ゲスの極み乙女。/ 両成敗(Album)

今日の「イッテQ」はなかなか辛いものがありまして、ベッキーはちゃんといて、最初の紹介と途中で一回コーナーの振りをしてその時は抜きのシーンもあったんだけど、それっきりスタジオトークに一切絡むことなくっていうか、全体の俯瞰以外ほとんどフレームにも入れてもらえない状態。アリバイ作りのためにいるみたいな感じ。でもまあ今は仕方ないというか、じっと「いる」実績を残しながら嵐が過ぎ去るのを待つしかない。

本当にサンミュージックを獅子奮迅の活躍で支えていただけに、事務所ごとどうなるのか大変に心配です。今の所属タレントで定期的にそれなりの金額を持ってこれるのがどれだけいるのか。ベテラン勢は定期性に欠けるし、そうなると彼女の次はカンニング竹山か小島よしおだよ。田川陽介は注目されるのは半年に1回とかだから。もうメイプル超合金に頑張ってもらうしかない。

ただ、文春のここ2週の展開を見た限りでは、狙いは本当は絵音くんのはっちゃけっぷりの方で、その端緒として彼以上に知名度の高いベッキーを最初に看板として持ってきたのではないかと勘繰りたくなる流れ。

ゲスの極み乙女。は、現状所属しているunBORDEレーベルではきゃりーちゃんに次ぐ稼ぎ頭にまで成長し、今回のアルバムリリースにあたっては相当な物量の広告やTVCMや番組出演もぶち込まれており、もしこっちがリリース中止になろうものならサンミュージック以上に危険というか、先行投資的にunBORDEごと逝ってしまいかねないのでは、と思われる状況のため、とりあえずリリースされてよかったと思います。

アルバムの内容も素晴らしく、以前の音源と聴き比べてみると楽曲の取っ付きやすさ・キャッチーさを維持・拡大しながらも各人のプレイヤビリティを前面に押し出すことに成功していて、結果バンドサウンドとしてのダイナミズムが著しく伸長、本当に聴いていて気持ちいい。
絵音くんの詞は物事に直接的に言及するのではなく、物事の輪郭を曖昧になぞっていくようなスタイルなので何とも言えないのだけど、でも頭の「両成敗」2曲はまさに今回の関係性のことを歌っているような気がして、そういう下世話なところもいろいろ楽しい。

多分彼らの音楽に今の段階で付いているファンが離れることはあんまりないんだろうとは思うけど、これから新規ファンを引っ張ってくるのに今回の件は結構なハードルになりそうな気がしていて、これまでの勢いのまま行けばここ数年の若手ではほぼ唯一東京ドームまで行けるんじゃないかと思っていた分、ちょっとそれが一旦でも遠のいた感じで残念で仕方ない。
というか、どう考えても前よりよくなっているはずがないバンド内の人間関係をどう転がして今回のツアーを乗り切るか、まずはそこが心配。