Special Favorite Music / Royal Blue (Album)
前のアルバムよりポップスとしての強度が増した感。
この手の「ポップスとしてのしつらえ」を全面的に出していく勢力というのは、シティポップスブームとか渋谷系再評価といった軸とは別の動きとしてあるような気がしていて。ceroやミツメのあたりでカテゴライズされる属性とAwesome City ClubやShiggy Jr.のあたりでのそれとは別で、彼女たちは後者のグループ。敢えてその差異を言語化するとすれば「批評性の有無」じゃないかと思うのです。とはいえゼロか100かではなく、その多寡でのあいまいな線引きですけど。
正味、大人数バンド大好き人間にとっては7人編成というだけで+20点くらい付けたくなり、昨日新宿タワー7階でやってたインストアをちらと見たのですが、フルバンド生演奏でやった結果ステージ上に全員乗らず、3人はステージ下の地べたにマイクスタンドとか置いててもうそれだけで大好きとか思ったり。
その音楽からは野心というものは全く見えず、ただただ紡ぐメロディを一番気持ちよく聴こえるようにしたらこうなりました的な佇まいが素晴らしくよいのですが、実際問題としてその手の音楽で今一番売れているのは星野源でありまして、彼の場合その音楽性だけで売れているのではないことは認識しつつ、でもそこきっかけでそういうカテゴリの音楽全体がフックアップされるといいのになと思うわけです。