Weezerのアルバムには大きな外れはないのですけど、今回ははっきり「当たりや!」と思いました。
前作もよかったんですよ。各曲のメロの立ちっぷりがハンパなくて。ただ今作はこれまでになくアルバム通しての統一感がすごい。そしてギターは確かに鳴っているのに全くもってギターバンドの音に聞こえない。
ギターバンドっぽくない音は昔からやっていた。2005年の「Make Believe」の「This Is Such A Pity」とか初めて聴いた時ゲラゲラ笑ったし。
ただ今作はああいう「奇をてらった」感は全曲一切ないのに、でも明らかに質感は違う。聞いてみたら今回全曲鍵盤での作曲というじゃないですか。なるほど、それでこうなるのか。
Weezerの1stアルバムは300万枚売れたのですが、正味その枚数以上の影響を全世界の音楽に与えたと思っていて。たとえば彼らはなかなかそのジャンルの中心としては語られないですが、EMOというジャンルはこのアルバムがなければあそこまで大きくなってなかったと思いますし。
そしてそういう音から少しずつ新たな音楽性に突入して徐々に徐々に音を変えていき、今作もこれまでのWeezerの延長線上にはあるものの、そういう感じなので1st聴いてからいきなり今作を聴くと、別のバンドじゃないのかと思うほどの違い。
だから、こんなにすごく健全に「育っている」バンドってなかなか他にないよなあ、と思う次第です。
あとはリヴァースの日本人の嫁が、同じく日本人のSnuffのダンカンの嫁のように、どうしようもない入れ知恵をもっとガンガンしていただきたいと思います。
日本人嫁がいらない入れ知恵をするとこういうことになります。最高。