ポルカドットスティングレイ「骨抜きE.P. 」のこと

ポルカドットスティングレイ / 骨抜きE.P. (EP)

2016年の邦楽の新しいものを聴くにあたって、何となくですが主に3つのテーマらしきものに沿っていたような気がします。
ひとつめは先日のamiinAがまさに集大成となりましたが「バックトラックが本物のガチ」なアイドル。
ふたつめは6月に一度まとめ、宇多田のアルバムがとどめになった感のある「フラットな音楽性」な人たち。
そしてみっつめは、新世代女声バンド。言ってしまえば今年見つけたリーガルリリー、絶景クジラ、ポルカドットスティングレイという3バンドがどれも素晴らしいという点に尽きるのですけど、でもこの3バンドは佇まいがそれぞれ違っていてとても面白い。

己から出てくるものをひたすらぶちまけている感があり、ここから先どうなるのか全くもって得体の知れないリーガルリリー。
出てくる音自体は多彩というか絞り切れてない感はあるけれど、足腰が強く根本的なところでのブレは全くない絶景クジラ。
既に完全に自分たちのスタイルを身に付けていて、ここから先どう磨いて伸びていくのかの先が見えないポルカドットスティングレイ。

で、ようやくポルカドットスティングレイの初全国流通盤がリリースされたのですが。
先日こういう企画ライブにも出ていましたので、既にビクターから栄養費もらってるみたいな感じの関係で、後はバックについてもらってちょいちょいフェス出てもう少し名前広めてメジャーデビュー、くらいの流れは既に既定路線なのかもしれません。というかそういうのが想像できてしまうほど、今の時点で鳴らしている音の完成度がハンパない。正味全く隙がない。可愛げがないレベルで。今からこんなんでいいのかと思うくらいに。

直球はめちゃくちゃ速いけどそもそも野球のルールを全部知ってるのかどうかもわかりかねる投手と、今は荒れ球だけど体幹は異常にしっかりしている投手と、既に剛速球とよく落ちるフォークと打者の手元で変化するスライダーを投げ分けられる投手と。プロ入りして結果として誰が一番のエースになるのか。そんなんわからんから聴き続けるしかないわけですね。

11/21のリーガルリリーのワンマン@新代田FEVERと、12/1の絶景クジラ主催でポルカドットスティングレイとの対バン@下北沢シェルターのチケット押さえてますので、とりあえず生で観て最初の判断をしたいと思います。
が、ここに来て仕事がガッツリ忙しくなってきたので、正直今とても焦っています。