AKB15歳メンバーがファンの求婚を断わったら提訴される事態に...『ほぼ日刊 吉田豪』連載111

ついぞモテたためしのない凡庸な男なら、クラスやバイト先の愛想のいいちょっとかわいい女の子に、誰にも分け隔てなく接してくれているだけなのにカンチガイしてその気になって、調子に乗った結果痛い目にあった、みたいな経験の一度や二度はあるはずで、それによって世の中のことわりを体で覚え心に刻み付けるのですが、そういう学習をまともに行わないまま30代後半までなるとここまでこじらせてしまうという恐ろしい実例。
いや、痛い目にあっておいてよかった。本当はよくないけど。

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グラミー賞授賞式の「Daft PunkStevie Wonder+Nile Rodgers+Pharrell Williamsによる"Get Lucky"」というとんでもないセッションの動画を見て、ようやく今回のDaft Punkのアルバムがアメリカで何であそこまで受け入れられたのか何となくわかった気になった。
あのアルバムは、世のヒットチャートを席巻している今様のR&Bではない、かつて世を席巻していたファンク・ソウル等「純粋なダンス・ミュージックとしての黒人音楽」の復権なんだなあ、と。だからかつての当事者たちもあんなに楽しそうにそこに乗っかれる。
その復権を果たしたのがフランス人というのは必然なのか、皮肉なのか。