sora tob sakana「sora tob sakana」のこと

sora tob sakana / sora tob sakana (Album)

で、アルバムですよ。
楽曲派サブカル糞親父として、これまでアイドルグループのアルバム何枚か推してきました。初期のももクロ好きです。Negicco好きです。校庭カメラガール好きです。ゆるめるモ!のこの間のアルバム最高です。
が、ニューウェイブ、ポストパンクという自分の音楽的本拠地をベースにして「好き」度を計測したところ、このアルバムが俺にとってのアイドル史上最強のアルバムであるという結論になりました。それくらい好き。最高。

トラックは全編通してトゥーマッチ過ぎる怒涛の生演奏なのですが、そこに乗る輪郭のはっきりしたメロディーとジュブナイル感溢れる歌詞がギリギリのところでその演奏と女の子たちの声を繋ぎ止めているという奇跡的な構造。
ライブが生バンドじゃなかった理由も少しわかった。オケでこのバランスなのに生バンドの「圧」が加わったら全体が壊れかねないから。そういう音なんです。

ライブでも中盤のピークを形成していた、マスロック的展開が凄まじい「広告の街」は特に最高の部類に入る楽曲なのですが、ワンマンの前の週に出演していたピエール中野主催の「ピエールフェス」で彼女たちは時間の都合で2曲しかできなかったのですが、その2曲にこの「広告の街」もぶち込んできました。正味、異種格闘技的な対バンの場合、この曲は明らかに他ジャンルのファンに対しての「威嚇」として成立するわけで。

というわけで、「広告の街」を聴いたことのない方はまずトラックメイカー達によるインストのスタジオ・セッションを、これだけ爆裂していても基本CDのオケのアレンジをそのままなぞっているだけという事実を押さえながら聴いていただき、ここにどう女の子たちの歌が乗るのかということを想像してもらったうえで、改めて歌付きの音源を聴いていただくという流れをお勧めしたいと思います。
音楽って楽しいよね。

歌付き音源(Soundcloud)