「桜ソング」ネタを多分終了させること

ずっと「桜ソング」の数を数えてみる作業というのは年1回、忘れてなければ確実にネタにしておりまして、これいつからやってたんだろうと昔のサイトを掘り返してみたら、2005年にその発端となるネタを繰っていました。
確実に自分史上最古の定番ネタです。
が、もうそろそろやめ時かなあ、と思いまして。

去年、「音楽ナタリー」で「桜ソング」についての原稿を書かせてもらったことで、何となく気持ち的に一区切りついたこともありますが、もう少し根本的には、「桜」を数える際の「シングルの表題曲」というルールが、もう完全に時代からアウト・オブ・デイトになってしまったというところです。

以下、各年1-5月のリリースされた「桜」「さくら」「チェリー」などが曲のタイトルに含まれた楽曲、数だけ改めて再掲してみます。

1999:(5)
2000:(5)
2001:(8)
2002:(3)
2003:(11)
2004:(14)
2005:(19)
2006:(28)
2007:(22)
2008:(36)
2009:(37)
2010:(31)
2011:(17)
2012:(25)
2013:(23)
2014:(19)
2015:(19)
2016:(15)
2017:(13)
2018:(12)
2019:(10)
2020:(5)

今年の数、これはただ「桜ソング」が随分減ったな、ということではないと思っています。「シングルをシングルとしてリリースする数が減った」ということです。
2020年の5曲はアイドル2曲、演歌3曲、以上。そういうことで。

こちら、RIAJで取っている新譜数の数
インディーズは含まれていないのですが、でも傾向としては使えるものです。
で、これを見ると12cmシングルのリリースが一番多いのは2016年です。だからこれまでの当ブログもナタリーの記事も「桜ソングのピークからの減少は総リリース数の減少が主因ではない」ことを前提に書けたのですが、2019年には総リリース数は3000を切り、これは体感的にですが、アイドルと演歌に著しく偏るようになっている。
2020年にまた各ジャンルあまねく増加するなんてことは、今年後半に「CDブーム」が何故か起きない限りない。

もちろん、トラックとしてリリースされて、アルバムに収録されている「桜ソング」は今年もこれまでも、もっとあると思うんですよ。
ただ、そこまで拾おうとすると、リリースされたアルバムの収録曲をひとつひとつ目視で確認して、という作業が発生します。それを自分の可処分時間の中でやろうとすると多分それだけで数か月かかります。無理です。嫌です。
ということで、シングルのリリース一覧を検索してスッと出てくる数値をもとにしていたからこそ、続けられていたネタであったということもありまして。

まったくそんな気はなく始めた「桜ソング」ネタですが、まとめてみると結果として「着うた」の時代を測る「ものさし」になっていました。
何かこれからのサブスク時代の「ものさし」になるような新ネタはないかと考えています。多分そんなよこしまな動機からは何も出てこない。