません。


New Musik / From A To B - The Sony Years
a-haやNaked Eyes、Captain Sensible等のプロデューサーとして活躍したTony Mansfieldが所属していたバンドの、SONYレーベル在籍時の音源をだいたい全部まとめたヤツです。
過去にはオリジナルアルバム3枚がそれぞれ単体のCDとして再発されていて、その際にボーナストラックとして各アルバムにシングルB面曲等が収録されていたのですが、そこにも収録されていなかった楽曲やヴァージョンもこの4枚組には収録されていますので、これは押さえておくのが吉だと思います。

Modern Eon / Fiction Tales (Expanded Edition)
1970年代末から1981年にかけて活動していたバンドのCD。
正味、音だけ聴くと割ともっさりした垢抜けきらない音ですが、この後界隈で少し流行ることになる「ネオサイケ」的な音を、割と早い時期から出していたその流れではパイオニア的な位置に置いてもいいバンドのひとつでもあるため、1990年代ともなるとアナログ中古はまあまあいいお値段でした。

で、今回のこのCDリリース最大のポイントは「公式初CD化」ということ。2023年なのに。
そのせいか、CDがリリースされた後もアナログの値段がそんなに下がっていないような気がします。まあ90年代や00年代前半のCD化とは状況が全く違いますから。

The Bluebells / In The 21st Century
2023年に突如リリースされたオリジナル・アルバム。「Sisters」が1984年、1992年に日本のみでリリースされた「Second」は、解散によってお蔵入りになった音源をVinyl Japanが掘っくり返して世に出したものなので、公式な2ndと呼んでいいかは微妙。という線で考えると、39年ぶりの公式なオリジナル・アルバムと呼んでもいいヤツです。
バンド自体はちょいちょい再結成してはライブは行っていたので、おかしいことではないなあと思うのですが、惜しむらくは日本盤CDリリースもまたあっていいのですが、現在のVinyl Japan、「Second」を出した頃とは比べようがないほどに元気がないので、もう仕方ないのです。

Depeche Mode / Strane/Strange Too
1988年と1990年にリリースされた、ゴリゴリのアントン・コービン映像なMV集2種がまとめて2 in 1でDVD/Blu-Ray化。VHSが廃盤になって以来の再発ということですので、超久しぶりです。
リマスターだけでなく、アウトテイクも収録されているので、これVHS持っていても買いというか、もうVHSあかんくなっているような気がするので、とりあえず買うか。