2/29はBon Iver、今日は生ハムと焼うどん観てきたんだけど酔っぱらってるわさっき帰って来たわなので、今日はこちらの件を。

Mr.Childrenが春の全国ホールツアー「虹」13公演開催

去年からのミスチルが面白くて。
ここ10年の彼らは、アルバムごとの多少のブレとか実験とかそれによる良し悪しはあったものの概ね「鉄壁の中庸」と呼びたくなるような音だと思っているのですが、去年のアルバム「REFLECTION」は、中庸を突き詰めすぎて深化させすぎたら底が抜けて何か違うところにまで届いちゃってるんじゃね、みたいな非常に良いアルバムだと思っておりまして。

アルバム前後の趣の異なるツアーをかまし、その後の対バンツアーは「政治的な発言は避ける」と明言している桜井の主義主張を、対バン相手を通して透かして見せるような人選。それでもって新たなリリースがないままのこの新しいツアー。
この13会場は要するに、急に売れてでかくなってしまったが故に「全国のホールをくまなく回るツアー」をこれまでやったことのない彼らが「今まで行ったことない県を巡る」ものであることはわかるのですが、それでも2015年のツアーまでに3年間が空いていることを考えると随分と精力的なわけで、これつまり遂に彼らも「興行」を中心に活動を回していくという方針転換を行ったのではないかとも思ったりするのです。

そう考えると、2015年のアルバムとツアーはその方針転換を考える上でのいろんなデータが拾えるような形にもなっていたのではないかという方向を勘繰り始めます。

今回のアルバムのリリース形態を考えた場合、単純に何枚売れるのか以外でも、初回盤は即売り切れるか、通常盤を買った人で通常盤未収録曲をダウンロードで買い求めたのはどの程度の数か、それはCD購入後すぐのダウンロードかどうか等、アルバム購入者のうちコア層がどの程度でライト層がどの程度かを他にないレベル・階層で計測可能。

ツアーは全体的にチケットは即完にしろ、ファンクラブ会員の場合、誰がどの地方会場まで行くのか等の動きは完全に把握可能ですし、一般売りも今は全部ネットで住所情報と紐付いたIDでもって購入するわけですから、どこまでそういう情報をチケットサービスが開示するかはわからんですが、それでも似たような情報はビッグデータ的に入手できるでしょうし、その「地方会場に来る都心の方々」「地方から都会のスタジアムに来る方」の割合によって物販の売上がどう上下するのか、それはホールツアーとスタジアムツアーではどこまで違うのか、いろいろ拾えます。

そこでの利益等を考えた末に導き出された結論が「興行中心への転換」だとすれば非常に納得度も高いわけで。
願わくばそういう情報で得た知見を可能な限り業界にオープンにして、他の方々も応用できるようにしてもらえると、業界全体の収益が上がってよいかと思います。

あと、全国くまなく巡るというのは大変に素晴らしい試みだと思うのですが、くまなく巡りっぷりでは、壱岐島佐渡島までツアーに入れてしまうB'zさんの心意気に一番濡れます。