先週末の成果。
4日は仲間7人と「第2回 馬鹿映画を観た後直ちに飲酒する会」開催。お題はもちろん「マッドマックス」最新作。予告のこの絵を見た時点で行くことは固く心に決めていたのですが、結果最も望ましき形で観覧。

いやあ、すごかった。全編の9割方、人か車かバイクが走ってるかすっ飛んでるか爆発してるか。一切の誇張なし。誰かがTwitterで言っていた「登場人物に九九を最後まで言えそうな人が一人も出てこない」という感想がジャストミート。血沸き肉躍るアクション超大作。これが「アクション超大作」じゃなかったら他も全部違う。全世界の、余暇の娯楽のための可処分所得がある人はもれなく観に行くべき。これこそが娯楽。
そして異様に高まったテンションのまま酒を飲む。語る。笑う。ここまでが娯楽です。

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5日は打って変わってソロ活動でクルミクロニクルのラストライブ@渋谷WWW。
音源はひととおり持ってるので、一度は観ておきたいと思いつつ予定合わなかったりうっかりスルーしたりしてたらこれで最後っていうじゃないですか。大学受験で一時お休みして、戻って来たと思ったらこれですよ。実質活動期間は丸2年。6月予定のシングルCDも延期になり全体的に不穏な空気漂い、これは状況確かめたいと。でもそういうライブは本当に行きたい人が行くべきなので、発売日は動かず3日後くらいに見たらまだ買えたので入手という流れで。

基本CDはタワレコで買うのですが、そこで見る限りはだいぶ推されていて、でも行ってみたら400の箱で満員とまでは行かない入りで。9割くらいか。サブカル系に訴求する楽曲派アイドルは一部店舗での展開の割には動員が伸びないというのはおよそ既成事実化しておりまして、これでも健闘した方なのかも。
それでもくるみちゃんは「こんなにたくさん」と言って涙ぐむ。正味、びっくりするような美少女ではない。教室の後ろの方で本を読んでいるのが似合うような、可愛くはあってもあまり華はない、本当に普通の女の子。かなり強烈目のかなりガチな打ち込みサウンドですが、所作も踊るというよりは「振付」と言った方がしっくりくる感じ。

そしてファンも今時のアイドルファンとは一線を画していて。今回はラストライブということで有志が入場者にサイリウム配ってくれたのですが、それ以外の光り物場にほとんどなく、MIXはおろか典型的なオタ芸もなし。稀にPPPH(HがないPPPも)と更に稀にケチャが発生する程度。基本90年代までのバンドよろしく、腕を振るか手を上げるか手拍子かといった程度のバリエーションでおよそ流れていく。逆に「こんなケチャ打ちやすいところで打たなくてどうすんの?」と心配になってくる始末。
そこらへんのファクター合わせた結果、音はハードでも何だか「80年代アイドルのコンサートってこういう空気だったのだろうか」と思わせるような空気感。

CDジャケはじめメディアへの露出で彼女を正面から撮った写真がさして多くないこと、タワレコ発のリリースがメインだったこと、イベント参加も数える程度で大きなアイドルイベントへの参加は昨年のTIFくらい、他もアイドルのみというよりは水曜日のカンパネラやらふぇのたすやらAZUMA HITOMIやらの「ミュージシャン」寄りの方と組むことも多く。
結果、他のアイドルファンの推し変による流入極めて限られ、店頭の試聴が入り口でその後彼女にハマった楽曲派サブカル糞野郎出身がファン層のメインを占めた結果、そんな空気になっていたのかとも思うのですが。
それでも彼女の精いっぱいの笑顔と、相当にマイペースでグダグダなMCのせいで、場は極めて和やかで温かい空気。すごく居心地のいいライブ。

ダブルアンコールのラスト「オレンジ」の歌詞の「一年だね」を「二年だね」に変えて歌った結果、このラストライブの状況に気持ち悪いくらいフィットし、彼女自身も、こんな泣きながら歌う人レコード大賞以外で見たことがないと思ったレベルでえぐえぐ泣きじゃくりながら歌い、一旦捌けてトリプルアンコールで代表曲と言っていいでしょう「輝け空色少女」を満面の笑みと共に歌い、ああさっきは泣いちゃったけどこれで明るく最後だねと思ったのも束の間、その後写真を撮りたいと言った後の凄まじいダラダラ行動や、観客からもらったヘリウム風船をダラダラしていうるうちにうっかり手を放してしまって取れなくなった結果のあからさまな憮然っぷりなど、きれいに締めようという気全くゼロな感じでそのまま終了。正直びっくりした。

でもそれが彼女なのだと言われれば納得するしかなくっていうか、俺多分デビュー当初に彼女観ていたら多分ずっぽりハマっていたと思う。
何がしか別の形で帰ってきたら、もう少しきちんと応援しようと思った次第。何せ活動終了の理由を「事務所といろいろあって」というレベルでは断言しておりましたので。これも他になかなかない経験。
彼女の未来に幸あれ。

あと「One More Time」のカバーは是非何らかの形で音源化してほしい。珍品として大事にします。