Kidori Kidoriと「りんねラップ」のこと

Kidori Kidori / フィールソーグッド e.p.(EP)

今の日本のバンドで最高のカバー曲の名手は間違いなくUNCHAINなんですけど、彼らも匹敵する存在にしていいような気がしてきた。
前のミニアルバムではJohn Denver、The Smiths、Frank Zappaをカバーしてどれも素晴らしく、今回のEPではくるりの「東京」と細野晴臣の「東京ラッシュ」の東京2連発。

くるり「東京」の方は、多分譜割りではほぼ元曲と同じ、コピー状態。でもギターのエフェクトと音圧を替えてくるだけで、ここまで違う質感になるのかという驚き。元曲を遥かに超えて轟くフィードバックギターのせいで「不穏」な空気感まで発している。
細野晴臣「東京ラッシュ」の元曲は細野さんの楽曲の中でもキャッチーさでは相当上の方に位置する曲ですが、あの多彩な音構成を、リズム以外全部ギター音のみに置き換えるという作業の結果、カッティングの気持ちよさが異常なレベルに。ひたすら16分音符を追い続けるストローク最高。
ここまで書いておいて難ですが、2曲のオリジナルもすげえかっこいいっす。

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IDOL NEWSING vol.2 (DVD)

りんねラップがすべて。
非常に象徴的なブツだと思いました。トラックとして非常にキャッチーであるということは事実として置いておいて、このブツが持つ全体的な空気を好ましく捉えられれば少なくとも2010年代においての「アイドル属性あり」、特に何も思わなければ「アイドル属性なし」と断じてしまってもよいのではないかと思うくらいの踏み絵感。
というわけで、私の周辺でも既に3人くらい転んでいます。私も転びました。最高。
パーティー・ラップ的なトラックなのに着ているのが808 STATEなのは何だという問いは無粋。